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会計係だった呂範
さてさて、孫策と親しく付き合っていた呂範ですが、孫権とのエピソードもあります。それは孫策から、呂範が会計係を任されていた時のことでした。会計係は重要な役職ですから、孫策が呂範を信頼していたのが分かりますね。
そこに良くやってきたのが孫権です。なんとこの弟君、自分の金を使ってしまってはお兄ちゃんの会計係の所にお小遣いを都合してくれるように頼みに行ったというのです。
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小遣いをせびる孫権を断固拒絶
しかし呂範の言葉はいつも同じでした。
「孫策様に許可を取ってからいらして下さい」呂範はこの態度を変えることはありませんでした。
一方で、孫権に都合よく帳簿を書き換えてくれる会計係もいました。
当然ながら、孫権は呂範を嫌い、後者の会計係を好んでいたようですが、いざ自分が君主になると「呂範の言ってることの方が正しいな!」として呂範を重用し、便宜を図っていた会計係は信用ならないと遠ざけたといいます。
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孫権が呂範のお墓で一言
いやいやそんな貴方立場が変わったからって……と苦笑いしてしまうような話ですが、まあ孫権も自分がその立場に付いて、きちんと考えて判断できるようになったと思いましょうか。そんな孫権、呂範の最後のお話です。
大司馬に就任する前に亡くなってしまった呂範。孫権はそんな呂範の墓を訪れました。
「子衡」
孫権は呂範の字を呼ぶのがやっとで、ただただ涙を流し続けたと言います。
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三国志ライター センのひとりごと
呂範は他の人物たちがキャラクター姓が強いので押されがちですが、彼も彼で中々の傑者です。個人的に孫策との友情だけでなく、孫権ともきちんと良い関係を築いていたのだと思いますね。孫権にとっては、もう一人の兄のような人物であったのかもしれません。
そう思うと孫権もまた、多くの良い人物に囲まれていたのだなぁと、思わざるを得ない筆者でした。
ちゃぽーん。
参考文献:呉書呂範伝
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