【リアル七人の侍】戦国時代、村はどうやって略奪から身を守った?


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皆さんは黒澤明(くろさわあきら)の名作、七人の侍をご覧になった事があるでしょうか?

 

戦国時代、野武士に目をつけられ、定期的に人や物資を納めないといけなくなったある村、そこで若い村人が一念発起(いちねんほっき)し、浪人者七人を雇い、力を合わせて野武士に戦いを挑み、全滅させるという手に汗握る痛快なチャンバラ時代劇です。まあ、これは映画ですが、リアルな戦国時代、村はどのようにして戦乱から身を守ったのでしょうか?

 

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戦国大名の収入源になった安全保障札 制札

 

戦国時代の村は一応武装自衛していましたが、所詮は農民です。戦ばかりやっていて戦争慣れし、数も多い戦国大名の軍勢に襲われればやっぱりひとたまりもありませんでした。

 

しかし、魚心あれば、水心、当時には制札(せいさつ)という制度があり、これを村の目立つ場所に立てていれば、略奪や戦乱を避けられました。もちろん、制札は無料ではなく見合うだけの金品や兵糧を大名に収めて、その見返りに武力で守ってもらうという仕組みでした。

 

 

現代で一番近いのは、ヤ〇ザのショバ代やミカジメ料でしょうか?

 

このような費用は、村には大きな負担であり、同時に大名にとっては、無視できない大きな収入源だったのです。戦乱に遭わないために村はお金も物資も知恵も絞りだしていたんですね。

 


 

制札はどんなものだった?

一向一揆(農民)

 

制札は基本的には、原本になる文書と、それを広報する立て札でセットでした。村に軍勢が近づくと村人は、原本となる文書を示したり、立て札を見せて「この通り、この村はおたくのボスに保護されているから乱暴狼藉は、勘弁して下さい」と頭を下げていました。

 

豊臣秀吉 戦国時代2

 

制札の実物としては、天正18年、1590年の豊臣秀吉の関東攻めの時に、進軍する浅野長政軍のルートにあった下総国の萬福寺に秀吉が与えたものが現存します。主な内容は、離散した民衆は帰住する事、民家や寺の中に陣を構える事の禁止麦の勝手な刈り取りの禁止、一銭でも盗んだものは、厳罰に処すなどの規定があり一銭切りの制札と呼ばれていました。一銭切りという事は、一銭盗んでも処刑という事でしょう。これは天下人になった秀吉の制札なので、相当厳密に守られたと思います。

 

参考:松戸市HP(外部リンク)

 

【蒙古が海からやってきた】
アンゴルモア合戦記の特集


 

万能ではなかった制札

足軽b-モブ(兵士)

 

しかし、制札は残念ながら万能ではありませんでした。当たり前の事ながら、制札の効果があるのは札を発行してもらった大名だけです。敵対する大名や山賊や野武士の類には「なんじゃらホイ?」でしかありません。

 

ですので、大名同士の境界にある村は悲惨でした。どちらの大名にも、金や兵糧を支払い、複数の制札を発行してもらい、Bの戦国大名の軍が来たらBの制札、Aの戦国大名の軍がきたらAの制札を提示し大忙しという事になります。

 

足軽a-モブ(兵士)

 

それから、もう一つ、この制札に不服を持つ存在として足軽がいました。彼らは無給であり、略奪だけが大金にありつけるチャンスだったのです。なので、村がいかに制札を見せて安全保障の履行を要求しても、隙を見て略奪したり建物を破壊するという事が普通にあり、村は制札があっても軍勢がウロウロしている間全く、気が抜けなかったようです。

 

ただ、制札がある限りは、そこで足軽が暴れても、村が自衛として足軽をボコボコにする事が認められました。一応、成す術がないわけではないですが、札さえあれば大丈夫というわけではなかったようですね。

 

参考ブログ:戦国日本の津々浦々(外部リンク)


  

 

戦国時代ライターkawauso編集長

 

当時の村は、制札銭以外にも、大名に取り次いでもらう為に有力武将に支払う取次銭(とりつぎせん)、大名に差し出す文書を書いてもらう祐筆(ゆうひつ)に支払う祐筆銭、裁判において、村を有利に扱ってもらう為の半銭(はんせん)など、様々な名目でお金や兵糧を支払っていました。あこぎな話ですが、それでも村を襲われて焼き討ちされたり、殺されたりするよりはずーっとマシだったので、このような習慣は続いていました。

 

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