渤海国とはどんな国?謎の王国・渤海国の建国までを分かりやすく解説


はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

丸木舟(弥生時代)

 

渤海国(ぼっかいこく)(698年~926年)とは朝鮮方面にあった王国です。日本とも交易(こうえき)した形跡(けいせき)が史料に残されています。

 

耶律阿保機

 

ところが、西暦926年に契丹(きったん)(後の(りょう))の初代皇帝の耶律阿保機(やりつあぼき)により滅亡させられました。その際に、様々な記録や遺物が失われたので、今日では渤海国は謎の王国とされています。

 

今回は謎の渤海国について解説致します。

 

自称・皇帝
当記事は、
「渤海国とは」
「渤海国 建国」
「渤海 (国)」
などのワードで検索する人にもオススメ♪

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:宋代の文学作品『宋名臣言行録』とは?分かりやすく解説

関連記事:貨幣や紙幣は宋代に誕生したの?宋代の経済生活を分かりやすく解説

 


 

高句麗が滅びる

高句麗まで攻めるカン丘倹

 

(とう)(618年~907年)の第3代皇帝高宗(こうそう)総章元年(そうしょうがんねん)(668年)に朝鮮に君臨していた大国の高句麗(こうくり
)
(前37年~668年)滅亡しました。高句麗は(ずい)(581年~618年)の第2代皇帝煬帝(ようだい)が3回に渡り遠征を行いましたが全て失敗しました。

 

また、隋が滅んで唐に代わっても遠征軍は派遣されていますが、その時も失敗しています。中国にとっては常にやっかいな存在でした。しかし、何度も遠征軍を跳ね返すうちに国力が尽きてきたようです。

 

さらに、唐の龍朔(りゅうさく)3年(663年)に唐と新羅(しらぎ)(前57年~935年)が連合して、日本と百済(くだら)(前18年~660年)の残党政権の連合を打ち破った「白村江の戦い(はくすきのえのたたかい
)
」で高句麗はますます追い詰められたのです。

 

結局、どうすることも出来ずに高句麗は白村江の戦から5年後に滅ぼされたのです。

 


 

流刑地の反乱

三国志のモブ 反乱

 

しかし、高句麗が滅んでも唐はやはり不安です。いつ、残党が王族の1人を担ぎ出して反乱を企てるか分かりません。そこで唐は高句麗の王族出身者を営州(えいしゅう
)
(現在の熱河省(ねっかしょう
)
)に行かせました。

 

これで一安心です。ところが、実はこの営州という土地は高句麗の人だけではなく、様々な罪人がいました。要するに流刑地です。

 

住んでいる人々は唐に対して不満を持ちながら過ごしていました。やがて時は流れて、唐は則天武后(そくてんぶこう)により中断されて「(しゅう)」という王朝になっていました。反乱はその周の時代に起きました。

 

周の万歳通天(ばんざいつうてん)元年(696年)に契丹人(きったんじん
)
李尽忠(りじんちゅう)が反乱を起こしました。それに呼応して乞々仲象(きつきつちゅうしょう)も反乱に加わりました。

乞々仲象・・・・・・凄い名前ですね。

 

まさか、キラキラネームですか?

 

実は違うのです。どうやら名前に当てはまる漢字が分からないので、適当に書いたらしいです。漢字の発音をそのまま中国語で読んでも「チーチーチェンシィーアーン」です。

 

意味不明です。

 

【滅亡から読み解く宋王朝】
北宋・南宋


 

振の建国

 

さて、周は反乱が起きて参ったので早速討伐軍を派遣しました。討伐軍により李尽忠や他の反乱軍は討たれましたが、乞々仲象の軍だけは無敵でした。

 

何回軍を派遣しても乞々仲象には勝てないので、周も放っておくことにしました。その後、反乱軍は建国を決めました。

国号は「(しん)」と決めました。ただし、初代国王は乞々仲象(きつきつ ちゅうしょう)ではありません。

 

乞々仲象はどうしたのでしょうか。彼は周の聖歴(せいれき)2年(699年)にはこの世を去っていました。王になったのは息子の大祚栄(だいそえい)でした。頑張ったのに王になれなかったのは可哀そうな気もします。大祚栄が建国した振こそ、後の渤海国です。

 

周はその後も大祚栄に対して、軍事的圧力や経済封鎖等の対策を打って出ます。だが、どれも効果は出ませんでした。やがて、則天武后が死んだことにより周は1代で消滅して唐が再び復活しました。

 

玄宗皇帝

 

唐の第6代皇帝玄宗(げんそう)開元元年(かいげんがんねん
)
(713年)に唐は大祚栄の独立を正式に認めました。これにより、振は渤海国と名称を改めました。渤海国という名称は、唐と振の妥協の産物と言えるでしょう。


  

 

 

宋代史ライター 晃の独り言

三国志ライター 晃

 

以上が渤海国建国までの流れです。

渤海国に関しては他にも謎に包まれた内容があるのですが、それに関してはいずれお話します。

 

※参考文献

渤海国の謎―知られざる東アジアの古代王国 (講談社現代新書)

 

関連記事:契丹民族の独立までの道のりと初代皇帝・耶律阿保機の略奪戦略とは?

関連記事:【謎の国】東丹国と悲劇の国王・耶律突欲はどんな生涯を送ったの?

 

北宋・南宋

 

 

関連記事

  1. 岳飛(南宋の軍人)
  2. 岳飛(南宋の軍人)
  3. 澶淵の盟 北宋と遼の盟約
  4. 北宋末の政治家・童貫(どうかん)
  5. 落書きをする宋江(水滸伝の主人公)


はじめての三国志企画集

“はじめての三国志企画特集"

3冊同時発売

“三国志人物事典"

“ながら三国志音声コンテンツ"

ASMR

PAGE TOP