はじめての三国志

menu

邪馬台国

スサノオは朝鮮半島から来た!?三韓と出雲の連合構想とは

この記事の所要時間: 334




コーノヒロ

 

こんにちは。コーノヒロです。

今回は、古代出雲王国の繁栄の基礎を築いたとされる「須佐之男命(スサノオノミコト)

(以下、スサノオ)の功績についてお話していきます。

前回では、「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」の正体が出雲地域に流れる肥河(斐伊川)の

川の氾濫ではないかとの説を紹介しました。

そして、その川の水害対策のために、韓の国から招かれたのがスサノオで、

それを見事に成功させ、古代出雲王国の繁栄の基礎を築いたとお話しました。

それでは、その大蛇の如き、川の氾濫(はんらん)をどのように抑えたのでしょうか?

スサノオの手腕を見ていきましょう。

どうぞお付き合いください。

 

関連記事:【日本神話の逆襲】卑弥呼に国を奪われた大国主とニギハヤヒの復讐

関連記事:卑弥呼は殺されたのか? 戦死か? 老衰か?自殺か?【卑弥呼殺害説】

 

 

スサノオの語源

スサノオの語源

 

まず、ここで「スサノオ」という名前の語源についてお話します。

一説では、「スサ」とは、「荒れすさぶ」の「スサ」を指すとか、

または、「渚沙」(スサ)という海辺などに堆積する砂からきているとされています。

しかし、最近では「スサ」とは「砂鉄」を意味する説が有力になってきています。

それは、スサノオが「砂鉄の神」とも言われているからです。

どういうことでしょうか?詳しく説明していきましょう。

 

 

スサノオの功績 鉄の流通を実現か?

スサノオの功績 鉄の流通を実現か?

 

そもそも、スサノオの具体的な功績として大きく評価されるのは、

鉄の流通を実現させたことだというのです。

鉄は、元々、古代日本では、朝鮮半島からの輸入品だったとされています。

その鉄を数多く輸入させただけでなく、製鉄技術を伝えることまで実現させたというのが、

スサノオの功績だと伝わっているようなのです。

 

それにより、高性能の鉄製農具が普及して、たくさんの土を掘り起こすことが可能になりました。

つまりは、土木工事が格段に早く進む訳ですから、

水害対策として、強固な堤防が数多く作られたでしょう。

黄河

 

それによって、スサノオは、水害としての「八岐大蛇(やまたのおろち)」は退治できたということなのでしょう。

ちなみに、従来の説では、古代日本における、製鉄技術の普及は、

特に「砂鉄」を使った製鉄技術は、5世紀以降などと言われており、

「古墳時代」に入ってからと言われていました。

 

以前、筆者がお話させてもらった記事の中では、

邪馬台国の卑弥呼の時代には、まだ鉄は輸入品だったという推察の内容がありました。

しかし、最近の研究を調べますと、

何と3世紀の弥生時代の製鉄所の痕跡が幾つも見つかっているのですね。

20世紀末に広島県の三原市で、3世紀の製鉄炉が発見されています。
3世紀の広島地域で可能なら、同時期の出雲でも可能であったと考えられるのです。

 

出雲の方が、朝鮮半島からの最先端技術が伝わってきていた訳ですから。

しかも、「砂鉄」を使った製鉄の可能性もあったというのです。
「鉄鉱石」よりも「砂鉄」を利用するのが最先端の製鉄技術だったようです。

 

しかも、日本の出雲地域には、朝鮮半島よりも、砂鉄が多く取れる環境だったということです。

湿潤のため山林資源が豊富だったということです。

それを求めて、朝鮮半島から多くの人が移り住んだ事実もあったようです。

ということは、スサノオが韓の国から出雲にやってきたのは、鉄資源の砂鉄を求めていたのでしょうか?

韓の国の裏の思惑があったということなのでしょうか?

 

しかし、前回、紹介した『出雲国風土記』の話からでも地域住民によって受け入れられて、

素朴で平和な神として祀られている訳ですから、

決して侵略されたという意味合いははなかったということだと考えます。

ただ、全く裏がなかったと言えば、嘘になるかと思います。

 

スサノオを派遣した、朝鮮半島側の派遣した「韓」の国の方にも、

何か見返りが得られる目算がないと、そんなことはしないはずです。

おそらく韓と出雲にとって、お互いが「Win-Win」の関係になる何かが、

そこにビジネスの力が働いていたと考えるべきでしょう。

それは、やはり、中国大陸で起きた「黄巾の乱」という世界情勢の変化が

関係しているのだと推察します。

詳しく見ていきましょう。

 

 

韓と出雲の連合王国?!

韓と出雲の連合王国?!

 

「黄巾の乱」の発生により、 漢王朝の東アジアでの求心力が低下した結果、

それまで大人しくしていただろう、中堅勢力の国や豪族の勢力が

勢力拡大を狙って動きだしたのです。

それは、遼東半島や楽浪郡を手中に収めた公孫氏であり、

朝鮮半島北部から中国東北部に勢力を持っていた、高句麗(こうくり)であったでしょう。

 

それらが、朝鮮半島南部を狙ったと考えるのは自然な流れでしょう

そこで、韓の国(「三韓」言われ、複数の韓の国が存在しましたが、

その中でも、「弁韓」と言われた韓の国をここでは指します。)が

以前から交流もあり急速に発展していた出雲地域との結び付きを強めたいとの

思惑があったのではないか?と言うことなのです。

 

おそらく、韓と出雲の共同国家の実現を目指したと考えられるのではないでしょうか?

出雲の方にも、水害対策を何とかしてほしいとの思惑がり、双方の思惑が合致した形になるでしょう。

そこで、王族で若く力もあったとされる、スサノオが派遣されたのではないでしょうか?

