編集長日記
ビジネス

はじめての三国志

menu

三国志の雑学

蜀軍キラーとして名を挙げることになった陳泰の戦いに痺れる!

この記事の所要時間: 327




 

陳泰(ちんたい)

彼は司馬懿の三男・司馬昭(しばしょう)の親友であり、

父は魏の重鎮としてその名を知られる陳羣(ちんぐん)です。

彼は父・陳羣とは違い文官にならずに武将として成長していき、

蜀軍と幾度も戦いを続けて勝利を収め「蜀軍キラー」としてその名を轟かせていきます。

今回は蜀軍キラーとなる前の彼と蜀軍の戦いをご紹介していきたいと思います。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:司馬家の皇帝殺害を正当化するための故事が存在した!?晋国を安定に導く文言




奴隷を連れてきてくれと頼まれるが・・・・

 

陳泰は曹叡(そうえい)の時代に幷州(へいしゅう)の刺史に任命。

彼は曹叡が亡くなり曹芳(そうほう)が皇帝の位に就任すると

護匈奴中郎将(ごきょうどちゅうろうしょう)という官職に就任。

陳泰は対異民族に対して時に威厳を持って接し、

時に恩恵を持って彼らと接しておりました。

そのため彼が幷州にいる間に大規模な異民族の反乱が起きることはありませんでした。

当時魏の高官や貴族達の間で異民族を奴隷として働かせることが流行っており、

幷州の刺史で異民族と接していた陳泰へ

「異民族の奴隷を送ってくれ」と彼に莫大なお金を送ってお願いをします。

しかし陳泰は送ってきたお金に一切手をつけないで、

魏の朝廷がある中央に戻ってきた時にすべて返します。

この事を知った異民族達は陳泰を大いに慕ったそうです。




雍州刺史として赴く

 

陳泰は幷州の刺史としてしっかりとした実績を残すと

雍州(ようしゅう)の刺史であった郭淮(かくわい)が都督へ昇進するため、

雍州刺史へ異動。

彼が雍州刺史に異動するとすぐに蜀の大将軍である姜維が大軍を率いて進軍してきます。

姜維は麴山(きくざん)と呼ばれる山に砦を建築し、

羌族(きょぞく)からとった人質をこの砦へ入れ、

蜀の将軍である李歆(りきん)らに守備をさせます。

その間姜維は軍勢を率いて雍州各地へ侵入を繰り返しておりました。

 

北伐の真実に迫る

 

陳泰の進言

 

郭淮は陳泰へ「姜維に対してどのように対応するのが最善であろうか」と

アドバイスを求めます。

すると彼は郭淮へ「麴山は要害堅固ですが兵糧はあまりなく

遠い漢中から兵糧を輸送しなくてなりません。

我らがこの輸送路を押さえてしまえば麴山の蜀軍は兵糧が無くなり、

反撃することができなくなるでしょう。

麴山への兵糧輸送を我が軍が押さえれば必ず、

姜維が援軍としてやってきますが、

麴山周辺は蜀の大軍が展開できない土地でありますので、

撃退することは簡単であると思います。」と述べます。

郭淮は陳泰の進言を聞き入れて彼に鄧艾(とうがい)らの諸将を率いさせ、

蜀軍が駐屯している麴山を包囲させます。

彼は麴山を包囲すると同時に麴山の蜀軍へ兵糧輸送をしている経路を断ち切り、

麴山へ供給している水路も断ち切ることにします。

陳泰はこうして蜀軍の兵糧輸送経路と水の手を断ち切ることに成功。

そして彼は麴山周辺に砦を構築して姜維率いる蜀軍を待ち受けることにします。

 

姜維の帰路を断ち切れ

 

陳泰は姜維が蜀軍を率いて麴山に篭城している軍勢を救援しにやってくるとの

情報を得ると諸将へ「戦は戦わずして勝つことが一番いいとされている。

そこで諸君には姜維がやってきても砦から打って出ることをしないで欲しい。」と命令。

また彼は郭淮へ手紙を送り「姜維の帰路を断ち切れば、

蜀軍は恐れて撤退することになりましょう。

将軍はすぐに姜維の帰路を断つべく出陣していただけないでしょうか。」と提案。

郭淮は陳泰の提案を受け入れてすぐに姜維の背後に回って蜀軍の帰路を断つべく出陣。

陳泰も姜維が漢中へ帰れないようにするために出陣します。

姜維は麴山の蜀軍を救援するためにやってくるのですが、

麴山周辺に築かれた砦に攻撃しますが、

魏の諸将が力を合わせて砦を守っていたためすぐに陥落させることはできませんでした。

姜維はじっくりと魏軍の砦を攻めるために駐屯しようとしている最中、

驚くべき知らせが舞い込んできます。

 

