三国志平話
英雄の墓特集




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

何で賈詡は董卓残党を奮起させて王允の政府を破壊したの?




董卓 呂布

 

暴虐の限りを尽くしたとされる太師・董卓(とうたく)は、

司徒・王允(おういん)が主導するクーデターによって命を落とします。

董卓の肉親は老若男女問わず、長安においてことごとく誅殺されました。

王允は次に董卓の後継者にあたる娘婿の牛輔(ぎゅうほ)の城を攻めます。

賈詡(かく)は当時、この牛輔に仕えていましたが、挽回の策は進言できていません。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:策で生き続けた賈詡は最終的にどこまで出世したの?




クーデターの衝撃

赤兎馬 呂布

 

牛輔はあっと言う間に部下に寝返られて首を討たれ、長安に送られたからです。

そこに豫州に侵攻していた李傕郭汜、張済らが三万の兵を引きつれて戻ってきました。

将兵ともに主君である董卓が殺されたこと、長安が敵の手中にあること、

そして最強の武将と名高い呂布(りょふ)が敵にいることで意気消沈しています。

一度、故郷である涼州に戻って再起をはかろうという話に落ち着きます。

 

関連記事:【三国志の素朴な疑問】呂布は何歳だったの?

関連記事:呂布だけじゃない!こんなにいる董卓の優秀な側近4選




賈詡の命は風前の灯

賈詡

 

王允は、董卓の配下だったものを皆殺しにするという強気な姿勢を崩しませんでした。

董卓の残党をこの機会に一掃するつもりだったのです。

戦闘において敗走ほど難しい局面はありません。

敵は勢いを増して追撃してきますし、味方はどんどん離反するものが増えていきます。

涼州まで行きついたときにはもはや軍は壊滅状態になっている可能性がありました。

そうなると村や町の警備兵にすら捕まる危険性があるのです。

文字通り、命をかけた逃避行です。

しかも恩賞に目がくらんで裏切者が続出かもしれず、

疑心暗鬼に陥って味方同士の殺し合いも充分ありえる状態です。

賈詡の命は風前の灯火でした。

 

起死回生の進言

霊帝

 

賈詡には漢皇室を立て直したいという志はなかったことでしょう。

彼が太尉府の郎を務めている頃、朝廷は汚職が横行していました。

しかも先導しているのは霊帝自らです。

霊帝は官職を売りに出していたのです。

五年間の期間で重要なポストである三公のひとつ太尉は7人も交代を繰り返していました。

司空は9人です。金さえあれば出世ができ、

出世したら下の官吏から賄賂を要求するという腐敗政治でした。

先を見越すことに長けている賈詡は、漢皇室の終焉を予測したことでしょう。

つまり、賈詡にとって司徒・王允がクーデターを起こし、

漢皇室の復興を目指していることなど何の興味も沸かないことだったわけです。

無論、協力する気もなかったことでしょう。

問題はこのままだと自分の命も危ないということです。

そこで賈詡は逆転の一手を李傕らに進言します。

 

関連記事:霊帝は近衛軍創設の為に売官で資金を造った?実は優秀な皇帝の真実

関連記事:実は無能では無かった?少帝が妃と交わした最後の歌が悲しすぎる

 

王允のクーデターの落日

賈詡

 

三万の軍勢も敗走すればみるみる数が減っていきますが、侵攻するとなると話は別です。

実際に長安に着くまでに募兵を繰り返し、兵の数は十万に達しました。

さらに呂布を挑発し、城外に討って出るように仕向け、

長安城の城内に残る董卓の残党を内応させて城門を開けさせます。

王允はそのまま捕らえられて殺され、市場に晒されました。

クーデター成功からわずか一ヶ月あまりで、王允が主導する政権は滅びたのです。

賈詡はその機転から、危機を脱することができたわけです。

 

新政権とも距離をとる賈詡

賈詡

 

献帝を擁した李傕(りかく)は車騎将軍となります。郭汜は後将軍、張済は驃騎将軍です。

そして朝廷を暴力で支配していくことになります。

いずれこの李傕らも消えていくだろうと予想した賈詡は、

決して軍事面に係わらないように注意し、ほぼ閑職ともいえる尚書につき様子をうかがいます。

そして献帝側に密かにつき、楊豹などと謀って長安脱出を計画していました。

 

