三国志は厳然たる史実、実在した人物が人生をかけて描いた歴史スペクタクルです。教科書に載っている戦いも本物なら、それが繰り広げられた大地も本物、実際にあるのです。リアリティに満ちているからこそ、面白い。それは間違いありません。そこにちょっとした隠し味としてファンタジーを配したのが「三国夢幻演義」です。史実というメイン素材の味は損なわず、かつ新鮮さを感じられる味わいになるように工夫してみました。三国志に一味違った味わいを感じてみたいあなたにお勧めの一品。決してマズくはございません。さぁ、一口試してみてください。
あらすじ
時は中国後漢末期。父の死と激しさを増す戦乱を避けて、故郷を離れることを余儀なくされた少年がいた。生と死の狭間で、数々の出会いと別れを経験しながら、少年は成長し、次第に龍才の片鱗を見せる・・・。後の歴史に燦然と輝く大軍師・諸葛孔明。その少年時代の物語。
「三国夢幻演義 龍の少年」 主な登場人物紹介
諸葛亮(しょかつりょう)・・・字は孔明。この物語の主人公。もの静かで、知的な少年。成長
の過程で大きな命運を背負い、その才知を開花させていく。
諸葛玄(しょかつげん)・・・孔明の叔父で、袁術の故吏。孔明ら兄の遺児の面倒を見ることになる。
諸葛瑾(しょかつきん)・・・孔明の兄。孔明より七歳年長。弟思いで、継母には孝行を尽くす。
諸葛玲(しょかつれい)・・・孔明の姉。一つ年上。孔明を叱咤激励しつつ、その成長を見守る。
葛玄(かつげん)・・・仙人・左慈に教えを受けた方士(道士)。孔明の黄老道における師と
言える存在。
劉備(りゅうび)・・・義侠の精神で各地を転戦する英雄。孔明の人生と深く関わっていく。
曹操(そうそう)・・・軍事、政治、知略、芸術などあらゆる分野に秀でた英雄で、混沌とした
時代を切り開いていく中心人物。
太史慈(たいしじ)・・・武勇に優れた将軍。南下する諸葛一家を護衛することになる。
孫策(そんさく)・・・父の遺伝子を受け継ぐ若き英雄。袁術の一軍として、孔明たちの行く手
を遮る。
袁術(えんじゅつ)・・・名族の出ながら、江南支配に乗り出した奸雄。野心に溢れたその挙
動が諸葛一家の運命を左右する。
陸康(りくこう)・・・廬江太守。忠節に厚い老君子。霊宝を守り、袁術の侵攻に対抗する。
許劭(きょしょう)・・・人相見の第一人者で、人物鑑定の達人。孔明と出会い、その才能を
評価する。
張仲景(ちょうちゅうけい)・・・長沙太守にして、漢方の伝説的名医。孔明に医療の知識を
分け与える。
龐統(ほうとう)・・・うだつが上がらないものの、孔明と並び称される才知を持つ若者。孔明
とは姻戚になる。
他にも、三国志の人物たちが多数登場して物語を彩ります。
三国夢幻演義 龍の少年 第1話「命の山」
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