え!そんな理由なの?丁儀は曹丕に馬鹿にされたから曹植を応援した?

2017年7月8日


 

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曹丕(そうひ)曹植(そうしょく)の側近達は自らの主を次代の魏国の君主として君臨させるため、両者の側近たちは必死になって曹操へ自らの優れているところをアピールするように進言していきます。

 

 

曹丕の側近達には名だたる文官達がおり、司馬懿(しばい)陳羣(ちんぐん)など非常に有名な人物達が応援しておりました。では曹植の陣営の方は誰が味方していたのでしょうか。一人は鶏肋(けいろく)で有名な楊修(ようしゅう)です。

 

丁儀

 

もうひとりは今回紹介する丁儀(ていぎ)という人物です。彼は曹家の後継者争いが勃発する前に曹丕にいじめられたことがきっかけで、曹丕の弟である曹植に接近して応援することになったそうなのです。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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呑んだくれの父親

 

丁儀の父親は曹操と仲がよく後漢王朝の皇帝である劉協(りゅうきょう)が長安に居る時から、許へ迎えるように曹操へ進言をしております。曹操は丁儀の父親からの進言を聞き入れて劉協(りゅうきょう)が洛陽(らくよう)へ到着した時、早速彼を自らの勢力内にある許へ迎い入れることにします。曹操は早い段階から丁儀の父親が、許へ皇帝を迎い入れた方が良いと進言していた為、彼に官職を与えて自ら配下として登用。丁儀の父親は酒がめちゃくちゃ好きでいつも自宅に誰かを呼んで宴会を開き、懇親会を行っておりました。その結果、丁儀の父親は酒のせいで病にかかってしまい亡くなってしまいます。

 



娘を与えようとするが・・・・

 

曹操は丁儀の父親を気に入っており顔を一度も見たことない丁儀へ自らの娘を嫁として与えようとします。しかしここで思わぬ邪魔者が入ってきます。それは曹操の息子である曹丕です。曹丕は妹が丁儀の元へ嫁に行くことを知ると曹操へ

 

「父上。丁儀はブサイクですから妹を嫁にやれば可愛そうです。丁儀よりも長年父上に尽くしてくれた夏侯惇(かこうとん)の息子へ嫁に出したほうがいいでしょう。」とアドバイスを出します。

 

曹操は「お前の言うとおりだ。丁儀より夏侯惇の息子へ嫁にだそう」と言って丁儀の元へお嫁に行く話は無くなってしまいます。曹操は後日丁儀を招き寄せて色々と議論をさせると彼の才能が優れていることを知り、

 

「曹丕め。奴はブサイクだけど才能優れた人物ではないか。」と自らの判断を後悔したそうです。

 

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曹丕に激怒し・・・・

曹丕を生涯恨む丁儀

 

丁儀は後になって曹操の娘を嫁にもらえるはずだったのに、曹丕が妨害したせいで結婚話が無くなったことを知ると激怒し

 

縁談を邪魔された丁儀

 

「あの野郎。ぜってぇ~許さね!!もう口もきかん!!」と言って曹丕の弟である曹植と仲良くなっていきます。そして後年曹家の後継者争いが勃発すると彼は曹操へ

 

「曹植様は詩文に優れ次代の魏国を背負う人材として彼ほど優れた人はいないでしょう。」と曹植を猛アピールしていたそうです。また他にも色々と曹植のためにあれやこれやと実行していきますが、結果は曹丕が曹操の後継者として決定されてしまうのです。

 

 

三国志ライター黒田レンの独り言

 

丁儀は曹丕が後継者として決定しても諦めず、曹丕の欠点を探して後継者の地位を奪還しようと頑張りますが、すべて失敗に終わってしまいます。さて丁儀はその後どうなったのでしょうか。曹丕が皇帝になった際、彼の小さな失敗を理由に殺されてしまったそうです。もし曹丕が妹の結婚に賛成していれば、後継者争いが勃発した際に曹植を応援していた側近の中で有力な文官が抜ける事になります。そして曹丕と曹植の後継者争いは、それほど大きな争いにならず丁儀も次世代の魏国で活躍していたかもしれませんね。

 

参考文献 ちくま文芸文庫 正史三国志魏書3 今鷹真・井波律子著など

 

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黒田廉(くろだれん)

黒田廉(くろだれん)

三國志が大好きです。オススメのマンガは曹操を描いた蒼天航路がオススメです。三國志の小説のオススメは宮城谷昌光氏が書いた三國志です。好きな食べ物はマグロ、ぶり、アジが大好きな猫です。

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