広告

キングダム639話ネタバレvol3「白起は中華統一を目指した悲劇の旧六大将軍だった」


当サイトからのお知らせ_特集バナーa

こちらは3ページ目になります。1ページ目から読む場合は、以下の緑ボタンからお願いします。

悲劇の英雄 白起(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


【誤植・誤字脱字の報告】 バナー 誤字脱字 報告 330 x 100



【レポート・論文で引用する場合の留意事項】 はじめての三国志レポート引用について



キングダム639話ネタバレvol3「白起は子供っぽい人ではない」

洛陽城

 

紀元前258年9月、昭襄王は王陵(おうりょう)を将軍にして邯鄲を包囲させます。この時、白起は病気が癒えず、戦線に復帰できませんでした。翌紀元前257年正月、昭襄王は、さらに王陵を送り込み、大きく増援しますが、王陵は五人の将校を失う大敗を喫し、失望した秦王は、病気の癒えた白起を再登板させようとします。しかし、白起は辞退しました。

 

この時の白起の態度を更迭されて秦王を恨んだボイコットと言う人がいますが、kawausoは違うと思います。それは辞退の理由を読めば一目瞭然です。

内容に納得がいかないkawauso様

 

邯鄲を落とすのは簡単なことではありません。

それに加えて諸侯の援軍が日々到着しています。楚や魏のような諸侯が秦を怨んでいる年月は、久しいものがあります。今、秦は長平の敵軍を破りはしたものの、秦の士卒の死者は軍勢の半分を過ぎ、国内の兵員も少ない状況になっています。

遠く山河を越えて、外国の国都を攻めようとしているのです。趙軍が内から応戦し諸侯の援軍が外から攻めてくれば我が軍に勝ち目がないのは当たり前、今は邯鄲は攻めるべきではないのです。

韓信

 

御覧のように白起は、今どうして秦が敗れているのか惨いほど正確に指摘しています。

 

行軍する兵士達a(モブ)

 

2年前の長平敗戦のショックの頃ならいざ知らず、秦への憎しみで、邯鄲の内も外も団結した趙は強くなっていて、逆に秦は遠征で疲弊し兵も半分死んでいるのに、これで勝てたら奇跡ですと、至極真っ当な事を言っています。決して子供っぽい当てつけではないのです。

 

キングダム639話ネタバレvol3「子供っぽい昭襄王の難癖」

長安(俯瞰で見た漢の時代の大都市)

 

子供っぽいのは、むしろ昭襄王や応侯で、勝てませんという白起を無理やり出陣させようとします。この2人は白起を魔法使いか何かと勘違いし、出せば勝てると信じ込んでいるようです。バカな思い込みで白起もまた勝てる要因がないなら勝てる道理がありません。負けて敗戦の責任を押し付けられたらたまらんと、白起は面倒になり病気と称して自宅に引き籠ります。

信陵君

 

昭襄王は、攻めるべきではないという白起の助言を無視、王陵に代えて王龁を将軍にします。しかし、結果は同じで邯鄲を包囲したが攻略できません。ここで楚は春申君(しゅんしんくん)及び、魏の信陵君(しんりょうくん)に命じて、兵力10万を率いて秦軍を攻めさせます。士気もなく疲労も溜まっていた秦軍は多くの死亡者・逃亡者を出して大敗します。

 

キングダム639話ネタバレvol3「白起自決」

戦国昭王、大激怒で白起に死を命ずる

 

無残な敗戦の報を聞き白起が呟きました。

「秦は私の計略を聴きいれなかったから、今、この敗北に至ったのだ。」

 

白起としては言わずにいられないでしょう。絶好のチャンスをつまらぬ保身で不意にし、攻めてはいけない時に趙を攻めた道理のワカラン、秦のアホ連中に絶望したのです。

 

しかし、これを密告するものがいて、とうとう秦王の耳に入ります。怒った王は強制して白起を出陣させようとしますが、白起は重病と称して断りました。次に応侯が要請しても応じませんでした。

 

そこで、秦王は白起をクビにして一兵卒に落とし陰密に移住させることにします。ここは罪人が流れる僻地でしたが、白起は重病でまだ出発できずにいました。これが白起の運命を決してしまいます。三ヶ月が経過すると、諸侯の軍が激しく秦を攻め秦軍は何度も退却します。

 

秦王は、白起が自分のザマを見て嘲笑うと思ったのか、白起を追放して咸陽の中に留まれないようにせよと命じます。

 

白起は咸陽を出発して、咸陽の西門をでてから十里で杜郵(とゆう)に着きます。昭襄王は、応侯及び群臣と議論し、白起は移住する時に心中に不服を抱いており、怨みの言葉も残した許せぬと結論。こうして秦王は使者を送って白起に剣を贈り自殺するように命じたのです。

 

キングダム639話ネタバレvol3「秦人が同情した死」

宋江の夢(水滸伝の主人公)

 

白起は、秦王の剣を受け取りますが、どうして自分が死なねばならないのか理由が見つけられず、考えた末に、遂に長平で数十万を生き埋めにしたから、それだけで死罪に値すると納得し自殺しました。秦の人々は罪なくして死んだ白起を憐れみ、祠を建てて祀り、その霊を慰めたそうです。

【次のページに続きます】

 

次のページへ >

  • この記事を書いた人
  • 最新記事
kawauso

kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

-キングダムのネタバレ考察
-,