さあ、いよいよやってまいりました麒麟がくる第四話です。今回は斎藤利政(道三)の正室、小見の方の治療を済ませた望月東庵が実は織田信秀の古い馴染みだとバレてしまいます。老獪な利政は、それを調度良いと考え、東庵に尾張に行き、小豆坂の戦いで負傷した信秀の病状を知らせよと迫りました。
しかし、医者には患者の病状の秘密を明かさない義務があると突っぱねる東庵。それに激怒した利政は、そもそもお前が信秀と内通した医師を連れてきたのが悪いと光秀に東庵を斬れと命じます。相変わらず自分勝手な利政ですが、ここから一体どうなるのか?
では、さっそく行ってみましょう、麒麟がキターーーーーーーー!!
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この記事の目次
麒麟がくる第4話感想あらすじ「鉄砲が当たらない十兵衛」
前回、学友の斎藤高政から、道三の鉄砲を押し付けられた十兵衛は、野原で鉄砲の試し打ちをしています。弓矢を扱えば、百発百中の十兵衛でしたが鉄砲は、何発撃ってもまるで当たりません。それを後ろで見て、笑いを堪えている藤田伝吾。
「いつかは当たる」とイライラしている十兵衛の元に斎藤利政から使者が到着し、稲葉山城に来るように命じます。城に向かう途中で叔父の明智光安に出会った十兵衛は望月東庵が京に帰るらしいと告げました。
稲葉山城につくと、すでに小見の方の容態もよくなり、利政も東庵に礼をいい見送る途中でした。ところが、ここで利政は悪い顔になり、
「京に帰るとは嘘で、本当は尾張で織田信秀と会うのだろう?」と問い詰めます。
実は、望月東庵は織田信秀と双六仲間であり、今回、小豆坂で肩を負傷した織田信秀の要請で尾張に向かう途中だったのです。
「ワシを騙していた事は許してやる、その代わり、信秀の病状をワシに知らせよ」
しかし、東庵は患者の病状をみだりに他人には話せないとキッパリと断りました。
麒麟がくる第4話感想あらすじ「利政がまた無茶ぶり」
これを聞いた利政は豹変、元はと言えば光秀が織田方に通じていた医師を連れてきたのが悪いと難癖をつけ、十兵衛に自分の刀を渡し、東庵を斬れと命じます。困っている十兵衛を見かねた東庵は、実は信秀には双六で十貫(150万円)の借金がある事を告げ、それを肩代わりしてくれるなら病状を教えると約束します。利政は渋い顔をしますが、信秀の病状が分かるなら仕方がないと東庵に十貫を渡しました。
ただ、そのまま東庵を一人で尾張に向かわせるほどお人よしの利政ではありません。人質として駒を稲葉山城に留め、さらに十兵衛と菊丸に薬草売りの兄弟に化けて尾張に潜入し、すぐに東庵から情報を得るように命じます。またしても無理難題を利政に押し付けられた十兵衛、危険極まりない尾張に潜入します。
十兵衛がこの危険な潜入を受けたのは、美濃に人質となった駒を何とか京に帰す為でした。もし東庵が尾張から戻れなくなっても、信秀の病状さえ利政に伝える事が出来れば、利政は駒を京都に帰すだろうと踏んだのです。しかし、事情を知らないでついてきた菊丸は、密偵である事が織田方にバレたら、即座に殺されると十兵衛に告げられ青い顔をします。
麒麟がくる第4話感想あらすじ「信秀の病状」
首尾よく尾張猿渡城に入った東庵は、蹴鞠に興じている信秀を傍らで見ながら、織田家重臣の平手政秀と会話をしていましたが、間もなく蹴鞠を終えた織田信秀が戻ってきました。
「公家に言われたから、和歌も蹴鞠もやっているが、何が面白いのか少しも分らん」と愚痴を吐く信秀に東庵は自分も田舎者なので蹴鞠よりは双六が好きだと言います。
「そうか、双六、やるか!」信秀と東庵は久しぶりの双六を楽しみつつ診察します。
実は、東庵が美濃に行っていた事は、とっくに織田家の情報網に引っ掛かって信秀にバレていました。そこで、東庵も大胆に「斎藤利政殿に借金の肩代わりをしてもらい、代わりに織田様の病状を見てこいと言われた」と打ち明けます。
「美濃のマムシが借金を肩代わりか、これは面白い!」信秀は笑い、息災であるとマムシに伝えよと答えます。
小豆坂の戦いで毒矢を受けた信秀の肩は赤黒く腫れあがっていましたが、信秀はこんなモノは大した事はないと東庵に告げます。気がかりなのは肩の負傷ではなく、信秀が最近、頻繁に悪夢を見てほとんど眠れない事でした。しかし、尾張の医者では誰も原因が分からないので東庵を呼んだというのです。