賈詡

 

そのために李傕を巧みに誘導し、李傕と郭汜を戦わせます。

この隙に献帝は長安脱出に踏み切るのです。

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

ろひもと理穂

 

まずは自分の命を大切にするのが賈詡の特徴です。

また、乞われると誰にでもアドバイスしてしまう傾向もあります。

ある種、お人よしな側面もあります。

ただ、将来どうなるのかの予測は充分についているために深入りはしません。

 

司馬懿

 

この辺りは「軍師連盟」の主役・司馬懿(しばい)と同様のしたたかさです。

そもそも「忠義」というものは、賈詡の価値観にはなかったのではないでしょうか。

まさに「良禽は木を択んで棲む」の言葉通り、スッパリと主君を変えていきます。

転職のプロ。賈詡にはそんな一面もありますね。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【軍師連盟】司馬懿が起こしたクーデターは博打だったの?

関連記事:【軍師連盟】司馬懿は簒奪をいつから狙っていたの?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

ろひもと理穂

ろひもと理穂

投稿者の記事一覧

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。

自分でも袁術主役で小説を執筆しています。ぜひこちらも気軽に読んでください!

好きな歴史人物:

曹操、蒲生氏郷

何か一言:

袁術は凄いひとだったかもしれませんよー!!

関連記事

  1. 騎馬兵にあこがれる歩兵 三国志の時代に活躍した兵士の逸話
  2. 【荀彧の心に残る名言】誠にその才あれば、弱と雖も必ず強し
  3. 何で曹操はあれだけ関羽を愛していたのに配下から逃がしたの?
  4. 張角は歴史の表舞台に登場 黄巾賊の組織体制はどうなっていたの?太平道を布教させた宗教団体を…
  5. 【三国志究極の選択】徹底抗戦とあっさり降伏どっちが偉い
  6. 黄権 黄権(こうけん)ってどんな人?劉備から絶大な信頼を得ていた人物
  7. [ビジネス三国志]自分用のキャッチコピーを造り人脈を広げる
  8. 袁術が天下を獲るためにみんなで考えよう【第4回】

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 泣く子も張遼
  2. 織田信長
  3. 馬に乗って戦う若き織田信長
  4. 今川義元
  5. 東京五輪でテロ対策をしている警察や警察犬 いだてん

おすすめ記事

  1. 【薩摩vs大英帝国】薩英戦争は勘違いから始まったってホント?
  2. 盤古(ばんこ)とはどんな神様?最古の神のはずなのに新しい中国神話の創世神
  3. 孟嘗君(もうしょうくん)とはどんな人?戦国七雄に絶大な影響力を及ぼした戦国四君【反逆編】 孟嘗君
  4. 【あわれ趙雲】桃園義兄弟に入れないやむを得ない事情とは?
  5. そうなのか!新選組の近藤勇も関羽をリスペクトしていた 近藤勇と関羽
  6. 衝撃!徐州大虐殺には袁紹が参加?父を見殺しにした曹操 ブチ切れる曹操

三國志雑学

  1. 問題を解決する楊脩
  2. 袁術と呂布
  3. 城 銅雀台
  4. 蜀の姜維
“はじめての三国志150万PV" はじめての三国志コミュニティ総合トピック
“広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 司馬懿と諸葛亮孔明のトランプ勝負
  2. 孔子と儒教
  3. 城 銅雀台
  4. 赤兎馬に乗った関羽に出会う周倉
  5. 服部半蔵

おすすめ記事

衛瓘(えいかん)とはどんな人?司馬昭の重臣であり、晋の建国時に大いに活躍【晋の謀臣列伝】 三国志の時代は農民に至るまで腰に剣を佩いていた 三國クロスサーガ~蒼天の絆~とはどんなアプリゲーム? 亡くなる孫堅 孫堅が早死しなければ、袁術が天下統一をした?元海賊狩りから異例の出世をした漢に迫る! 後継者を決めずにダラダラする袁紹 袁紹の評価が残念な6つの理由 【第四回 放置少女】伏龍参戦の新イベントと公孫瓚に挑んでくるぜ!! 中国古典によく出てくる「鼎」って何? 責められる陸遜 陸遜の死因は何だったの?孫権のパワハラに耐えきれなかった呉の丞相

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集
“西遊記"

“三国志人物事典"

PAGE TOP