姜維撤退

 

郭淮・陳泰の軍勢が蜀軍の拠点である漢中への帰路を塞ごうとしているとのことでした。

彼はこのまま麴山の蜀軍救援にこだわっていては帰路を塞がれてしまうと

砦に駐屯している魏軍と姜維率いる蜀軍の背後へ回っている魏軍に挟撃されることを恐れ、

麴山から撤退していくことになります。

そして麴山に篭城していた蜀軍は姜維が撤退する様子を見て魏軍に降伏。

こうして陳泰は蜀軍と本格的に戦うことなく、姜維を追い払うことに成功し

蜀軍を降伏させるのです。

ここから陳泰の蜀軍キラーとして活躍することになります。

 

関連記事:【姜維の北伐】実は「絹の道」シルクロードを奪って西域との貿易を考えていた

関連記事:【二人の歴史家】姜維の評価をした孫盛と裴松之が下した剣閣戦の評価

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

陳泰はこの戦い以降西方に駐屯することになり、

姜維が北伐を開始すると彼が必ず応戦することになります。

まさに姜維にとっては宿敵と言っていいほどの人物であり、

魏にとっては蜀軍に対して連戦連勝する守り神のような将軍となっていくのです。

 

参考文献 ちくま文芸文庫 正史三国志魏書3 今鷹真・井波律子著など

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:鍾会(しょうかい)は何で反乱を起こしたの?魏のイケメン武将の独立事情

関連記事:姜維が北伐をしなかったら、あるいは北伐を成功させていたら蜀漢は長続きした?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

投稿者の記事一覧

横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

関連記事

  1. 【よくわかる】SEALDsは後漢時代にも存在した?党錮の禁とSE…
  2. 人材を使いこなす事で天下を取った劉邦
  3. 袁紹と袁術の仲が悪くなった理由は劉虞が原因か!?【黒田レンの考察…
  4. 周泰(しゅうたい)ってどんな人?孫権に重んじられた、全身傷だらけ…
  5. 曹丕(そうひ)ってどんな人?魏書には正当性を表す記述ばかり!?
  6. 任峻(じんしゅん)とはどんな人?屯田制を実行し魏軍の食料庫をパン…
  7. 死刑か肉刑か?魏の宮廷を二分した刑罰論争
  8. これは不公平!趙雲が五虎将軍でドンケツの理由とは?格差の現実を徹…

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. まるでルイージマンション?曹操の自宅は、お化け屋敷だった!!英雄のお屋敷を徹底紹介!
  2. 魏も漢もクソ喰らえ!野望のままに自由に生きた梁興(りょうこう)
  3. 簫何(しょうか)とはどんな人?内政なら私にお任せ!影で劉邦を支え続けた漢の三傑の一人
  4. 朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ(笑) 第2部
  5. 長友佑都の「アモーレ」発言!後漢の時代でも普通に使われていた?後漢にやってきたローマ使節
  6. 王濬(おうしゅん)とはどんな人?呉を平定し、三国時代の終焉させた功労者【晋の将軍列伝】

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

おんな城主 直虎の予備知識を得よう!女城主・井伊直虎は今川家に呪われているらしい 【科学面や発明品から知る三国志】三国時代の発明品ってどんなものがあったの? 李通(りつう)とはどんな人?義侠心に溢れた魏の知られざる勇将 糜芳(びほう)とはどんな人?古参の武将でありながら関羽を裏切り呉へ寝返った男 世界一お粗末! 菫承の曹操暗殺計画。間男の恨みでぶち壊しに! 【キングダム526話】馬南慈の体験した地獄の雁門とは? 陸瑁(りくぼう)とはどんな人?人の苦境を救い、孫権の過ちを正そうと忠言を行った陸遜の弟 『三国志』人気を数字から考えてみる

おすすめ記事

  1. 周昌(しゅうしょう)とはどんな人?高祖劉邦や配下達から信頼を置かれた古参の臣
  2. かわいそうな阿斗(あと)の壮絶な人生
  3. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第23話「盗賊は二度仏を盗む」の見どころ紹介
  4. 【第四回 放置少女】伏龍参戦の新イベントと公孫瓚に挑んでくるぜ!!
  5. 【誕生秘話】西遊記は実話だった!?一人の僧侶の苦難の旅を記した記録から始まった
  6. 袁紹と袁術の仲が悪くなった理由は劉虞が原因か!?【黒田レンの考察】
  7. 【経営者・人事必見!】諸葛亮孔明から学ぶ7つの人材登用ポイント!
  8. 春秋戦国時代初期の名軍師・范蠡の名言:狡兎死して走狗煮らる

はじさん企画

帝政ローマ
広告募集
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP