キングダム
朝まで三国志悪




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

楊貴妃と玄宗が愛を育んだ温泉地華清池によかミカンが行ってみた

この記事の所要時間: 359




 

(とう)の時代、玄宗皇帝(げんそうこうてい)の寵愛を一身に受けた女性、楊貴妃(ようきひ)

安史(あんし)の乱がおこり、乱の源は(よう)氏一族にあると考えた臣下たちによって

殺されてしまいましたが、玄宗と楊貴妃の悲恋物語は後に詩人の白居易(はっきょい)の作品

長恨歌(ちょうごんか)」で美しく歌われ、現在でも人々の心をとらえ続けています。

その玄宗と楊貴妃がいつも秋から春にかけて過ごし愛を育んだ温泉地「華清池(かせいち)」に、

私ことよかミカン、行ったことがありますので、どんな場所だったかご紹介させて頂きます。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【長江三峡】劉備が逃げ込んだ白帝城によかミカンが突撃

関連記事:【空海KU-KAI】空海が修行した長安青龍寺によかミカンが行ってみた

 

 

華清池の概要

 

華清池は、かつて唐の都であった長安(ちょうあん)

現在の西安(せいあん市街から、東へ30キロあまり行った驪山(りざん)にあります。

(しん)始皇帝(しこうてい)のお墓の一部である兵馬俑(へいばよう)から近いので、

西安観光をされる方は郊外観光で兵馬俑とセットで訪れると便利かと思います。

 

温泉地として約3000年もの歴史を持ち、(しゅう)の時代には

驪宮(りきゅう)が建てられ、秦の始皇帝はここに驪山湯(りざんゆ)を設け、

(かん)(ずい)の時代にも離宮が置かれていました。

 

唐の玄宗もここに離宮を建て、華清宮(かせいきゅう)と呼んでいました。

楊貴妃が貴妃の位に登ってからは、玄宗と楊貴妃は毎年10月から春までここで過ごし、

宴に明け暮れ愛を育みました。

楊貴妃が亡くなってから50年後に白居易が書いた「長恨歌」には、

若く美しい彼女が皇帝にみそめられてまもない頃の描写として

「春寒くして浴を(たま)う華清の池 温泉 水(なめ)らかにして凝脂(ぎょうし)を洗う」

と歌われています。凝脂とは白く美しい肌のことです。

 

 

華清池の印象

※地図はイメージです。

 

現在の華清池は庭園のように整備されており、大きな湖の周りに感じのいい建物が

いくつも建っています。私が行った時には湖には蓮の葉が浮かんでいて、

赤い小さい鯉が泳いでおり、観光に来た子供たちから餌をもらっていました。

 

門の側から見ると手前が池、後方が山になっていて、風水(ふうすい)的に理想的な立地で

あるように思えます。山の斜面にも点々と建物があり、階段を上って見ることができます。

唐代の建物の台座が残っている場所や、玄宗や楊貴妃が浸かったという浴槽を見られる

建物もありました。

 

楊貴妃専用の浴槽であったという海棠湯(かいどうゆ)は、お花の形をしたかわいらしい浴槽で、

ひとり入ったらいっぱいになってしまいそうな、想像を絶する小ささでした。

サイズは3.6m×2.9mだそうです。

 

皇帝の寵愛を一身にうけても時には一人でこういうこぢんまりしたお風呂に入っていたのね、

と思うと、楊貴妃に親近感がわきました。

お風呂の名前の由来になった海棠は、桃や桜のような雰囲気のかわいいお花です。

 

他に、10.6m×6mの蓮華湯(れんげゆ)や18.2m×5mの星辰湯(せいしんゆ)がありますが、

こちらは玄宗皇帝が

「くるしゅうない、みなのものもいっしょに入るがよい」とでも言いながら

楽しんでいたのでしょうか。

楊貴妃が他の女性たちとキャアキャア言いながら浴槽に入ってきたら、

玄宗さん、楽しかったことでしょうね。

 

時代を超えて愛される中国四大奇書「はじめての西遊記

 

蒋介石(しょうかいせき)が襲撃された時の弾痕

 

華清池を玄宗と楊貴妃のロマンスの現場としか思っていなかった私にとっては

意外なスポットが、華清池にありました。

池の後方の斜面を少し登ったところにある「五間庁(ごけんちょう)」という建物、

1936年12月12日に起こった「西安事件」の現場なのだそうです。

 

当時、中国国内では中央軍と共産軍の内戦があり、

中央軍のボスの蒋介石(しょうかいせき)が部下達に

早く共産軍をやっつけろとはっぱをかけるために西安にやって来て、

この華清池の五間庁に宿泊していました。

 

蒋介石の指示下で共産軍との戦いの指揮をとる立場にあった張学良(ちょうがくりょう)は、

国内が一致団結して抗日(当時、日本が中国にさまざまな干渉をしていたため抗日運動が盛んだった)に

あたるべきだと考えていたため、五間庁に宿泊中の蒋介石を楊虎城(ようこじょう)らとともに拉致・監禁し、

後に蒋介石と共産軍の周恩来(しゅうおんらい)らとを話し合わせ、内戦の停止など八項目の合意が成立しました。

 

