曹操が人材集めに熱中していたのは曹騰(そうとう)の影響だった!?

2017年5月6日


 

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魏の曹操(そうそう)

彼は三国志の英雄の中で、

一番人材集めに熱中していた人物であると言っても過言ではないではないでしょう。

在野の人物を登用するだけでなく、

 

 

自分に敵対した武将でも優秀であれば自分の仲間にしてしまいます。

こうして優秀な人材集めに熱中してた曹操ですが、

どうしてそんなに人材集めに熱心だったのでしょうか。

もしかしたらおじいちゃんの影響を受けていたからかも知れません。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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曹操のおじいちゃんって誰だ!?

 

曹操のおじいちゃんの名前は曹騰(そうとう)と言います。

彼は生涯他人の悪口を言ったり、怒ったりしてことのない人物であったそうです。

幼少の頃からこのような性格であり、

ある事件が起きた時に一切激怒しないで事件の当事者を許してしまったそうです。

一体どのような事件なのでしょうか。

 



豚事件

 

曹騰の家には大きな豚がいたそうです。

その豚は近所に住んでいる村人の豚とよく似ていたそうですが、

ある日曹家の豚に似ていた近所の村人の豚が逃走。

この村人は曹家に怒鳴り込んできて対応にでた曹騰に

「てめー!!人の家の豚パクってんじゃね~よ」と激怒します。

曹騰はこの村人の激怒に対して一切反論することなく終始聞いておりました。

その後曹家に怒鳴り込んできた村人の元へ豚が帰ってきます。

この事を知った村人は曹騰に幾度も謝ったそうですが、

曹騰は一切怒ることなく笑って許してやったそうです。

曹騰のこの対応は今時の言葉で言うと「神対応」と言われる対応の仕方ではないのでしょうか。

そんな曹騰は宦官として後漢王朝に仕えることになります。

 

皇太子に愛された曹騰

 

曹騰は後漢王朝に仕え、キビキビと真面目に仕事をしておりました。

そんな中時代の皇帝である皇太子の学友に誰かふさわしい宦官がいないか、

当時の皇后自ら探しにやってきます。

この皇后の前にひとりの少年が目にとどまります。

その少年こそ宦官で真面目に仕事をしていた曹騰でした。

彼は皇后から皇太子の学友として仕えるように命令を受け、

皇太子と共に学問を行うことになります。

皇太子は曹騰をとても気にって彼には他の学友達と違って、

特別に自分と同じような食事を食べさせることをしたり、

プレゼントをあげたりして彼を優遇していきます。

そして皇太子が皇帝に就任すると

曹騰は宦官の最高の位である大長秋(だいちょうしゅう)の位に任じられることになります。

こうして一気に宦官の最高の位に就任した曹騰には一つの趣味がありました。

 

優れた人材を推挙する

 

曹騰は宦官の最高の位に登ると趣味である優秀な人材を見つけることに専念します。

彼は優秀な人材を見つけると次々に皇帝に推挙していきます。

彼が推挙した人物は多く一例を上げると弘農(こうのう)の名士である張奐(ちょうかん)や

南陽(なんよう)の張温(ちょうおん)などです。

彼らは曹騰に推挙され高官に登っていくことになるのですが、

曹騰は一切恩着せがましいことを言わずに彼らと接していきます。

 

自らに敵対している人物にも優秀であれば褒める

 

曹騰は高官であることから朝廷内では彼に嫉妬している多くの人達がおりましたが、

一切悪口を言わないばかりか優秀な人物であれば敵対している人物でも皇帝に

推挙していたそうです。

曹騰が高官であることに嫉妬していた种暠(ちゅうこう)は曹騰を罷免するように皇帝に上訴。

しかし皇帝は曹騰を信頼していたことからこの訴えを却下します。

曹騰はこの出来事を知りますが彼が優秀であったため彼の悪口を言わず、

皇帝に「彼は非常に優秀な人物であります。

今後重く用いるようにした方がいいでしょう」と皇帝に推挙するのです。

そして彼はどんどん位が上がり三公の位に登ることになります。

この時に种暠は「私が今の位にいることができるのは曹騰様のおかげである」と

曹騰に感謝したそうです。

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

曹操が人材好きであったのは曹騰の噂を父や本人、

曹騰に感謝していた人々からおじいちゃんの話を聞いていたかもしれません。

しかしこれはレンの推測に過ぎないため確信がありませんが、

一つ言えることは曹騰がいなければ曹操があんなに人材集めに

必死になるようなことはなかったと思うのですが皆様はどのようにお考えになりますか。

 

参考文献 正史三国志 ちくま文芸文庫 井波律子・今鷹真訳など

 

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

三國志が大好きです。オススメのマンガは曹操を描いた蒼天航路がオススメです。三國志の小説のオススメは宮城谷昌光氏が書いた三國志です。好きな食べ物はマグロ、ぶり、アジが大好きな猫です。

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