【三国志とお金】曹洪のサイドビジネス三国時代の金融業はアコギだった


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曹洪と曹操

 

曹操(そうそう)の一族で、その窮地(きゅうち)を何度も救った武将と言えば曹洪(そうこう)です。しかし、建国の功臣として称えられる一方で曹洪は曹操を上回る資産家でありおまけにケチで金銭に執着するという当時としては、あららな性格の持ち主でした。

 

曹丕にビビって意見を言えない家臣達

 

曹丕(そうひ)に借財を申し込まれて断ったという逸話がある事から、サイドビジネスとして金融業もやっていたのではないかと思われます。今回の三国志とお金は、三国時代のアコギな金融業について紹介します。

 

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利子は元本の20%当時の金融業

五銖銭

 

後漢の時代、お金を借りた時の利子は年利20%でした。借りるモノは金銭に限らず、穀物や絹、帛、牛馬など色々ありましたが、それらの場合にも金銭換算で20%の金利が利子でした。現在の日本では利息制限法で、制限金利を元金10万円未満が年利20%10万円以上で100万円未満が年利18%、100万円未満だと年利15%です。

 

こうしてみると、思った程の暴利ではない感じがしますが、もちろん、こうした金利は社会情勢によって大きく上下していました。周の時代には、年利5%だったそうなので、商業が発展した事で金を借りる人が増えて、貸し手に有利になってきています。戦乱の三国志の時代には、利率に変動が起きてもっと高くなった可能性もあるでしょう。

 


 

踏み倒しを防ぐ恐怖の取り立て屋保役

桃園三兄弟

 

世間一般では金貸しが非難されがちですが、お金を貸す側にもリスクはあります。借りた側が借金を踏み倒すという事が後漢の時代でも起きていたのです。これでは、安定した営業が出来ないので、当時の金融業者は保役(ほやく)という借金取りを仲介に立て、手数料を支払い強引な借金取り立てを行いました。

 

この保役、当時は中流階層の子弟が請け負う事が多かったようです。おそらく強面か腕っぷしが強い連中で徒党を組み債務者の家に押し込んでいき「おう!借金の払いは今日までだぜ、いつまで待たせやがる」と時代劇さながらに脅しをかけながら返済を迫ったものと想像できます。

 

曹洪

 

曹洪にしても、自身が部下を差し向けて借金を取り立てると、体面に関わるので、このような保役を使ったのではないかと思います。曹丕の申し入れを拒否したのは回収できない場合、保役を差し向けて、強引に取り立てるのが難しいからではないでしょうか?

 

激動の時代を生きた先人たちから学ぶ『ビジネス三国志

ビジネス三国志  


 

非常に人気があった保役

三国志のモブ

 

そして、この保役、後漢の時代とても人気があったそうです。

 

後漢初期の学者、桓譚(かんたん)の記録によると、

 

腕がいい保役は、その収入で諸侯並の暮らしが出来たので、世間の人は皆、それを羨んで田畑を耕さないで保役になりたがる

 

というような事を書いています。

 

腕がいい保役というのは、取り立てが上手い保役という事で、この仕事が歩合制であった事実を匂わせます。具体的な報酬についての記述はありませんが、年利20%という事は、その内の10%を支払っても十分儲けはありそうです。当時の1銭を穀物価格から換算して31円と仮定すると、10万銭を貸して年利20%なら2万銭の利子になり62万円の儲け、ここから10%の31万円を保役に支払っても十分なプラスでしょう。保役にしても、一件の債務を取り立てて、31万円もらえるなら、そりゃあ、希望者が多いだろうと思います。


  

 

三国志ライターkawausoの独り言

三国志ライターkawausoの独り言

 

このような保役が人気商売になっているという事は、借金を支払わない、あるいは、支払えない人々が大勢いたのでしょう。前述の桓譚の記録では、当時の豪商は保役を家臣同様に扱い、やりたい放題だったとか・・曹操が曹洪をお金に執着している金銭に汚いヤツと評したのは、彼が保役を多用して、アコギな金融業で儲けていたせいかも知れません。

 

そうでないなら、元々が金持ちな曹洪でも政府と癒着(ゆちゃく)するでもなくまた、自分の部曲を養いながら、曹操の個人財産を上回る財産をどうやって築いていたのか、いささか疑問なのです。

 

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