キングダム643話ネタバレ予想「王翦が貰った宝剣にはどんな意味がある?」

2020年6月6日

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kawauso編集長(石原 昌光)

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「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務めるほか、紙媒体やWebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者・おとぼけ(田畑 雄貴)

コンテンツ制作責任者

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月に「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感していただけることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。

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kawausoさんのキングダムがキター!

 

1ヵ月ぶりに再開したキングダムでは、ようやく論功行賞(ろんこうこうしょう)が行われ王翦(おうせん)と楊端和(ようたんわ)と桓騎(かんき)、それに李信(りしん)、蒙恬(もうてん)、王賁(おうほん)の6名が表彰され、李信と蒙恬と王賁は将軍に昇格しました。

しかし、今回は大将軍に任命される者はいないようですが、空席4つはどうするんですかね?それはさておき、秦王嬴政(しんおうえいせい)は、王翦と桓騎と楊端和には装飾が施された宝剣を与えていました。これは何を意味するのでしょうか?

 

キングダム643話ネタバレ予想「中華において剣は特別」

七星剣

 

中国では、武器は凶器として出来る限り用いるべきではないとされていました。そのため、様々な武器がありながら、特別な意味合いや価値を見出す事はありませんでした。ところが、唯一剣については宝剣と呼ばれる名剣が多く存在していた関係から、王や皇帝が腰に佩いていて芸術品として富と権威の象徴でした。

魏晋世語(書類)

 

後漢の時代に書かれた歴史書「呉越春秋(ごえつしゅんじゅう)」には、まさにキングダムの時代である春秋戦国時代の呉で活躍した夫婦鍛冶、干将(かんしょう)と莫邪(ばくや)。5振りの宝剣を造り天下一の名工と讃えられた欧治子(おうやし)の名前が記録されています。

 

さらに、同じ時代に呉越で覇者になった呉王の夫差、越王句践の名前を冠した宝剣も出土しました。秦王嬴政にしても腰に長剣を差していて、かの暗殺者荊軻に襲われた時に気が動転して中々剣を抜く事が出来ず、柱を背にして剣を抜きなさいという部下のアドバイスで、ようやく剣が抜けたという話があります。

内容に納得がいかないkawauso様

 

キングダムの読者には、呉越は耳馴染(みみなじ)みがないでしょうが、この両国は後に楚に滅ぼされているので、キングダムには登場しません。

 

キングダム643話ネタバレ予想「宝剣を下賜して忠誠を誓わせる」

秦王(始皇帝)に会見で近づく荊軻

 

このように宝剣は、君主が帯びる芸術品という地位にあるので、これを功績を挙げた部下に下賜(かし)するというのは、君主が持つものを自分が持てるという意味で、非常に価値があるものという事になります。それ以外にも、黄金や宝石などいくらでも褒美はあるのでしょうが、中でも宝剣が部下のやる気を強め、忠誠心を高める事に役立った事でしょう。

 

実際に、兵馬俑からも青銅製の剣が多く出土していて、始皇帝は剣を与える事で兵士の忠誠を維持していたのかも知れません。

 

キングダムネタバレ考察

 

キングダム643話ネタバレ予想「深読み!宝剣は尚方宝剣では?」

順調に将軍まで出世する陳武

 

これは深読みですが、秦王嬴政が王翦や楊端和、桓騎に褒美として与えたのは、尚方宝剣(しょうほうほうけん)なのかもしれません。尚方宝剣とは、皇帝が持っていた剣の事で、これを与えられた者は、皇帝とほぼ同等の権力を持つ事が出来るとされています。

 

それは軍を動かし諸侯以下の大臣の処罰を委ねられる強大なもので、処分をしてから皇帝に上奏すれば済み、先斬後奏(せんざんごそう)の権を行使するとも言いました。

曹操の使者を斬り捨てる武闘派の孔明

 

古来中国では、軍隊を自分の判断で動かし、部下を処罰する事を青銅製の鉞(まさかり)を部下に与える事で象徴していましたが、この尚方宝剣もそうです。ちなみに鉞は罪人の首を斬る道具で、王という漢字も元々は鉞の象形文字です。

逃げる秦王政を追いかける荊軻

 

ただし、尚方宝剣では皇帝の権力を代行する事が出来るだけであって、皇帝そのものに成り代わる事は出来ないので、嬴政が元気な間は反逆とかは成功しづらいでしょう。

キングダム643話ネタバレ予想「尚方宝剣が大将軍の布石に」

 

今回の論功行賞では、宝剣は王翦、楊端和、桓騎の3名にしか与えられず、李信、蒙恬、王賁には与えられませんでした。これを逆に考えると、李信と蒙恬と王賁には宝剣を与えるほどの手柄はないとも言えます。

 

そうだとすると、今回の宝剣授与、実は尚方宝剣であり、王翦と楊端和と桓騎に対しては暗黙の了解として大将軍扱いをする、自在に軍を動かす事を認めるという意味ではないかと思います。

kawauso

 

大将軍に任命されてはいないが、尚方宝剣を与える事で事実上、大将軍。どうして、そんなややこしい事をするのか不明ですが、准大将軍的なポジションで6名の大将軍ポストを上手く配置しようとしているんじゃないでしょうか・・

 

キングダム643話ネタバレ予想「大将軍が死ぬのは問題」

敗北し倒れている兵士達b(モブ)

 

今回どうして、王翦、楊端和、桓騎が大将軍に任命されなかったのか?

 

これは、恐らく桓騎が李牧に敗れる事で戦死、あるいは敗走する事で大将軍ブランドに傷がつくからです。例えば、秦では李信が龐煖を倒した事で大盛り上がりしましたが、その理由にも趙の三大天の一角が崩れた事に対する賞賛もあるでしょう。

李牧

 

これを裏返してしまえば、桓騎が大将軍就任早々に李牧が敗れてしまうのは、趙やその他の列国が勢いづく事になりますし、天下の大将軍のイメージが悪くなります。少なくとも、李信が大将軍になり楚攻めで大敗するまでは、六大将軍が敗れて死ぬような描写は避けたいけど、でも、それ相応の権力は与えないといけない。

 

そこで、尚方宝剣を使う事で准大将軍という仕組みを作ったのかな、とkawausoは考えてしまいました。

 

キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

今回は論功行賞で、王翦と楊端和と桓騎が授与された宝剣について深読みしてみました。

 

実際には、尚方宝剣というのは秦の時代の後である漢代の代物で、しかも当時は斬馬剣のような形をしていたそうで、キングダムに登場するような形になったのは、はるか後年の事であるようです。

 

李信が大将軍になった時にも尚方宝剣が授与されるのか?今回だけの事なのか、それはよく分からないんですけどね。

 

参考文献:漢書 班固(はんこ)

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。「はじめての三国志」編集長。三国志・中国史を中心に、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を執筆・編集し、当サイトでは4,000本以上の記事を担当。三国志は正史から入ったため、演義を書くときのほうが神経を使うという天邪鬼。故郷・沖縄の歴史に関する勉強会の開催や、ラジオパーソナリティとしての活動も行う。

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