今回のキングダムでは、ついに列尾が陥落、久しぶりに信の戦いが見られましたが
王騎(おうき)の矛が重すぎて、趙のモブ武将にも速さで遅れを取る始末で、
最期には、「このクソ矛重すぎるだろ」と暴言を吐いて、尾平(びへい)達に
総突っ込みを喰らっています。
予定より早く、半日で列尾を落した秦軍ですが、そこには李牧(りぼく)の罠が
張り巡らされていました。
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この記事の目次
落ちた列尾城を点検して、補給線の拠点として活用したい王翦だが・・
城を落した勝利の余韻に浸る間もなく、秦の総大将の王翦(おうせん)は
城の点検と城内の構造の把握に入っていきます。
落したら落したで、今度はこの列尾が秦からの補給路の要になるからです。
ところが、列尾の城門に上った王翦は、背後に広がる光景を眺めて
拳を握りしめ絶句します。
“王翦は、この時に昌平君が練り上げた鄴攻めの戦略が音を立てて
崩れていくのを感じた“
こんな煽りが入る程ですから、余程の事が起こったようですが、
一体、何が起きたというのでしょう。
もぬけの殻の列尾と公孫龍将軍のセリフ
それより、少し前、列尾城が落ちた事を知った公孫龍(こうそんりゅう)将軍は、
列尾救援を止め、さらに前線を下げて陽土まで退くと命じています。
どうやら、列尾にはすでに李牧が施した術策があり、公孫龍将軍は、
その術中に秦軍をはめると発言しているのです。
では、王翦が拳を握りしめるような李牧の術策とは、
一体何を意味しているのでしょうか?
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李牧の術策とは、○○作戦ではないか?
では、李牧が列尾に施した術策とは一体何なのでしょうか?
kawausoが考えるに、それは焦土作戦ではないかと思います。
焦土作戦とは、古くから中国に存在する戦法で清野(せいや)作戦とも言い、
敵の掠奪を受ける前に、城壁を破壊して住民を避難させ、
家のような持ち出されない建造物には火を掛けてしまい、
食糧も金品も持ち去って、その場を更地にしてしまう方法です。
当時の軍隊は、戦利品や時によっては、食糧も敵に依存しているので
前もって、食糧や金品を持ち去られ、城壁を打ち壊されると
兵士の士気が下がり窮地に陥る可能性があります。
補給線が剥き出しになり、兵を守る場所もない戦い
王翦が率いる秦軍は、幸い、秦からの補給線が繋がっているので、
食糧を趙軍に頼らなくても問題がない状態ではあります。
しかし、鄴(ぎょう)に至るまでの九城が仮に破壊されて焼き払われていたら、
拠点となる城に食糧を備蓄できないので、補給線が剥き出しになります。
つまり、食糧を守る部隊を新たに編成しないとならず、城も利用できないので
列尾を越えて先に進めば進むほどに趙軍のゲリラ戦に対し、
かなり脆弱な対応しか出来ない事になります。
また、押し入る城が存在しない廃墟ばかりという事は、
桓騎(かんき)軍に代表される掠奪が士気と直結している将兵は、
確実に戦意を失う結果となるでしょう。
こうして、戦勝を重ねつつ、精兵を作り上げて鄴で李牧と最終決戦を挑むという
王翦や昌平(しょうへい)君の電撃戦のプランは崩壊し、後方に引きさがり、
完全に守りを固めるであろう公孫龍を相手に、泥沼の持久戦を戦う、
そういう羽目に追い込まれるかも知れません。
黄河を決壊させる線は無いか?
列尾は黄河に沿って流れているので、黄河を決壊させて列尾を水攻めにして
時間を稼ぐという方法もあります。
しかし、史記には、同時代の趙攻めに水攻めの記録はありませんし、
実行するとすれば、かなりオリジナルの戦いになってしまうでしょう。
それよりも、史記に記録のある王翦が九城を落すという記述を無人となった、
廃墟を秦軍が虚しく占拠するという風に持って行く方が、
史実との整合性をつけられるのではないか?と思います。
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キングダムウォッチャーkawausoの独り言
秦軍は奇襲を掛けて成功し、李牧は後手に回っているので、
列尾城に余りに大がかりな仕掛けを施すのは、まず無理だと思います。
ただ、焦土作戦なら、あらかじめ指示しておけば可能なので、すぐに列尾に
兵を配置して、住民が逃げる時を稼いだという辻褄合わせは可能です。
九城から逃れた住民は、閼与城に避難させるとすると、王翦が後に、
閼与を攻めるという伏線にもなりますしね。
さて、予想は当たっているのでしょうか?次回のキングダムが楽しみです。
次回記事:キングダム 511話 ネタバレ予想:王翦はどこへ消えたのか?
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