【時代の先導者】父に嫌われていた孟嘗君・田文は○○がきっかけで父の跡を継ぐことになった

2017年4月7日


 

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キングダムより50年~100年ほど前の戦国時代の中国。

この時代を牽引していたのは斉の孟嘗君(もうしょうくん)田文と言っていいでしょう。

彼は諸侯から尊ばれ、頼りにされており

斉の国の宰相でありながら天下に人望を持っていた人物で、

彼が動けば天下が動くと言われていました。

そんな孟嘗君・田文ですが、五月に生まれてしまったことがきっかけで父から嫌われてしまいます。

彼は父に嫌われてしまっただけでなく生まれた直後に家からも追い出されてしまいます。

しかし母親は田文が青年になるまで父に見つからないように育て上げ、

青年になった田文が機略で父・田嬰(でんえい)から認められたことがきっかけで、

父の下へ戻ってくることになります。

だが父の下へ戻ってきた彼の待遇はよくありませんでしたが、

あることがきっかけで父田嬰は田文を認め、彼を後継者に任命することになるのですが、

一体どのようなことがきっかけで彼は物凄く嫌っていた田嬰から

認められることになったのでしょうか。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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「子の子は??」

 

田文は田嬰の食客を接待する仕事を父から与えられておりましたが、

あまりに父からの待遇が良くない食客が多かったので食客の待遇を改善してもらおうと

考えておりました。

田文は父と同じ屋敷に住んでおりましたが、滅多に顔を合わせる機会を持っておりませんでした。

その原因は父が田文を嫌っていた事と田嬰が斉の宰相として忙しすぎたためです。

そんなある日珍しく父が家に帰ってきたことを知った田文は早速父の下へ出かけて行き、

ある質問をします。

田文は父に向かって「子の子は一体何と言うのでしょうか」と質問。

田嬰は嫌いな田文からの質問を嫌々ながら「孫だ」と述べます。

田文は再び田嬰へ「では孫の孫はなんと呼ぶのでしょうか」と再度質問。

田嬰は「玄孫」とぶっきらぼうに一言述べます。

田文は最後に「玄孫の孫はなんというのでしょうか」と三度質問します。

田嬰は田文の問いかけにイラっとして「知らん」と怒りを含んだ口調で述べます。

田文はこの問い掛けが終わった後、父に対して最大級の批判をします。

 



批判されているにも関わらず納得

 

田文は父に対して「父上は斉の重臣として三人もの王に仕えた人で、

家には多くの金銀が蓄財されております。

そのため父上が養っている奥さん達は大いに美しい着物を来て歩いておりますが、

父上が集めた食客達は粗末な服しか来ておりません。

また食事に関して父上の奥さんは贅沢なものを食べており、

奥さん達の召使いたちも豪華な食事を与えられて残しているそうです。

しかし父上の食客達は豪勢な食事ではなく粗食を与えられている有様です。

以前私が勉学に励んでいる時に将軍の客からは軍勢を率いる将軍にふさわしい人物が

出現して国へ貢献し、宰相の客からは宰相に匹敵する人物が出現して、

国政に関与するそうですが、父上の所からは一切そのような優秀な人物が出現しておりません。

これは一体なぜなのでしょうか。」と田嬰に対して最大級の批判をします。

この言葉を聞いた田嬰はイラッとするよりも田文が筋を通して客の待遇を改善するように

忠告していることに驚きを覚えます。

田文を嫌っていた田嬰ですがこの言葉を聞いて斉王からもらっていた領土である薜(せつ)の

運営を任せることにします。

 

父の後継者となる

 

田嬰はその後も斉の国政を運営するため、毎日を多忙に過ごしておりました。

そんな彼は各地の諸侯から「田文殿をあなた様の後継者にするべきです。」と進言を受けます。

田嬰は田文の力量を認めていながら彼を後継者にすることをしなかったのですが、

毎日諸侯から「田文を後継者にするべし」と伝えてくるのでついに折れて

「分かりました。では田文を後継者とすることにします。」と天下の諸侯に対して宣言。

こうして父から嫌われていた田文は実力で父の後継者として指名されることになるのです。

 

戦国史ライター黒田レンの独り言

 

田嬰は青年になってから機略に富み斉の宰相として国政を担っていた父・田嬰を

屈服させるほどの論述を身につけておりました。

また薜の領土を切り盛りしていくようになると父から優遇されていたなかった

食客達の待遇を改善したことによって、

天下に散在している食客達は争って田嬰の食客に加わってくることになります。

また薜の領土は田文が横暴な統治を行わず、民のことを考えた統治を行ったことがきっかけで、

民衆からも慕われるようになります。

さらに彼は天下の諸侯が田嬰の下へ使いとしてやってきた時、

しっかりと心を込めて田文が応接したことで諸侯からも人望を得ることになります。

上記のような理由からなどから彼は父から嫌われていたけども実力でもって

他の大勢の田嬰の子供達を抜いて後継者として指名されることになるのです。

 

参考文献 中公新書 孟嘗君と戦国時代 宮城谷昌光著など

 

 

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

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