劉備は何で蜀を建国しようと思ったの?三国志演義で人気を占める蜀の秘密に迫る

2016年9月9日


監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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定軍山を奪い、漢中攻略の拠点を得る

 

黄忠VS夏侯淵

 

曹操は劉備が益州を獲った事を知ると、漢中に割拠している張魯を降伏さ、

益州の喉元である漢中を攻略。

この地に曹操の挙兵時代から付き従ってきた夏侯淵(かこうえん)に大軍を預けて、

駐屯させます。

劉備は漢中が曹操軍によって陥落した事を聞くとすぐに漢中を奪還すべく出陣。

彼は法正を軍師として従えて、漢中の要衝として知られる定軍山を攻略し、

夏侯淵を処断します。

こうして漢中攻略の足掛かりを得ることに成功し、

夏侯淵の跡を継いだ張郃を漢中から追い出すため、準備を整えます。

曹操は定軍山が陥落し、漢中が危機的状況に陥った事を知ると、

曹操自ら大軍を率いて援軍として赴きます。

 



曹操との闘い

曹操と劉備

 

曹操は漢中に到着するとそのまま定軍山近辺に布陣します。

劉備は定軍山を強固な砦として防御工事をしっかりと施し、

曹操軍がいつ攻撃を仕掛けてもいいように準備を怠りませんでした。

こうして曹操と劉備の直接対決が行われます。

曹操は劉備が強固な工事を施した定軍山に、攻撃を仕掛けますが、

芳しい戦果を挙げることができませんでした。

彼はこのまま漢中にいる意義を感じることができず、漢中から撤退していきます。

劉備は曹操軍を漢中から打ち払うと、ある儀式を行います。

 

漢中王劉備の誕生

劉備玄徳が眩しい理由 三国志

 

劉備は漢中を曹操から奪うと、曹操に対抗するため漢中王に就任する儀式を行います。

この漢中王の称号ですがある人も国を建てる際に漢中王を名乗り、

その後天下統一を行います。

その人物とは漢王朝の始祖である高祖・劉邦(りゅうほう)です。

劉邦が漢中王に就任した後に天下統一をしたとされているため、

劉備も劉邦に倣って漢中王の位に就きます。

 

関羽北上

馬超フルボッコ02 関羽

 

劉備が荊州を離れてからずっと一人で荊州を守ってきた関羽は、

荊州から新しく仲間になった人材や益州を奪った際に仲間になった武将達が、

次々と手柄をあげている事から、自分も手柄を挙げるため、

北荊州に領地をもっている魏の領土へ向けて攻撃を行います。

 

北荊州の大半を陥落させ、曹仁を追いつめる

関羽 激怒

 

関羽は北荊州の大半を陥落させると、

北荊州の要となっている樊城(はんじょう)を水攻めにして重厚な包囲を敷きます。

樊城を守っていた曹仁(そうじん)は必死に関羽軍を退けるため、戦いを行っていきますが、

非常に厳しい状態で、いつ陥落してもおかしくない状態でした。

曹操は樊城陥落の危機に瀕している事を聞いて援軍に赴こうと考えますが、

孫権から使者がやってきます。

孫権の使者は「私が劉備との同盟を破棄して、関羽の背後をつきます。

そのため私達と同盟を結んでいただきたい」と伝えてきます。

曹操はこの使者の話を聞き、孫権との同盟を快諾。

孫権との同盟を結んだ曹操は、すぐに樊城を救援すべく大軍を率いて出陣します。

 

呉の攻撃を受け関羽死す

陸遜 関羽

 

関羽は樊城を水攻めして包囲し、決着をつけようと猛攻を開始しようとします。

この時、曹操軍の援軍の先鋒としてやってきた徐晃(じょこう)軍が関羽に攻撃を

仕掛けます。

関羽は徐晃軍の攻撃を受けて、敗北してしまいますが、

すぐに態勢の立て直しを図ります。

彼は態勢の立て直しを図っている時に、驚くべき報告を受けます。

その内容は「呉が同盟を破棄して、南荊州と江陵を占拠しております。」と

報告を受けます。

この報告を受けた関羽は呉に奪われた土地を奪還するため、

急いで兵を南下させます。

しかし兵を南下させている途中に大幅に兵が脱走してしまい、

樊城攻略戦を開始した時は、数万いた軍勢は数千にまで減ってしまいます。

関羽は減少した兵を率いて樊城と江陵の中間地点にある麦城(ばくじょう)へ

入城し、側近と精鋭の騎馬隊を率いて蜀へ向かって逃走を図ります。

孫権は関羽を討ち取るため、麦城から蜀へ至る道に伏兵を配置し、

伏兵に引っかかった関羽を捕縛。

孫権は関羽に降伏すように勧めますが、彼は降伏に頷かなかったため、

処断します。

こうして劉備の土地であった荊州はすべて呉に取られ、

義兄弟として劉備を長年に渡って支えてきた関羽を失ってしまいます。

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