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賢くても愚かでも旦那に口を出す女はダメ!
さて「哲婦城を傾く」とは詩経に出てくる言葉。「おっ?傾国傾城の何かかな?」と思うかもしれませんが、これが当たらからずも遠からず。哲婦とは哲、つまり賢く知恵がある、婦とはそのまま婦人、つまり賢くて知恵がある婦人は城を傾ける、ということなのです。
意味する所は「賢い女性は色々と口出しをするから、国は衰えて家を潰えさせる元である」という感じになりますが……えっ、賢くても女性は駄目なの!?
とか思いませんか?私は思いました(暴露)
呂布を動かした言葉
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妻が旦那を家を切り盛りすると家は滅びるぞ!って事
さてさて、こちらは書経に出てくる言葉。牝鶏とは雌鶏のこと、晨とは夜明けのことであり、鶏が夜明けを告げることに通じます。そして索くるはここでは「尽」くる、つまり尽きるということ。
なので意味としては「雌鶏が夜明けを告げるのは、家が亡びる前兆だ」ということになります。これを前述した二つの言葉と合わせてみると、考えられるものがあります。
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女は黙って旦那の命令に従えという男尊女卑
さて、実際に鶏が雄雌どっちが朝を告げようとも、そんなことは関係ありません。しかし当時として、鶏の最大のお仕事、朝告げは雄の鶏の仕事、と考えると、そこに雌鶏がでしゃばってくるのは好ましくない、処が家が亡びる、とまで言われています。
よって、賢かろうが愚かであろうが、女性が男性の仕事に口出しをするのはそもそも女性としてあってはならないことであったのです。
そう考えると厳氏が悪妻と呼ばれ、「哲婦城を傾く」と言われていたのも何となく理解できるかと思います。当時としては、賢く貞淑でありつつ、何よりも慎ましい女性が好まれたのでしょうね。
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三国志ライター センのひとりごと
個人的な意見を言うと、厳氏が口出しをしたから、というよりも、呂布がそれを聞き入れてしまったことがある種、呂布の命運を決めたのだと思います。妻が口出ししようと、それを聞き入れるかどうかは夫の采配ですからね。
それを思うと傾国の美女云々同じく、そもそも滅ぼしたのは男性なのにその理由に女性を使うなんて……なんてもんもんしてしまう筆者でした。
ちゃぽーん。
参考文献:後漢書呂布伝
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