法正特集
if三国志




はじめての三国志

menu

執筆者:黒田廉

要離(ようり)とはどんな人?呉王・闔廬の為に身命をとした刺客

はじめての三国志 画像準備中




 

三国志にも暗殺で殺された人物が何人かおります。

蜀の劉備の義兄弟・張飛(ちょうひ)は部下に暗殺されてその命を落としております。

また蜀の費禕(ひい)も魏から降伏してきた人物によって殺害されてしまいます。

このようにその国の重臣を殺害するにはもってこいの方法ですが、

暗殺を行った人物は自らの命を捨てなくてはなりません。

今回は戦国春秋時代に天下無双と豪語していた人物を知略をもって殺害した要離(ようり)

ご紹介しましょう。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:『うしおととら』の獣の槍の元ネタは孫子の時代にあった?古代中国の名剣・干将と莫邪




天下無双と豪語した前呉王の息子

photo credit: Heaven in Hell via photopin (license)

 

 

公子光(こう)は父である呉王を殺害したことで呉王として立つことになります。

この呉王こそ楚を壊滅寸前まで追い込み、南方の覇者の地位を実質的に手に入れることになった

呉王・闔廬(こうりょ)です。

闔廬は呉王として君臨しますが前呉王の息子である公孫慶忌(こうそんけいき)が、

父の復讐を図っていると知ると

衛(えい)の国へ亡命している彼を殺害するために暗殺者を送ります。

慶忌は暗殺者がやってくると返り討ちにして殺害。

その後も慶忌を殺害するために幾度も闔廬から刺客がやってきますが、

慶忌に傷ひとつ負わせることなく全て殺害されてしまいます。

慶忌は呉王に伝わるように「俺は天下無双だから傷を付ける事は何人たりとも不可能だ。

もし俺に傷をつけることができるのであれば、いつでも襲ってこい。」と

部下や側近に豪語していました。

公孫慶忌の豪語は彼の思惑通り、遠く呉の地にいる闔廬の耳に入ることに。

この豪語を聞いて歯噛みして悔しがった彼は、腹心である伍子胥(ごししょ)に相談。

伍子胥は闔廬の相談を受けて一人の人物を推挙します。

その人物こそ今回の主人公である要離です。




見た目はあんまり強そうでない暗殺者

 

闔廬は伍子胥から推挙された人物を引見。

要離の見た目は細身の人物で、とても天下無双を豪語する公孫慶忌を殺害することが、

できるような見た目をした人ではありませんでした。

しかし要離は闔廬に「王様が私に命じて下さるのであれば、家族を犠牲にしてでも公孫慶忌を

殺害してみせましょう。私にはとっておきの秘策がありますゆえ。」と述べます。

闔廬は彼の自信に満ち溢れた表情を見て、彼に公孫慶忌の殺害を命じます。

 

行き過ぎた忠義

 

要離は疑い深い公孫慶忌に近づくために自らの妻子を焼き殺してしまいます。

そして妻子を焼き殺した罪を呉王・闔廬のせいにして彼を深く恨んでいると、

衛の国にいる公孫慶忌に伝え、仲間に加えてくれるようにお願いします。

公孫慶忌は彼の話を聞いて頷き、要離を自らの側近として仕えるように命じます。

こうして行き過ぎた忠義心をもって要離は公孫慶忌に近づくことに成功するのです。

 

暗殺決行のチャンス到来

 

公孫慶忌は衛の国の力を借りてにっくき闔廬を討伐するために軍勢を率いて呉へ侵攻を開始。

彼は側近である要離を自らの船に乗せて呉の国境へ向かって驀進していきます。

公孫慶忌と要離は船上で二人きりになる時間がやってきます。

この時公孫慶忌は要離を信用していたため武装を解いて楽な姿をしておりました。

要離はこのチャンスを見逃しませんでした。

二人は呉の侵攻についての作戦について話し合っていた時、

ものすごい風が公孫慶忌を襲いよろめいてしまいます。

要離は公孫慶忌を支える為に彼に近づくと懐から短刀を取り出し、

公孫慶忌の胸に向かって突き立てます。

公孫慶忌は要離の渾身の一撃によって絶命。

そして要離も公孫慶忌が亡くなった事を確認すると自らの命を絶って自殺してしまいます。

 

春秋戦国ライター黒田レンの独り言

 

