麒麟がくる第7話は、いがみあっていた織田と斎藤に和議の動きが起きます。
織田信秀は東に今川、西に斎藤、国内にも織田彦五郎と三方を敵に挟まれ、斎藤と結ぶ事で敵を絞ろうと考えていたのです。国が疲弊し内部も分裂気味の斎藤利政は和議に乗り気ですが、信秀は和議の証として利政の娘、帰蝶と嫡男、信長の縁組を提案してきました。
今回は十兵衛が遥かな後年、討つ事になる信長も登場!それでは行ってみよう。
麒麟がキタ―ーーーーーーー!!
前回記事:麒麟がくる第6話 感想あらすじ「三好長慶暗殺計画」麒麟がきた
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この記事の目次
麒麟がくる第7話感想あらすじ「十兵衛帰った途端に問題発生」
大柿城の戦いが斎藤利政の勝利で終わった頃、京都から十兵衛が駒をつれて帰ってきます。
京都では、ザックリ肩を斬られた事ですし、しばらくゆっくりしようと思っていると、鶴を見に来たと帰蝶が明智荘にやってきました。
本当は稲葉山城で何かあり、十兵衛の顔が見たくて来たのがバレバレですが、十兵衛は額面通りに受け取り、鶴が集まるのはもっと先ですよと鈍感ぶりを発揮します。
不機嫌になる帰蝶ですが、駒も来ている事を知りすっかり機嫌が直りガールズトークで盛り上がっています。
十兵衛の母の於牧は、叔父の光安が呼んでいたので、すぐに行くように十兵衛に告げます。
十兵衛クエスト帰蝶の本心を聞き出せ
光安は上機嫌です。なんでも尾張の織田信秀が、東の今川と西の斎藤では手に余るとして、これまでの遺恨を水に流し美濃と和睦しようと言うのです。喜ぶ十兵衛ですが、光安は困った顔をします。
信秀は口約束にならないように証が欲しいとして、嫡男の信長と利政の娘帰蝶の縁組を望んでいたのです。
しかし、帰蝶は最初の夫、土岐頼純と死別して美濃に帰ってきたばかり、おまけに夫を毒殺したのは父である利政なのですから、おーもしーろやーおーもしーろやーでした。
つまりは光安は、帰蝶の幼馴染みである十兵衛に本心を聞き出してくれと頼むために十兵衛を呼んだのでした。
またしても十兵衛クエストが発動です。
帰蝶激白 十兵衛私を守れ!
明智荘に帰ってきた十兵衛は帰蝶に話があると打ち明けますが、内容はバレていました。
帰蝶は織田家に嫁に行けと言われて利政と喧嘩し、母の実家である明智荘に来ていたのです。
帰蝶は、最初わけも分らず父の言う通りに土岐頼純に嫁ぎ、それで私がどうなったか覚えていようと十兵衛に言います。
そして、あんな目にあうのは二度と嫌だから十兵衛、私を守ってくれと帰蝶は十兵衛に頼みます。
優しい十兵衛は、幼馴染みの誼と最初の結婚の失敗を持ち出されると何も言えず、そのままひきさがるのでした。
十兵衛稲葉山城でパワハラ利政にブチ切れ
さて翌日、十兵衛は光安と稲葉山城に呼び出されます。呼び出し理由は「織田と和議をするぞ、どう思うか存念を述べよ」です。光安は胃が痛そうに十兵衛に、自分の意見など微塵も出すなと念を押します。稲葉山の最上階の櫓では斎藤利政が不機嫌そうに爪を切っていました。
帰蝶と親子喧嘩して飛び出され、織田との和睦が遠ざかりイライラしているのです。
利政は人を説得するには、まず自分が納得できないといけないと呟き、光安と十兵衛に帰蝶の輿入れをどう思うか正直に申せと問います。
光安はもちろん、両国の為に必要な事と賛同しますが、十兵衛は
「輿入れとはいえ、それは事実上の人質で両国に問題があれば、真っ先に斬られる存在であり、美濃と尾張の和睦に、そこまでの価値があるとは思えない」と告げます。
利政の表情が険しくなります。
帰蝶は自分の娘であり、輿入れについての心のつらさは十兵衛以上であると言います。
さ・れ・ど!美濃の為に和議は必要だと利政は強調します。
しかし、十兵衛は、和議の価値が私には測りかねるので帰蝶を説得できないと断ります。
利政「では、和議がならなくてもいいというか?」
十兵衛「そうとは、申しておりません」
利政「説得できないなら、同じ事ではないか!」
十兵衛「とにかく私には無理です」
利政「ならば、お前に用はない!出てゆけ!」
利政に理不尽に怒鳴りつけられた十兵衛も思わずカッとします。
「そうですか!分かりました!出てゆきます。御免!」