結果、ある程度の思惑は成果を上げたようです。

特に出雲側にとってのです。

 

歴史を振り返って、調べてみても、共同国家を築かれた痕跡が見られず、

古代出雲王国が単独で繁栄したような痕跡しか見られないことからスサノオは出雲に帰化し

古代出雲王国の繁栄に努めたのでしょう。

 

【古代日本の誕生秘話】
大和朝廷

 

古代日本史ライターコーノ・ヒロの独り言

古代日本史ライターコーノ・ヒロの独り言

 

それでは、なぜ、韓との共同国家が実現しなかったのか、

そして、スサノオの出雲王としての君臨以降のお話を次回にしていきたいと思います。

楽しみにお待ちください。

 

(了)

 

【主要参考文献】

 

◆ 別冊宝島 CGでよみがえる古代出雲王国

「邪馬台国以前に存在した一大海洋国家の真実」(宝島社)〔瀧音能之 監修〕

古代出雲繁栄の謎 山陰文化ライブラリー12(川原和人 著 ハーベスト出版)

◆ 伊勢と出雲 韓神と鉄 (岡谷公二 著・平凡社 )

 

◆ 現代思想 12月臨時増刊号(2013年) 〔責任編集 三浦佑之〕青土社

 

◆『出雲と大和 ― 古代国家の原像をたずねて ―』村井康彦 著(岩波新書)

 

◆『古代出雲を知る事典』瀧音能之 著(東京堂出版)

 

関連記事:天照大神は卑弥呼がモデルだった?卑弥呼の正体に迫る!

関連記事:卑弥呼の鬼道を探る。卑弥呼-張魯-安倍晴明のつながり

 

日本古代史を分かりやすく解説「邪馬台国入門はじめての邪馬台国

 

コーノ・ヒロ

コーノ・ヒロ

投稿者の記事一覧

歴史好きのライターです。
福祉関係の仕事をしつつ、物書きの仕事も色々としています。

小説や詩なども、ときどき書いています。
よろしくお願いします。

好きな歴史人物

墨子、孫子、達磨、千利休、良寛、正岡子規、

モーツァルト、ドストエフスキー など

何か一言

歴史は、不動の物でなく、
時代の潮流に流される物であると思っています。

それと共に、多くの物語が生まれ、楽しませてくれます。

関連記事

  1. 古墳時代とはどんな時代だったの?幕開けから終焉まで分かりやすく解…
  2. 【日本神話の逆襲】卑弥呼に国を奪われた大国主とニギハヤヒの復讐
  3. 【衝撃の事実】邪馬台国の重臣・難升米(なしめ)の子孫が大和朝廷の…
  4. 毌丘倹(かんきゅうけん)とはどんな人?朝鮮半島に進出し倭も吸収合…
  5. 邪馬台国滅亡の謎に迫る!なぜ滅びたの?
  6. 卑弥呼は殺されたのか? 戦死か? 老衰か?自殺か?【卑弥呼殺害説…
  7. 卑弥呼はなぜ死んだの?卑弥呼の死の謎に迫る!
  8. 天照大神は卑弥呼がモデルだった?卑弥呼の正体に迫る!

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 賈充(かじゅう)とはどんな人?司馬氏の地位確立と晋建国の功臣【晋の謀臣列伝】
  2. 【マイナー文官列伝】有名じゃないけど優れた才能を持った建安七子・王粲ってどんな人
  3. 劉備は剣術を使うことができたのか正史・演義から調べてみた
  4. 【センゴク】信長の仇討ちで秀吉についたのは、神戸、丹羽、掘、蒲生 いずれも名将で明智オワコンに・・
  5. 魏の五都の人口は?魏は斉になっていた?斉・呉・蜀の三国志
  6. 郭修(かくしゅう)とはどんな人?費禕を暗殺したあんまり有名ではない魏の暗殺者

三國志雑学

“はじめての三国志150万PV" “広告募集"

はじめての三国志 書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

勝海舟の名言に感動!時代が変わっても心にしみる名言の数々! 【孔門十哲】冉伯牛(ぜんはくぎゅう)とはどんな人?ハンセン病に侵された徳行者 孫策の独立理由に疑問!袁術は孫策に対して本当にケチだったの? 「わしの樊噲じゃ」盗賊達を震え上がらせ、曹操の命を救った許褚の武勇とは? 【有名になりたい】小粒群雄太史慈が孫策に出会うまでを紹介 三国志時代にタイムスリップしたらあなたはどこに仕えたい?魏?呉?それとも蜀? 57話:劉備はどうやって三国志界の天才軍師・諸葛孔明を手に入れたの? キングダム 525話 ネタバレ予想:朱海を翔ぶ鳳凰

おすすめ記事

  1. 三国志一の策謀家、袁術の伝説
  2. 治世の能臣乱世の奸雄:曹操に人気がない理由は?
  3. 闕宣(けっせん)とはどんな人?勢力は小さくても強かった自称皇帝闕宣のイケイケ人生
  4. 【関羽の北伐】麋芳、士仁はなぜ関羽に嫌われてたの?
  5. 呉が好きな皆さんへ!五分でわかる孫呉の逸話を紹介【三国志逸話列伝】
  6. 真田昌幸の智謀がキラリと光る!徳川軍を打ち破った伝説の戦い上田城攻防戦
  7. 【新企画】朝まで三国志を開催!夜22時~朝6時までノンストップ特別企画!
  8. キングダム 521話 ネタバレ予想:王翦の秘策と蒙恬の機動力

はじさん企画

袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志"
“西遊記"
PAGE TOP