こちらは2ページ目になります。1ページ目から読む場合は、以下の緑ボタンからお願いします。
この記事の目次
イザナミがかけた死の呪いにイザナギは・・
イザナミは無念そうに岩の向こうから、おそろしい呪いの声をあげました。
「わが愛しき夫イザナギよ。お前の振る舞いを私は決して許しはしない・・お前の所業の報いとして毎日地上の人間を500人殺して黄泉へ引っ張ってやろう」
そう!このイザナミの呪いにより、日本人は死んで黄泉に行くようになったのです。しかし、妻の掛けた死の呪いにイザナギは怯まずに言い返しました。
「わが愛しき妻イザナミよ。お前がそんな心無い事をするのなら、私は毎日、1000人新しく人間を産み出そうぞ」
こうして、甘ったれ神だったイザナギは妻の死を受け入れて、大きく成長していきます。イザナミが黄泉を見た穢れを水で清めた時に生まれたのが、アマテラスとツクヨミとスサノオでした。
日本神話ライターkawausoの独り言
人間は必ず死にます。1年間に日本人は137万人も死んでいるのです。これは、愛媛県の人口に匹敵する人数で、死ぬ割合は140名に1名くらいで決して低くはなく、1日無事に生きられるのは、本当はスゴイ奇跡なのです。不老不死にはならなくても、新しく生まれる世代がある限り日本人は存続します。辛い事や哀しい事の向こうで、嬉しい事や楽しい事がある。それが社会なのです。大昔の日本人はそう考えて、死を捉え、命が尽きるまで精一杯生きていたんですね。
関連記事:【日本神話の逆襲】出雲王国とたたら製鉄に見る朝鮮半島との繋がり
関連記事:十日神話とは何?古の殷の時代の伝説では太陽が10個もあった!?
日本古代史を分かりやすく解説「邪馬台国入門」