二人に挟まれ、「十兵衛~」と弱々しい声を上げる光安。
利政「このうつけが!」
怒りが収まらない利政は十兵衛の去った方向に爪切りを振りかぶって投げつけました。
しかし、次の瞬間には利政は光安に十兵衛を呼び戻せと怒鳴っていました。
利政のまつりごと
利政は十兵衛を稲葉山城の天守閣に呼び出します。
そこで利政は、美濃の油売りだった父の口癖を呟きました。それは国を豊かにしたいなら海を手に入れろという言葉です。
海があれば、そこから無尽蔵の海の幸が手に入り、舟を使って日本中から物産が豊かに集まり、それを目当てに商人が集まり市が立ち商人の交換が起きて富が集まる。
「わしの仕事は戦をする事ではない。国を豊かにする事じゃ、国が豊かなら無用な戦をしなくて済む。織田と和議が結べれば、戦をせずに海が近づくのじゃ・・十兵衛、この話を帰蝶にも話してやってくれぬか?」
利政は短気な親父のようです。本当は落ち着いて帰蝶にも、海の話をしたかったのでしょうが、十兵衛の時と同じで大喧嘩になってしまったのでしょう。
帰蝶輿入れ断固阻止マン
さて、国を豊かにし戦をしないために織田と和議を結びたいと答えた利政に感動していた十兵衛は、学友の斎藤高政に呼び出されます。何事かと出向くと、
「よく帰蝶を尾張に嫁に出す事に反対してくれた十兵衛エライ」と大喝采です。
ここには、土岐頼芸を主と仰ぐ斎藤高政と稲葉良通のような国衆が集まっていました。
彼らは守護代でもない織田信秀の嫡男信長と帰蝶の縁組に反対で、そんな事をすれば信秀と仲が悪い尾張守護代や守護の斯波氏、さらには今川義元まで敵に回すと恐れていたのです。
でも本当は、織田と斎藤に手を結ばれると織田の力で利政を倒せなくなる土岐頼芸の都合なんでしょうね。こんな感じで十兵衛は、帰蝶の輿入れ反対派と賛成派の板挟みになり思い悩みます。
早朝の海で三太郎に出会う
明智荘では、帰蝶と駒が手鏡を前に、化粧を楽しんでいます。
そんな時に十兵衛が戻ってきたので、がっつり化粧をした帰蝶はドキドキしながら十兵衛の前に出ます。
「どう?」という感じでほほ笑む帰蝶に十兵衛は
「旅芸人でそんな化粧の者をみました」と呟きます。
ああ、「綺麗です」の一言でいいのに相変わらず女心が分からない鈍兵衛です。
十兵衛が輿入れの事について再度話をすると帰蝶は、尾張の織田三郎はうつけと評判だが、美濃では誰も姿を見た者が無い、そこでどんな男か確かめて欲しいと十兵衛に頼みます。
自分が輿入れする相手を前もって確かめたいのでしょう。
あくる日、十兵衛は再び行商の姿になり、尾張に潜入します。
そこでご都合主義にも熱田の市で三河味噌を売っている菊丸に遭遇しました。菊丸は信長を見てみたいという十兵衛に
「ああ、会えますよ」と簡単に言います。
なんでも信長は熱田の海岸から舟を出し毎日漁をして、早朝に帰ってくると言うのです。
菊丸の言う通り、夜明け前に海岸に出て光秀が待っていると、東から昇ってくる太陽に照らされた三太郎の浦ちゃんが、、いや間違えた織田信長が釣り竿を抱えて海を渡ってきました。
討つ側と討たれる側、運命の出会いです・・
今回のお駒さん
今回の麒麟では、庶民の女性である駒と、田舎でも武家の妻である牧とのギャップが際立ちました。
ガールズトークの延長で、帰蝶の輿入れをの噂の真偽を聴く駒に、牧は、国の大事を軽々しく口にしてはいけないと、穏やかながら厳しい調子で嗜めます。
その時の(私、怒られてるんだ)という駒の顔に庶民の自由な空気で生きる女性と、家を守る見えない重圧を背負う牧の決定的な差異があります。牧は最近の物分かりがよくなった時代劇の武家の妻ではなく、温和な雰囲気にも、厳格な身分の区別を守る女性ですから、十兵衛の妻としての駒は論外と厳しく線を引いています。
それは差別ではなく、住む世界が違うという事実を踏まえた愛情なのです。
麒麟がきたライターkawauoの独り言
最後の最期で、ようやく織田信長が登場しました。まさかの三太郎の浦島ルックで度肝です。それにしても、十兵衛は引っ張りだこですね。利政、帰蝶、光安、高政、色々な人に引っ張られて、大変そうです。
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