東庵は内心、信秀の矢傷の手当が不十分で、鏃に塗った毒が体内に入り込んで悪夢を見せていて、すでに治療は手遅れで信秀の寿命も残り少ないと悟ります。もちろん、その事を信秀に告げれば、東庵は秘密を隠匿する為に尾張に留められる事になりますから本当の事は言えません。
「わしの事は教えてやった、今度は美濃のマムシの事を教えよ」
信秀が怖い顔になって東庵に告げた時、信秀の近習が、薬草売りの兄弟が東庵に面会に来たと告げます。
麒麟がくる第4話感想あらすじ「竹千代の頼み」
一方、猿渡城で周囲を警戒していた十兵衛と菊丸は、そこで一人の少年に出会います。名前は松平竹千代、後に徳川260年の太平を開く徳川家康でした。竹千代は母である於大の方がいる三河の刈谷城に行きたいので、連れて行って欲しいと十兵衛に頼みます。
「このままでは自分は熱田に連れて行かれる、しかし行きたくない」と言うのです。
しかし、今、動く事は出来ない十兵衛は、竹千代に干し柿を手渡し、
「人の心は変わるモノきっと、また母上に会える日が来るから、その時まで辛抱強く待ち、ここに留まるように」と勧めました。
その時、近習に呼ばれた東庵がやってきて薬草は持ってきたか?と声を掛けます。近づいてきた十兵衛に東庵は、薬として持ってきた薬草の枝を折って「役立たずじゃな」と告げます。
これは、薬を使っても効なし、つまり信秀は手遅れというサインだったのです。
麒麟がくる第4話感想あらすじ「襲撃される十兵衛と菊丸」
信秀は東庵と十兵衛&菊丸のやり取りをじっと見ていました。
「あの二人を捕らえよ、もし怪しい素振りをすれば斬れ」
さすがは戦国大名、猜疑心の塊ですね、、そうでないと命がいくらあっても足りないでしょうけどそして、美濃への帰路を急ぐ二人に、信秀が放った刺客が襲い掛かります。奮戦する十兵衛ですが、不運にも刀が折れてしまいました。その時、山の中から刺客に向かい石礫が飛んできて十兵衛と菊丸を援護しました。
とっさの隙をついて、山の中に入った十兵衛達は、何とか美濃に帰り着く事が出来ます。
石礫を投げたのは誰なのか?尾張に知人がいるわけではない十兵衛にそんなバックアップ組織があるわけもなく尾張の土地にも詳しい菊丸が、いよいよ怪しくなってきました。
やはり岡村サン、ただの農民では無かったようです。
美濃に帰った菊丸は、駒に東庵はどこに行ったのか問い詰められ、尾張に向かった事を白状しました。仕方がありません、惚れた弱みです。その頃、稲葉山城に登った十兵衛は、利政に東庵が見立てた信秀の病状を告げます。
「傷口が炎症を起こしていて、熱もあり、どうやら手遅れとの事です」
これを聞いて利政は大喜びしました。
ほっとした十兵衛は、駒に「もう京へ戻って大丈夫だ」と晴れやかな顔をして言いました。命懸けで駒の身柄を守った十兵衛にとっては会心の笑顔ですが、駒からすれば、(私にさっさと京都に帰れと思っているの)と憎らしくなり「しばらくここに残る」と告げます。
まだまだ女心が分からない、十兵衛光秀19歳でした。
麒麟がくる第4話感想あらすじ「鉄砲の秘密」
翌日、十兵衛は再び稲葉山城を訪れます。その日、城には稲葉山城下の常在寺の日運上人という人物がきていて、足利義輝が極秘に京都本能寺の連中に、鉄砲を造らせているらしいという話をしています。この日運は実在する人で、元々は美濃守護代の斎藤利藤の子でしたが、紛争に敗れて京都の妙覚寺に預けられ、そこで初代道三、法蓮房と共に修行していたという人物です。
(構造が複雑な鉄砲を造っているのは、一体誰なのか?)明智荘に戻った十兵衛は、気になりつつも鉄砲の稽古を続けるのでした。
麒麟がきたライターkawausoの独り言
ただの医者ではない望月東庵の狸ぶりが際立つ今回でした。追い詰められても物怖じせずに、堂々と切り返す所は、流石は血で血を洗う戦国大名が一目置いて、重用するだけの事はあります。また、ただの農民ですと繰り返していた菊丸がやはり、ただの農民ではない事がハッキリしてきました。尾張に仲間を持つ菊丸は、一体何を目的として十兵衛に近づいているのでしょうか?
そして、初登場の松平竹千代、まだ七歳で顔見せだけでしょうが、いきなり十兵衛に辛抱しチャンスが回ってくるのを待つように言われてしまいます。そんなの切羽詰まって本能寺の変を起こしたお前に言われたくねーという気もしますが、次は麒麟がきた第五話「伊平次を探せ」でお会いしましょう。
参考文献:NHK大河ドラマ麒麟がくる公式ガイドブック(前編)
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