最近は戦国時代を舞台にした『キングダム』が
実写映画化されたということで話題になっていますね。
『キングダム』の中でも特に熱いシーンといえば
武将同士の一騎打ち。
その画力も相まって、
ド迫力の一騎打ちが繰り広げられますから、
ページを繰る手に汗がにじんで
ページが波打つようになってしまったという人も
いるのではないでしょうか。
そんな一騎打ちが描かれるものとして
忘れてはいけないのが『三国志』です。
横山光輝『三国志』でも
数々の武将たちの一騎打ちが描かれていますから、
中国の戦においては
一騎打ちが欠かせないものだと思っている人は少なくないでしょう。
しかし、
実際の戦では一騎打ちが行われることは
ほぼ無かったようです。
ただ、
三国時代のある人物たちだけは
一騎打ちを演じたとして正史にも記録されています。
それも私たちが想像する一騎打ちとは少し違ったようですが…。
この記事の目次
ガチのマジで一騎打ちをしたのは歴史上太史慈と孫策だけ
一騎打ちを演じたということで
正史に名を刻んでいるのは、
正史の記述だけが事実だと捉えるならば、
ガチのマジで一騎打ちを演じたのは太史慈と孫策だけ。
2人はまさにレジェンドと言える存在です。
歴史漫画によく出てくる一騎打ちのシーンは
彼らの戦いがモデルになっているのかもしれませんね。
一騎打ちというかもはやもみ合い?
一騎打ちといえば、
武将同士が言葉を交わしながら
剣や矛をふるって戦うシーンが思い浮かびます。
きっと太史慈と孫策も
互いに熱い言葉を交わしながら
華麗に武器をぶつけ合って戦っていたんだろうな…。
そのように考えていた皆さんに水を差すようで心苦しいのですが、
太史慈と孫策の一騎打ちはそんな美しい戦いではなかったようです。
まず、
太史慈と孫策が一騎打ちになったのは
太史慈がたった1人で敵情視察に出かけるという
無謀なことをしでかしたから。
そこにこれまた
たったの13騎の臣下を引き連れて
孫策が現れたのが不幸中の幸いだったと言うべきか…。
太史慈は「勝てる…!」と思ったらしく、
剣を構えて孫策に突撃!
孫策も反撃に出るのですが、
すぐに太史慈の馬をザクッと刺しました。
結果、両者はくんずほぐれつのもみ合いに…。
早々に華麗な一騎打ちとは程遠い
戦いぶりを見せ始めたのでした。
孫策、先に太史慈の手戟を強奪
もみ合いになった2人。
孫策は馬に武器を刺しっぱなしにして
武器を失ってしまったからか、
太史慈がうなじのあたりに装備していた
手戟を奪い取ります。
孫策はそれを武器に
太史慈と戦おうと考えたのでしょうか?
しかし、次の瞬間、
太史慈が驚きの行動に出ます。
太史慈、ムカついたのか孫策の兜をはぎ取る
手戟を奪われた太史慈、
武器を持った相手に剣で襲い掛かると思われたのですが、
なんと孫策の兜をはぎ取る珍プレーを見せます。
もしかしたら、
馬を刺されて馬が暴れたときに
太史慈の方も剣を落としていたのかもしれません。
しかし、兜をはぎ取るとは、
そうとう切羽詰まっていたのか、
はたまた頭に一撃を加えて倒そうとしていたのか…。
「これはアカン…!」敵味方入り乱れる大乱闘へ…
太史慈と孫策の一騎打ち、
もとい泥仕合が行われているとき、
太史慈と孫策の軍勢は両軍とも
現場に到着していたようです。
最初は唖然として2人の様子を見ていたのでしょうが、
太史慈が孫策の兜を奪ったところで
両軍共に「このままではアカン…!」と思ったらしく、
両軍突撃。
敵味方入り乱れる大乱闘が勃発します。
しかし、
どうも勝負がつかないということで、
結局両軍共に引き下がっていったのでした。
一騎打ちの勝負もつかぬ間にカオスな状態になるなんて、
漫画の世界ではありえない…!
でもこれが一騎打ちの現実だったようです。
三国志ライターchopsticksの独り言
相撲では相手の髷を掴んだら反則なので、
太史慈が孫策の兜を取ったのも
なんとなく反則な気がしますが、
そもそもその当時にそんなルールがあったわけがありませんね。
でも、
なぜ太史慈は孫策の兜を取ってしまったのか
その理由がどうにも気になります…。
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