【アンゴルモア元寇合戦記】鎌倉時代の文学はどんなもの?

2018年10月29日


 

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アンゴルモア元寇合戦記

 

アンゴルモア元寇合戦記(げんこうかっせんき)の時代である鎌倉時代(かまくらじだい)

文学にも新しい流れが出現しました。

今回は、アンゴルモア元寇合戦記の登場人物も読んだかも知れない

鎌倉時代の文学について紹介します。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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鎌倉時代の軍記物は、「無常観」がキーワード

鎌倉時代の軍記物は、「無常観」がキーワード

 

鎌倉時代になると、武士たちの活躍を記した軍記物(ぐんきもの)が作られるようになりました。

軍記物は、実在の合戦を題材にした書物であり、

史実に基づいた内容だけでなく、脚色も加えられています。

軍記物の中でも特に有名で、最高傑作であるとされているのが、平家物語(へいけものがたり)です。

平家物語は、平家の栄華と没落を描いています。

「平家にあらずんば人にあらず(平家でなければ、人ではない)」と言われたほどの平家が、

後白河法皇(ごしらかわほうおう)を幽閉してしまったことをきっかけに世間の反発を強めてしまい、

滅亡の道を辿ってしまうのです。

 

平家物語をはじめ、鎌倉時代の軍記物は、

どんなに栄華を極めた存在でも、やがては衰退していくものだ、という

「無常観」をもとに描かれています。

無常観は、もともとは仏教の思想でしかたが、

それまでの貴族中心の社会から武家政権へと時代が急速に変わっていく中で、

「この世にずっと変わらないものなどなく、すべての物事は変化し、

移り変わっていくものなのだ」と人々が感じるようになったからこそ生まれた考え方である、

ともいうことができます。

鎌倉時代には、平家物語の他にも、保元物語(ほうげんものがたり)平治物語(へいじものがたり)など

優れた軍記物が作られました。

 

軍記物を読むと、

鎌倉時代の武士たちがどのような気持ちで戦に臨んでいたのかを理解することができます。

特に、平家物語の「木曽(きそ)の最期」に登場する木曽義仲(きそよしなか)巴御前(ともえごぜん)のエピソードは、とても有名です。

戦に負けて敗走している最中、幼馴染(おさななじみ)とされている義仲と巴のやり取りから

それぞれの心情を読み取ることができ、読者の共感を誘うのです。

 

 

 

武家政権に対抗!?貴族による優れた和歌文化

武家政権に対抗!?貴族による優れた和歌文化

 

鎌倉時代、武士によって形成されていく文化に対抗するように、

貴族は優れた和歌集を発表するようになりました。

その中でも、1205年に後鳥羽上皇の命によって編纂された「新古今和歌集」は、

鎌倉時代を代表する和歌集です。

 

新古今和歌集には、技巧的で妖艶な作風の和歌がたくさん登場します。

また、和歌の配列の順番にもこだわりが見られ、例えば恋の内容を描いた和歌では

恋の進行程度順にそれぞれの和歌が並べられているのです。

そのため、和歌そのものだけでなく、和歌集全体を通して楽しむことができます。

 

鎌倉時代に作られた他の和歌集には、新勅撰和歌集や玉葉和歌集などがあります。

これらは、貴族によって編纂された和歌集です。

しかし、鎌倉幕府3代将軍である源実朝が残した「金槐和歌集」のように、

教養を身につけた武士によって作られた和歌集もあるのです。

 

 

 

鎌倉時代の有名な歌人

 

鎌倉時代、優れた和歌を残した歌人は多くいました。

その中でも、新古今和歌集の撰者のひとりである藤原定家(ふじわらていか)は、

数多くの功績を残した歌人として知られています。

藤原定家は、「毎月抄(まいげつしょう)」という歌論書の著者でもあります。

この歌論書は、ある人が毎月藤原定家に和歌の添削(てんさく)を頼み、

それに対して定家が和歌の作法について指導する、という形式で作られています。

定家は歌人として多くの人から慕われており、

3代将軍の源実朝も定家から学んで和歌を詠んでいました。

   

 

鎌倉時代、日本最古の物語評論書が登場

鎌倉時代、日本最古の物語評論書が登場

 

鎌倉時代の文学は、それまでの時代と比べると多岐にわたって発展していきました。

随筆文(ずいひつぶん)として名高い吉田兼好(よしだけんこう)徒然草(つれづれぐさ)や、

京都と鎌倉の往復が盛んになった背景をもとに描かれた紀行文である東関紀行(とうかんきこう)など、

様々なジャンルで優れた文学作品が登場しました。

 

また、この時代は政治において重要な役職に就いていた関白(かんぱく)内大臣(ないだいじん)が日記を記していたため、

これらを読むと当時の情勢がどのようになっていたのかを知ることができます。

さらに、鎌倉時代には日本最古の物語評論書である無名草子(むめいそうし)が成立しました。

この無名草子は、紫式部(むらさきしきぶ)清少納言(せいしょうなごん)といった、

平安時代に活躍した女性の批評も含まれています。

 

それまでの時代と比べて、

政治の主導権が貴族から武士へ移り変わっていくという大きな変化を迎えた鎌倉時代ですが、

この時代の人々はしっかりと世の中を見据え、

その中でそれぞれの思想や哲学を文学作品という作品で形に後世に残していったのです。

 

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