王朝交代の背景には中国の五行思想があった!?


 

ハイ、それでは、三国志の世界をいろいろな角度から掘り下げていく

「ろひもと理穂の三国志・王朝の規則性を探る」のコーナーです。

今月はゲーム中継ばかりだったので、こうして三国志の記事を純粋に書けるのは久しぶりです。

 

今回は王朝の規則性を探ります。

日本の政権では「源平交代説」が有名ですね。

眉唾ものの話ではあるものの、

平清盛から徳川家康まで源氏と平氏が交互に政権をとっているというものです。

 

平清盛→平氏、源頼朝→源氏、北条氏→平氏、足利氏→源氏、

織田氏→平氏、明智氏→源氏、羽柴氏→平氏

(かなり無理やり、藤原姓をもらって関白にもなっています)、徳川氏→源氏といった感じですね。

実はこういった規則性は中国の王朝にも当てはまるのです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:表向き武力を用いない王朝交代劇「禅譲」、曹操と荀彧の思惑は?


五行説

 

ファンタジー小説やRPGのゲームなどではお馴染みとなっている「五行思想」。

こちらは天地万物はすべて「木・火・土・金・水」

の五つの基本要素から構成されているというものです。

すごいカテゴリー分けですが、

すべての物質と概念はこの五行によって分類されるというのですから驚きです。

火とか水はイメージしやすいですが、金というのはどんなものなのでしょうか。

金属ということなのでしょうか。

 

具体的な例をあげてみましょう。

 

○方角 北・水 西・金 南・火 東・木 中央・土

○季節 春・木 夏・火 秋・金 冬・水 土用・土

○色彩 赤・火 白・金 黒・水 青・木 黄・土

 

このような分類に分かれているのです・火は南で夏で赤ですからイメージどおりですが、

金はやはりよくわかりません。

なぜ金が秋で白なのでしょうか・・・。


相生説

 

前漢の時代から中国の主流になったのが、「相生説」です。

これは五行による生成の原理は循環にあるというものです。

これによると「木から火が生まれる」「火から土が生まれる」

「土から金が生まれる」「金から水が生まれる」「水から木が生まれる」という循環になります。

 

中国の王朝は五行のうちのどれか一つを自らの徳としており、

それが相生説によって順番に交替していくと信じられていました。

正統な王朝であれば、この天の摂理を満たすはずなのです。

しかしこの自らの徳は自分で決められるわけですから、

前王朝に併せて自称することは可能です。

ただし、一度自称すると、いずれ次の徳の王朝に取って代わられる運命をたどることになります。

つまり滅びない王朝は存在しないことになるのです。

 

波動の時代を生きた先人たちから学ぶ『ビジネス三国志


五行継承

 

漢王朝は「火」すなわち「赤」です。

黄巾はこれに取って代わるべく「土」すなわち「黄」をイメージカラーとしました

(蒼天すでに死すのフレーズから漢が青だと

勘違いしているケースもよく見られますが、漢は赤になります)。

漢から禅譲を受けた魏王朝も「土」「黄」です。

ですから年号は「黄初」が用いられました。

蜀漢は漢王朝を継続しているので「火」と「赤」となります。

 

魏王朝の禅譲を受けた晋は「金」であり「白」です。

という順に進んでいき、隋王朝は「火」「赤」と漢王朝に戻ります。

そして唐王朝が「土」「黄」となるのです。

これは異民族として史上初めて中国を統一したモンゴル民族の元王朝まで続くことになるのです。

ちなみに三国志の呉もこの五行継承を意識したのか、最初の年号を「黄武」としていますね。


  

 

まとめ・三国志

 

ということは、三国志の時代を色彩別で表すと、魏「黄」呉「黄」蜀「赤」ということになりますね。

魏「土」呉「土」蜀「火」ということにもなるわけです。

なかなか複雑な仕組みになっていますが、これが中国の世界観なのですね。

こういったこだわりからも天下万民に

自分たちの王朝の正統性を浸透させたいという強い願いを感じますね。

 

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—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 

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