要離は公孫慶忌を殺害すれば呉王闔廬から莫大な褒美を貰うことができたのに、

なぜ自害してしまったのでしょうか。

それは自らの手で妻子を殺してしまった罪や信用していた公孫慶忌を殺害してしまった罪。

そして父母からもらった大事なからだに傷を負ってしまった事と自らの家を滅ぼしてしまった罪に

耐え切れなくなって亡くなってしまったのではないのでしょうか。

刺客といえども自らが行った罪の大きさに苛まれた点は、

良心を残した普通の人と変わらない事を表しているのではないのでしょうか。

「今回の春秋戦国時代のおはなしはこれでおしまいにゃ。

次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。

それじゃあまたにゃ~」

 

関連記事:【三国志作家】伴野朗のとんだ災難、事実は小説より奇なり?

関連記事:海音寺潮五郎の小説『孫子』ってどんな作品なの?【はじめての孫子 番外編】

 

—熱き『キングダム』の原点がココに—

春秋戦国時代バナー

—あなたの知的好奇心を刺激する諸子百家—

諸子百家 バナー



黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 王修(おうしゅう)とはどんな人?袁譚を最後まで支え続けた忠臣に曹…
  2. 劉備の黒歴史 隗より始めよとはいったい何?最強の自薦方法だけど就職活動には使え…
  3. 許褚と賈詡がいなければ曹操は官渡の戦いで袁紹に敗北してた!
  4. 考える諸葛亮孔明 蜀を制圧したばかりの劉備軍をまとめるために孔明が打ち出した二つの…
  5. 高柔(こうじゅう)とはどんな人?魏で起こった不可解な事件を解決へ…
  6. 曹操が発明した酒、剣、兵書の数々が凄い!孔明も思わず嫉妬?
  7. 真田丸 【真田丸最終回記念】真田信繁はどのようにして家康本陣へ攻撃を仕掛…
  8. 羊コ 羊祜 魏と晋 羊祜(ようこ)ってどんな人?皆に慕われた名将

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 関羽千里行 ゆるキャラ
  2. 荀彧に手紙を送る衛覬(えいき)
  3. 桜島
  4. 司馬徽
  5. 空箱を受け取る荀彧
  6. 燃える本能寺
  7. 曹操丞相えらいねんで!
  8. 李広利

おすすめ記事

  1. 丁奉(ていほう)ってどんな人?呉の混乱期において、呉を支えた重臣 丁奉(ていほう)
  2. ところで水滸伝って何?美味いの?中国の明の時代に完成した四大奇書 水滸伝って何? 宋江
  3. 土方歳三に妻はいたの?モテモテ副長は独身主義 新選組の土方歳三
  4. 「小松なくして維新なし」小松帯刀の役割に迫る 小松帯刀
  5. 三国志の故事成語『苦肉の策』(くにくのさく)って何? 苦肉の策(笑)
  6. 戦下手の夏侯惇が大活躍!運が味方した陽平関の戦いってどんな戦いなの? 夏侯惇

三國志雑学

  1. 馬良と孔明
  2. 孫権と劉備と曹丕
  3. 夏侯惇
  4. 李典
  5. 弩(ど)を発射させる蜀兵士達
“はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. キングダム52巻
  2. 岳飛(南宋の軍人)
  3. 荒れる黄河
  4. 呂蒙
  5. 桓騎
  6. 諸葛瑾

おすすめ記事

幕末 帝国議会 五代友厚は大阪再生の立役者だった! 劉備に褒められる趙雲 【子龍一身これ胆なり】趙雲はどのような活躍をして劉備に褒められることになったの? 落書きをする宋江(水滸伝の主人公) 宋江ってどんな人?水滸伝の主人公であり中途半端ヤ〇ザの微妙な最期 龐統 意外!龐統は不細工では無かった?蜀志龐統伝には明かされていない龐統の容貌 曹休 千里の駒・曹休が劉備軍の猛将・張飛を打ち破ったのは史実では本当なの? 対立する西郷隆盛と大久保利通 大久保利通と西郷隆盛西南戦争の原因は王道vs覇道の対立だった 反信長包囲網に参加した諸将の動きを徹底紹介! 袁尚と対立する袁譚 袁紹が死んでも息子たちが協力していれば曹操を倒せたの?

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集
“西遊記"

“三国志人物事典"

PAGE TOP