三国志をずっと読んでいると、知らない間に知識の上に乗ってしまい、
初心者の時の気持ちを忘れがちになるものです。
自ら、はじめての三国志とタイトルしていながら、それでは、
初心を忘れたと言われかねないので、今回は、三国志の初歩の疑問について
分かりやすく、説明したいと思います。
この記事の目次
曹操と劉備は、どうしてライバル扱いなの?
三国志の初心者にとっては、曹操(そうそう)と劉備(りゅうび)が
ライバルのように扱われているのが、かなり不思議に映るようです。
私達にとっては、劉備×曹操という図式が無意識に刷り込まれていますが、
三国志初心者の中では、
「なんで、この劉備と曹操って、おっさん二人
毎回、こんだけ張り合うんだろう」
そう思ってしまうようですね。
曹操と劉備がライバルの理由、生い立ち
曹操と劉備が生涯のライバルのように扱われるのは、
簡単に言うと対照的な出身の違いと言えます。
劉備は、曹操によって操り人形にされた漢王朝の血を引く、
中山靖王、劉勝(りゅうしょう)の末裔という看板をあげていますね?
一方の曹操は、漢王朝の血筋ではありません。
宦官という皇帝の個人的な使用人を祖父に持つ人です。
こうして漢とは無関係な曹操が王朝を自分に都合のよいように
動かし、一方で、漢にゆかりのある劉備は、
その状況を苦々しく思っているという構図が生まれます。
これって、ライバル関係としては好対照ですよね。
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曹操と劉備がライバルの理由 金持ちとボンビー
二人の対照的な部分は、出自ばかりではありません。
例えば、曹操は祖父のお陰で、莫大な遺産を受け継いでいて、
何不自由なく暮らす事ができるセレブな青年期を送ります。
それが、唯我独尊タイルで高いリーダーシップを発揮し
周囲をグイグイ引っ張る曹操の性格とオーバーラップされます。
逆に劉備は、先祖こそ、漢王朝に繋がりますが、
実際には落ちぶれていて、母子家庭で
ムシロやワラジを編んで生活するという窮乏ぶりです。
性格も苦労人らしい、周囲の意見に耳を傾ける、
協調型のリーダーに成長するのです。
この金持ちとボンビーの対比は、
巨人の星の星飛雄馬と花形満に代表される
対決の構図そのままですね。
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曹操と劉備がライバルの理由 自分本位型と共存型
曹操のセリフには、
「私が他人を裏切ろうと他人が私を裏切るのは絶対に許さない」
という超自分本位の考え方があります。
逆に、劉備には、長坂の戦いなどで、自分を慕ってついてくる
民衆を見捨てられないなど、「君達がいて僕がいる」方式の
共存型の考え方が存在します。
「黙って俺についてこい!」と「皆一緒に幸せになろう!」は、
相反しますが、どちらも人を率いる考えです。
でも、大体の人は、この二つの考えのいずれかを選択するでしょうから
曹操と劉備は、リーダーのタイプとしても両極端であり、
ライバルとして定義しやすい存在なのです。
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