2016年、6月5日、気象庁より関東甲信地方は梅雨入りしたとみられるという「梅雨入り宣言」が出されました。関東甲信では、昨年よりは2日遅く、平年よりは3日早い梅雨入りとなります。さて、これから、ジメジメした雨模様の天気が続きそうです。該当地域の皆さんは、雨具の用意と、体調の管理に気をつけましょう。
素朴な疑問、中国に梅雨ってあるの?
さて、素朴な疑問ですが、中国には梅雨ってあるのでしょうか?
実は中国にも梅雨は存在し、大体、日本と同時期です。中国でも、梅雨(メイ・ユー)と言いますが、古来は違い霉雨(バイ・ウー)と言いました。霉(ばい)は、カビの事を意味していて、湿気が強く、モノが腐りやすい、梅雨の時期を言い当てています。
また、同時に、黄梅が実る時期である事から、黄梅雨(ファン・メイ・ユー)という言葉も用いられます。日本でも元は、霉雨(バイウ)だったのが、カビではあんまりだという事で梅の「バイ」に変化して、梅雨になったとも言われます。ただ、広い中国ですので、全国で梅雨があるというわけでもなく、上海を北限にして南に梅雨があるという事だそうです。
梅雨時に、肘の傷がシクシク傷んだ関羽
三国志と梅雨の繋がりについて、調べると関羽(かんう)にたどり着きます。関羽は時期不詳ですが、流れ矢が左腕を貫通した事があり、傷口は塞がりましたが、梅雨に入ると、シクシクと傷が痛んだようです。
そこで、医師(華陀説もあり)を読んで診断させると、矢先にはご丁寧にも毒が塗り込んであり、その毒が骨を腐らせ膿んで痛みを発していると分ります。
治療するには、腕を切開して、骨を削って毒を取り去るしかないという事でしたが、関羽は、酒を飲みながら、血がバンバン出る切開手術を受け、顔色も変えずに食事をしていたそうです。
関羽の豪傑ぶりを示す逸話ですが、梅雨時になって傷が痛むという事は、それは、関羽が梅雨が存在する上海よりも南の土地、つまり荊州あたりで治療を受けた可能性を示唆します。このように考えると、関羽が手術を受けたのは、赤壁の戦い以後の荊州南郡を守っていた時代の事かも知れません。
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中国漢方でも梅雨の対策がある・・
後漢の時代には、「神農本草経」が出版され、ここでは、365種類にも及ぶ薬物や一部食品についての記載があります。この中に登場する薬の多くは今では食品に含まれるもので、当時の漢方がいかに普段の食事を重視したかという事が分ります。
中国漢方では、季節の変わり目は、体調を崩しやすい時期であり梅雨にも、その対処法が存在しています。それによると、梅雨時期の自然条件は湿で、湿邪で病気になりやすいと考えられ、脾臓が負担を受けやすく、食欲不振、下痢、胃腸の重さ手足が浮腫むという症状が出やすいと書いています。
この時期を乗り切る食べ物としては、ハト麦、とうもろこしの花柱スイカや小豆などの利尿作用の高い、食品を食べて余計な水分を排出する事が大事であるようです。
梅雨の時期を快適に過ごすコツ
梅雨の時期は、とにかく水回りの部分に水分を残さないようにし、同時に、食べ物を長時間放置しない事が大切です。洗濯なども、洗い終わって、グズグズ干さないでいると、すぐにカビが発生してお気に入りの衣服も捨てる羽目になったりします。また、玄関もカビが発生しやすく、靴もカビたりしますから注意が必要です。
対策としては、水回りは、台所や浴室はこまめに水分を拭き取り、食品は冷蔵庫保存、洗濯物は、洗ったらすぐに干すか、雨ならコインランドリーに持っていって乾かす。この原則を守るだけでも、ジメジメな梅雨を快適に過ごす事が出来ますよ。
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