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永続する権力の叡智は儒家にあった
儒家を敵視して焚書坑儒まで起こした始皇帝。ところが権力を永続する方法では皮肉な事に儒家の方が優れていました。
儒家は先祖崇拝であり、その始原に天という概念を設定していました。そして、優れた徳を持つ人間が天により地上の支配を任せられるというストーリーを生み出します。
これならば、皇帝は不老不死である必要はありません。唯一絶対は天であり皇帝は優れた徳により、その地上支配の権限を譲られたに過ぎないのです。
ただし、儒教のこの天の概念もやがて、皇帝が徳を失えば新しい徳を持つ人物が、これを倒して新しく天命を受けて善いという易姓革命の思想ももたらします。
しかしながら、世の中が安定している限り、王朝は帝位を子孫に継ぐ事で引き続き地上を支配できるので、道家の思想を借りた法家よりも王朝は長続きしたのです。
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
いかがだったでしょうか?龐煖と始皇帝は道家の教義に従い、宇宙と同一化した唯一絶対の真理として地上に君臨しようとし、寿命によってその地位を失う羽目になった事が理解して頂けたでしょうか?
参考文献:始皇帝中華統一の思想「キングダム」で解く中国大陸の謎
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