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キングダム650話雑学「什虎城を大真面目に探してみた」


 

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内容に納得がいかないkawauso様

 

大人気春秋戦国時代漫画キングダム、8月13日はYJ自体が合併号で休刊なので、つまりはキングダムもお休みです。

 

そこで、ストーリーは進まないわけですが、何かと話題の什虎城(じゅうこじょう)を真面目に検索してみました。果たして、そんな事をして何が分かるんでしょうか?

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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キングダム650話雑学「什虎城などという城はない」

樊城の戦い

 

kawauso編集長は、中国史全般好きなので、もちろん春秋戦国時代もカバーしてます。そこで、春秋戦国時代の地図を調べて、秦、韓、、楚の国境辺りに什虎なる城があるかどうかを調べてみましたが、やはりありませんでした。

 

しかし、什虎城はありませんでしたチャンチャン!では記事にならないので、無理やりに什虎城の位置を史実に当てはめて考えてみました。

 

キングダム650話雑学「それは南陽市ではないか?」

 

最近、更新された漫画キングダムの秦の領土のコマを参考に架空の什虎という地名を当てはめたのが上記の地図です。

 

はい、ここまでやると100%バカなんですが、その辺の無駄な労力をひとまず置いて考えるとキングダムにおける什虎城とは、矢印の部分、現在の河南省南陽市(かなんしょうなんようし)に当たるのではないかと推測が出来ます。

白起(春秋戦国時代)

 

どうして、南陽市を選んだのかと言いますと地形的な近さもさることながら、ここは、実際に紀元前273年、秦の白起によって征服され、大量の秦の人民が入植させられた場所なのです。その時代には南陽ではなく(えん)という呼び名でした。時期こそ違いますが、後に秦は什虎を魏から奪い、ここに秦人を入植させるという可能性もあります。

 

キングダムネタバレ考察

 

キングダム650話雑学「玻璃も呉鳳明も欲しがる豊かな地」

長安(俯瞰で見た漢の時代の大都市)

 

さらには、南陽市は楚の領地だった時代から金属工業が盛んであり、後漢の前期には52万戸という当時の中国全土で最も多い人口を記録しました。その後も南陽市は繁栄をつづけ、現在では人口1194万人だそうです。

 

それだけ経済ポテンシャルがある土地ですから、キングダムの時代から玻璃も呉鳳明も欲しがるわけであり、楚としても渡したくないでしょうから、難攻不落の堅城になっていると、逆算するとそのように考える事も可能です。

 

キングダム650話雑学「中華の南北を結ぶ交通の要衝」

兵糧を運ぶ兵士

 

もうひとつ、南陽の特徴は中華の南北を結ぶ交通の要衝になっている点です。キングダムでも、秦、、魏、韓の境界線にある重要拠点だと言っている事から、明示していなくてもここが什虎城のモデルになっている可能性は高いと思います。

【次のページに続きます】

 

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kawauso

kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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