この西安事件、張学良の親衛隊120名と警備兵との銃撃戦になり、五間庁にはその時の

弾痕が残っており、見ることができます。

 

事件当日、49歳だった蒋介石は朝の起き抜けに襲撃を受け、入れ歯をつけるいとまもなく

塀を乗り越えて逃げ、裏山をよじ登り、12月の寒い山の中で岩間に落っこちたりしながら

一昼夜を過ごし、事件発生翌日の朝に拘束されたそうです。

 

事件で甥御さんなど身近な方が亡くなっています。

そんな大変なことが、蓮の花咲く美しい華清池であったんですね。

 

三国志ライター よかミカンの独り言

 

唐代のロマンスと近代の緊迫した事件の現場、華清池。

今では観光客で賑わい、お花の形の台から美人の湯が沸いている場所では

女性たちがキャアキャア言いながらお湯を触っています。

 

私は気付かなかったのですが、周りには有料の入浴施設もあるそうですので、

お時間がありましたら楊貴妃の浸かったお湯に入りながら

歴史に思いを馳せてみられるのも一興ではないでしょうか。

私もこんど西安に行く機会があったらぜひ入りたいと思います!

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:姜維の墓は存在するの?中国の三国志観光スポット旅行

関連記事:劉備が宴会していた襄陽(じょうよう)ってこんな街!よかミカンが行ってみた

 

日本古代史を分かりやすく解説「邪馬台国入門

 

よかミカン

よかミカン

投稿者の記事一覧

三国志好きが高じて会社を辞めて中国に留学したことのある夢見がちな成人です。

個人のサイトで三国志のおバカ小説を書いております。

三国志小説『ショッケンひにほゆ』
https://3594.fun 

【劉備も関羽も張飛も出てこない! 三国志 蜀の北伐最前線おバカ日記】

好きな歴史人物:
王充(おうじゅう。後漢初期の思想家)
※ はじさんのサイト内検索で王充の記事が出てきます

何か一言:
三国志のお話の世界の広がりは無窮。
日々新しい三国志が生まれています。
ご一緒に三国志の新しい歴史を刻みましょう。

関連記事

  1. 【建安文学】文学史に残る名文を記した陳琳の魅力ってなに?
  2. 策士・張飛 (ちょうひ)が繰り出す瞞天過海の計&暗渡陳倉計ってど…
  3. 公孫瓚特集:悔しかったら雨を降らせてみろ・その2
  4. 始皇帝が中国統一後、なんで中国全土を巡幸したの?全巡幸をストーキ…
  5. 今まで有難う趙雲!劉禅や姜維の感謝の言葉に感涙
  6. 文欽・毌丘倹の反乱を鎮圧することができたのは傅嘏の進言があったか…
  7. 関羽はお金の神様?風水における関羽像について
  8. 偶然の遭遇から因縁の仲へ!孫堅と董卓は元同僚だった!?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 孫権のガードマン周泰は鉄人武将だった!?
  2. 洛陽に続き、長安でも好き放題をした董卓
  3. 【祝】はじめての三国志!月間50万PVを達成!
  4. 意外!実は剣術家だった曹丕の自叙伝が凄い
  5. 日中対決!後漢をぶっ壊した董卓と貴族政治を破壊した源義仲
  6. 曹操の曽祖父 曹萌(そうぼう)は元祖、萌えキャラだった?

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" “広告募集"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

キングダム 534話 ネタバレ予想:倒せるか?紀彗軍 蒙武(もうぶ)ってどんな人?親友、昌平君との戦いは回避不能! 近藤勇の池田屋事件での活躍とは? 金ケ崎の退却戦ってなに?秀吉の名前が一躍知れ渡ることになる退却戦 呉起(ごき)とはどんな人?各国を渡り鳥のように移った天才兵法家 始皇帝・政が甘々な性格であった事が原因で秦が滅びた? 【衝撃の事実】赤壁の戦いに色をつける!袁術の音楽隊が大活躍していた!? 【春秋戦国時代の偉人】武霊王はなぜ胡服騎射を導入したの?

おすすめ記事

  1. 【李傕・郭汜祭り 5日目】董卓の仇も討てず、気弱な李傕郭汜の上司 牛輔(ぎゅうほ)
  2. 【晋の文公亡命旅行がすごい】中国大陸を横断していた亡命生活
  3. 剣と刀ってどう違うの?【いまさら聞けない三国志の大疑問】
  4. 曹操の文学サロンが武に代わるソフトパワーを生み出した
  5. 鄭渾(ていこん)とはどんな人?民衆の利益を第一に考えた魏の行政官
  6. 三国インフィニティ(三国INFINITY)とはどんなアプリゲーム?
  7. 三国志:前半戦のまとめその1(董卓登場まで)
  8. 董卓の毒牙から袁紹を陰ながら助けた名士達に痺れる!

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“水滸伝"
PAGE TOP