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この記事の目次
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- キングダム639話ネタバレvol3「六国を滅ぼす明確な意志を持つ白起」
- キングダム639話ネタバレvol3「白起が敵兵を殺し続けた理由」
- キングダム639話ネタバレvol3「悲劇の幕開け野王陥落」
- 2ページ目
- キングダム639話ネタバレvol3「白起長平に登場」
- キングダム639話ネタバレvol3「趙を滅ぼすのは今!白起40万を穴埋め」
- キングダム639話ネタバレvol3「応侯の自己保身で趙滅亡が遠ざかる」
- 3ページ目
- キングダム639話ネタバレvol3「白起は子供っぽい人ではない」
- キングダム639話ネタバレvol3「子供っぽい昭襄王の難癖」
- キングダム639話ネタバレvol3「白起自決」
- キングダム639話ネタバレvol3「秦人が同情した死」
- 4ページ目
- キングダム639話ネタバレvol3「どうして長平を死の理由にしたのか?」
- キングダム(春秋戦国時代)ライターの独り言
キングダム639話ネタバレvol3「白起は子供っぽい人ではない」
紀元前258年9月、昭襄王は王陵を将軍にして邯鄲を包囲させます。この時、白起は病気が癒えず、戦線に復帰できませんでした。翌紀元前257年正月、昭襄王は、さらに王陵を送り込み、大きく増援しますが、王陵は五人の将校を失う大敗を喫し、失望した秦王は、病気の癒えた白起を再登板させようとします。しかし、白起は辞退しました。
この時の白起の態度を更迭されて秦王を恨んだボイコットと言う人がいますが、kawausoは違うと思います。それは辞退の理由を読めば一目瞭然です。
邯鄲を落とすのは簡単なことではありません。
それに加えて諸侯の援軍が日々到着しています。楚や魏のような諸侯が秦を怨んでいる年月は、久しいものがあります。今、秦は長平の敵軍を破りはしたものの、秦の士卒の死者は軍勢の半分を過ぎ、国内の兵員も少ない状況になっています。
遠く山河を越えて、外国の国都を攻めようとしているのです。趙軍が内から応戦し諸侯の援軍が外から攻めてくれば我が軍に勝ち目がないのは当たり前、今は邯鄲は攻めるべきではないのです。
御覧のように白起は、今どうして秦が敗れているのか惨いほど正確に指摘しています。
2年前の長平敗戦のショックの頃ならいざ知らず、秦への憎しみで、邯鄲の内も外も団結した趙は強くなっていて、逆に秦は遠征で疲弊し兵も半分死んでいるのに、これで勝てたら奇跡ですと、至極真っ当な事を言っています。決して子供っぽい当てつけではないのです。
キングダム639話ネタバレvol3「子供っぽい昭襄王の難癖」
子供っぽいのは、むしろ昭襄王や応侯で、勝てませんという白起を無理やり出陣させようとします。この2人は白起を魔法使いか何かと勘違いし、出せば勝てると信じ込んでいるようです。バカな思い込みで白起もまた勝てる要因がないなら勝てる道理がありません。負けて敗戦の責任を押し付けられたらたまらんと、白起は面倒になり病気と称して自宅に引き籠ります。
昭襄王は、攻めるべきではないという白起の助言を無視、王陵に代えて王龁を将軍にします。しかし、結果は同じで邯鄲を包囲したが攻略できません。ここで楚は春申君及び、魏の信陵君に命じて、兵力10万を率いて秦軍を攻めさせます。士気もなく疲労も溜まっていた秦軍は多くの死亡者・逃亡者を出して大敗します。
キングダム639話ネタバレvol3「白起自決」
無残な敗戦の報を聞き白起が呟きました。
「秦は私の計略を聴きいれなかったから、今、この敗北に至ったのだ。」
白起としては言わずにいられないでしょう。絶好のチャンスをつまらぬ保身で不意にし、攻めてはいけない時に趙を攻めた道理のワカラン、秦のアホ連中に絶望したのです。
しかし、これを密告するものがいて、とうとう秦王の耳に入ります。怒った王は強制して白起を出陣させようとしますが、白起は重病と称して断りました。次に応侯が要請しても応じませんでした。
そこで、秦王は白起をクビにして一兵卒に落とし陰密に移住させることにします。ここは罪人が流れる僻地でしたが、白起は重病でまだ出発できずにいました。これが白起の運命を決してしまいます。三ヶ月が経過すると、諸侯の軍が激しく秦を攻め秦軍は何度も退却します。
秦王は、白起が自分のザマを見て嘲笑うと思ったのか、白起を追放して咸陽の中に留まれないようにせよと命じます。
白起は咸陽を出発して、咸陽の西門をでてから十里で杜郵に着きます。昭襄王は、応侯及び群臣と議論し、白起は移住する時に心中に不服を抱いており、怨みの言葉も残した許せぬと結論。こうして秦王は使者を送って白起に剣を贈り自殺するように命じたのです。
キングダム639話ネタバレvol3「秦人が同情した死」
白起は、秦王の剣を受け取りますが、どうして自分が死なねばならないのか理由が見つけられず、考えた末に、遂に長平で数十万を生き埋めにしたから、それだけで死罪に値すると納得し自殺しました。秦の人々は罪なくして死んだ白起を憐れみ、祠を建てて祀り、その霊を慰めたそうです。
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