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今日のkawauso10「沈没した曹操の船」

2020年8月12日


監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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陶淵明(とうえんめい)が書いたと伝わる志怪小説(しかいしょうせつ)捜神後記(そうじんこうき)には、転覆した曹操の船の逸話が出てくる。

岡本綺堂(おかもときどう)が日本語に直したものが、あおぞら文庫にあるから、そのまま載せてみます。

 

箏笛浦

廬江の箏笛浦には大きい船がくつがえって水底に沈んでいる。

これは魏王曹操の船であると伝えられている。
ある時、漁師が夜中に船を繋いでいると、そのあたりに笛や歌の声がきこえて、香の匂いが漂っていた。

漁師が眠りに就くと、なにびとか来て注意した。
「官船に近づいてはならぬぞ」
おどろいて眼をさまして、漁師はわが船を他の場所へ移した。

沈んでいる船は幾人の歌妓を載せて来て、ここの浦で顛覆したのであるという。

 

引用:あおぞら文庫

亀甲船(朝鮮水軍)

 

曹操が船に乗って転覆した話なんて、赤壁以外では聞かないからこの話が本当なら、4世紀後半までは沈没した曹操の船が残っていたんだろうかね?

そして、その船には歌姫が載っていて船と運命を共にした。しかも、おばけになっても、毅然として曹操の船を外の人間から守っているとは、恐ろしくも切ない話。

なんだか、壇ノ浦の平家の亡霊にも影響を与えているような感じに思えるね。

 

前回記事:今日のkawauso9「ナンパなんて不潔よ!」

 

民間伝承の三国志

 

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

-kawauso編集長ぼやき