架空戦記
帝政ローマ

はじめての三国志

menu

三国志の雑学

何で賈詡は董卓残党を奮起させて王允の政府を破壊したの?

この記事の所要時間: 235




董卓 呂布

 

暴虐の限りを尽くしたとされる太師・董卓(とうたく)は、

司徒・王允(おういん)が主導するクーデターによって命を落とします。

董卓の肉親は老若男女問わず、長安においてことごとく誅殺されました。

王允は次に董卓の後継者にあたる娘婿の牛輔(ぎゅうほ)の城を攻めます。

賈詡(かく)は当時、この牛輔に仕えていましたが、挽回の策は進言できていません。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:策で生き続けた賈詡は最終的にどこまで出世したの?




クーデターの衝撃

赤兎馬 呂布

 

牛輔はあっと言う間に部下に寝返られて首を討たれ、長安に送られたからです。

そこに豫州に侵攻していた李傕や郭汜、張済らが三万の兵を引きつれて戻ってきました。

将兵ともに主君である董卓が殺されたこと、長安が敵の手中にあること、

そして最強の武将と名高い呂布(りょふ)が敵にいることで意気消沈しています。

一度、故郷である涼州に戻って再起をはかろうという話に落ち着きます。

 

関連記事:【三国志の素朴な疑問】呂布は何歳だったの?

関連記事:呂布だけじゃない!こんなにいる董卓の優秀な側近4選




賈詡の命は風前の灯

賈詡

 

王允は、董卓の配下だったものを皆殺しにするという強気な姿勢を崩しませんでした。

董卓の残党をこの機会に一掃するつもりだったのです。

戦闘において敗走ほど難しい局面はありません。

敵は勢いを増して追撃してきますし、味方はどんどん離反するものが増えていきます。

涼州まで行きついたときにはもはや軍は壊滅状態になっている可能性がありました。

そうなると村や町の警備兵にすら捕まる危険性があるのです。

文字通り、命をかけた逃避行です。

しかも恩賞に目がくらんで裏切者が続出かもしれず、

疑心暗鬼に陥って味方同士の殺し合いも充分ありえる状態です。

賈詡の命は風前の灯火でした。

 

起死回生の進言

霊帝

 

賈詡には漢皇室を立て直したいという志はなかったことでしょう。

彼が太尉府の郎を務めている頃、朝廷は汚職が横行していました。

しかも先導しているのは霊帝自らです。

霊帝は官職を売りに出していたのです。

五年間の期間で重要なポストである三公のひとつ太尉は7人も交代を繰り返していました。

司空は9人です。金さえあれば出世ができ、

出世したら下の官吏から賄賂を要求するという腐敗政治でした。

先を見越すことに長けている賈詡は、漢皇室の終焉を予測したことでしょう。

つまり、賈詡にとって司徒・王允がクーデターを起こし、

漢皇室の復興を目指していることなど何の興味も沸かないことだったわけです。

無論、協力する気もなかったことでしょう。

問題はこのままだと自分の命も危ないということです。

そこで賈詡は逆転の一手を李傕らに進言します。

 

関連記事:霊帝は近衛軍創設の為に売官で資金を造った?実は優秀な皇帝の真実

関連記事:実は無能では無かった?少帝が妃と交わした最後の歌が悲しすぎる

 

王允のクーデターの落日

賈詡

 

三万の軍勢も敗走すればみるみる数が減っていきますが、侵攻するとなると話は別です。

実際に長安に着くまでに募兵を繰り返し、兵の数は十万に達しました。

さらに呂布を挑発し、城外に討って出るように仕向け、

長安城の城内に残る董卓の残党を内応させて城門を開けさせます。

王允はそのまま捕らえられて殺され、市場に晒されました。

クーデター成功からわずか一ヶ月あまりで、王允が主導する政権は滅びたのです。

賈詡はその機転から、危機を脱することができたわけです。

 

新政権とも距離をとる賈詡

賈詡

 

