大人気春秋戦国時代漫画キングダム、601話では胡漸の戦死が確定すると共に王賁が出陣する事が分かりました。
一方、王翦の中央軍でも動きがあり部隊を3つに分け、支隊を倉央と田里弥が担当する事になっています。
そして、戦い自体も十五日目が最終日である事が何度もアナウンスされ、一年以上も続いた長ーい鄴攻略編もいよいよゴールが見えてきました。
ただ、漫画はそれでいいとしても問題は趙の総大将李牧です。
自分で麻紘を討った以外はこれという手柄がない李牧。
いくら負け戦とは言え、この体たらくで三大天とはへそが茶を沸かします。
ところが、さすがは作者、李牧をポンコツで終らせず、むしろ悲劇の敗者として描く方法を漫画に仕込んでいたのです。
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この記事の目次
キングダム602話ネタバレ予想「桓騎軍が鄴を蹂躙する?」
キングダム601話では、桓騎がいまだ落ちない鄴の城壁を見つめていました。
しかし、その眼には怪しい光があります。
それは、間もなく飢えに耐えきれずに開城してくる鄴の人々を無事に保護するつもりがない眼の光です。
では、何をするのか?それは決まっています。桓騎の十八番、降伏を無視して城内に雪崩れ込み略奪の限りを尽します。
すでに鄴に兵糧は無いにしても、金銀財宝はそのまま残っているはずで、それを狙った一方的な虐殺と蹂躙なのです。
それこそが秦の強さと怖ろしさを趙人に知らしめる方法だと桓騎は考えています。
恐怖による制圧は桓騎ばかりではなく、この時代の武将の常套手段。
今回だけは除外されるという事はないと思います。
キングダム602話ネタバレ予想「略奪なしに桓騎軍は維持できない」
もう一つ、桓騎が鄴で虐殺と蹂躙を行う理由があります。
それは、桓騎の軍勢が食糧欠乏の中でストレスを限界まで溜めているからです。
元々は山賊あがりの桓騎の兵士は、略奪で戦利品に預かれるからこそ桓騎に従います。
いいものが食え、いい女を抱け、金目のものが手に入るという欲望を桓騎が満たすから山賊あがりの兵士達は桓騎に従っているのです。
略奪は秦では禁止されているようですが桓騎軍では守られていない事が黒羊丘の戦いでも描写されていました。
今回だって、同じ事になるのではないでしょうか?
桓騎カリスマ性は、山賊たちのむき出しの欲望を肯定する事で維持されてきました。
鄴城が陥落し趙兵が降伏しているのに、城内で略奪をするなと命じても桓騎の兵士は従う事はありません。
仮に、桓騎が止めても兵士達は無視して城内に突入するでしょう。
今まで牛馬のような苦労に耐えてきたのはこの略奪と蹂躙の瞬間あればこそです。
中華統一の志の為にどんな困難にも耐える飛信隊とは、そこが決定的に違います。
キングダム602話ネタバレ予想「鄴蹂躙で秦と趙の立場が逆転する」
鄴城における桓騎軍の残虐行為が、どの時点で朱海平原に伝わるか分かりません。
しかし悪事は千里を走るものですから、十五日目のどこかの時点で李牧に伝わるでしょう。
罪なき民を虐殺されたと知った李牧の憎悪はもの凄く、無慈悲な残虐行為の様子と共に、桓騎を不倶戴天の敵と恨むと思います。
そして、そこに黒羊丘での残虐行為もオーバーラップしていきます。
李牧は血の涙を流し、やはり秦は虎狼の国であると不信感を強くするでしょう。
同時に秦軍にも、鄴城陥落の報告と同時に凄惨な蹂躙の様子が伝わると思います。
王翦はあの仮面ですし、非情な人物なので眉一つ動かさないでしょうが、
王賁や蒙恬は、もちろんですが、信や河了貂、羌瘣の衝撃は大きいです。
長い間、非戦闘員は殺さないという誓いを守って来た信にとっても、桓騎軍の振る舞いは味方であればこそなおさら許せない行為として映ります。
そして、今回の戦いそのものが、鄴の蹂躙により汚されたと感じると思います。
さて、ここで漫画に劇的な状況変化が発生します。
戦いに勝利した秦は、桓騎の残虐行為のお陰で全く汚れた勝利になり、逆に敗北した趙は桓騎に民間人を虐殺された被害者として
道義的に正しい地位に立場がすり替わっていくのです。
キングダム602話ネタバレ予想「桓騎の悪事で李牧ポンコツ説薄まる」
この鄴における桓騎の残虐行為は、ポンコツ李牧の評価を薄める効果があります。
つまり鄴が普通に陥落し、桓騎軍が普通に入城して戦いが終われば
「なんだ李牧、ポンコツじゃんどこが三大天だ?」という感想にしかなりません。
ところが、そこに桓騎の圧倒的な残虐行為が注入される事で、ポンコツ李牧の評価が薄められ、鄴を陥落させられた上に
非戦闘員まで無残に虐殺された悲劇の敗将というプレミアがつくわけです。
キングダムにおいては、このすり替えは劇的に行われるでしょう。
李牧が、秦への復讐で自分を鬼と化す様子がドラマチックであればあるほど、桓騎に復讐する権利を持つ悲劇の将李牧という図式が
鮮やかに浮かぶのです。
キングダム602話ネタバレ予想「次の李牧vs桓騎の布石にもなる」
鄴攻略戦が終ると、幕間として逐客令などの小編が挟まれると推測します。
そして、次のキングダム本編の戦いは、秦軍の総大将になった桓騎と趙の総大将に返り咲いた李牧の戦いに移行していきます。
これは史実上では、桓騎が李牧に敗北し歴史から消えるイベントですから、鄴における虐殺事件から、李牧が見事にリベンジを果たすという流れに
すんなり繋いでいける方法でもあります。
また、そこでは李牧は勝つ事が確定しているわけですから、今回の鄴攻めのように不自然なポンコツにする必要はありません。
これぞ、趙の三大天に相応しい見事な戦いぶりを見せるでしょう。
キングダム602話ネタバレ予想「桓騎を咬ませ犬にする高度な戦略」
朱海平原の戦いにおいて、これという名采配もないポンコツ李牧に、鄴城での桓騎の残虐行為をぶつける事によって、
戦争の勝敗を相対化し道義的には趙が正しく、秦が悪いと誘導する事で読者の価値観を揺さぶる。
これが作者の狙っている事ではないかと思います。
かなり高度で重層的なテクニックですが、上手くHITすれば桓騎の悪役ぶりが引き立つと同時に李牧の高感度も上るでしょうね。
キングダム(春秋戦国時代)ライターkawausoの独り言
今回の鄴攻めにおいて、李牧が負けるのは史実上間違いありません。
しかし、現時点で、十分な采配でやむなく負けたという実績がない事から、kawausoは桓騎の鄴城蹂躙・虐殺説を考えてみました。
まだまだ、結果が出るのは先でしょうが、覚えていて頂けると幸いです。
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