献帝を擁した李傕(りかく)は車騎将軍となります。郭汜は後将軍、張済は驃騎将軍です。

そして朝廷を暴力で支配していくことになります。

いずれこの李傕らも消えていくだろうと予想した賈詡は、

決して軍事面に係わらないように注意し、ほぼ閑職ともいえる尚書につき様子をうかがいます。

そして献帝側に密かにつき、楊豹などと謀って長安脱出を計画していました。

 

賈詡

 

そのために李傕を巧みに誘導し、李傕と郭汜を戦わせます。

この隙に献帝は長安脱出に踏み切るのです。

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

ろひもと理穂

 

まずは自分の命を大切にするのが賈詡の特徴です。

また、乞われると誰にでもアドバイスしてしまう傾向もあります。

ある種、お人よしな側面もあります。

ただ、将来どうなるのかの予測は充分についているために深入りはしません。

 

司馬懿

 

この辺りは「軍師連盟」の主役・司馬懿(しばい)と同様のしたたかさです。

そもそも「忠義」というものは、賈詡の価値観にはなかったのではないでしょうか。

まさに「良禽は木を択んで棲む」の言葉通り、スッパリと主君を変えていきます。

転職のプロ。賈詡にはそんな一面もありますね。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:【軍師連盟】司馬懿が起こしたクーデターは博打だったの?

関連記事:【軍師連盟】司馬懿は簒奪をいつから狙っていたの?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

ろひもと理穂

ろひもと理穂

投稿者の記事一覧

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。

自分でも袁術主役で小説を執筆しています。ぜひこちらも気軽に読んでください!

好きな歴史人物:

曹操、蒲生氏郷

何か一言:

袁術は凄いひとだったかもしれませんよー!!

関連記事

  1. 皇帝には、二つの名前があった!?諡号(しごう)とは何?
  2. 【三国志マナー】あなたは大丈夫?間違うと首が飛びかねない!?三国…
  3. 無理ゲーを打開する曹操が凄い!曹操を苦しめた歴代武将
  4. 蜀の五虎大将軍ってなに?実は全員揃ったことがなかった蜀の猛将たち…
  5. 【週刊文春も驚き】後漢時代のメディア事情はどうなっていた?後漢時…
  6. 軍略にも才能を発揮した蒋済(しょうさい)の進言集
  7. 銃は中国で発明されたものだった?「アンゴルモア」にも登場した火薬…
  8. 董卓はどうしてデブになったの?真面目に考察してみた

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 三国志:前半戦のまとめその1(董卓登場まで)
  2. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第十四話「徳政令の行方」の見どころ紹介
  3. 孫権は名君?それとも暴君だったの?5分で分かる君主の評価
  4. 曹操の妻はどんな人達だったの?13人を紹介 Part2
  5. うぐ、どうしても董卓と呂布に勝てない……!
  6. 76話:孔明による材料も手間もなく矢を造る方法

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

井の頭自然文化園の象「はな子」にまつわる光と影&三国志時代の英雄は猛獣をどう扱っていたの? 88話:劉備を大歓迎する劉璋だが張松の失策で崩壊する 架空戦記の走り? 『反三国志演義』を知っていますか? 【はじめての孫子】第4回:兵は勝つことを貴ぶ。久しきを貴ばず 134話:頑固な忠臣、張昭と孫権の対立がシュール 呂布VS袁術、東西嘘合戦、勝利するのはどっちだ! 春目前!なのに夏特集?幻の夏王朝は存在したの? 【三国志if】もしも劉備が諸葛亮孔明にフラれていたら!?

おすすめ記事

  1. 法正は名軍師だったの?性格が最悪な徳性なき蜀の天才参謀
  2. 曹操軍の食料担当にはなりたくない!!その理由とは?
  3. 【シミルボン】カルトの手法は変わらない太平道の信者獲得法
  4. 実は大激戦だった!劉備の蜀獲りを地図で見ると意外なこともわかる!
  5. 曹操の迅速な機動力VS劉備の逃げ足の速さ
  6. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース15記事【10/3〜10/9】
  7. 【軍師特集】三国志、中国史、日本史にみる君主を支えた敏腕軍師たち
  8. 衝撃!高平陵の変の黒幕は司馬師だった!

はじさん企画

帝政ローマ
広告募集
特別企画


袁術祭り

異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP