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甘寧、そして凌統!彼らから孫権のお気に入りの人物を考察してみる

2020年4月15日


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孫権のお気に入り人物(1P目)

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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伏龍の兄

諸葛瑾

 

個人的に孫権の最も信頼していた人物として挙げたいのが、諸葛瑾(しょかつきん)です。諸葛瑾は立派な人物で、思慮(しりょ)器量(きりょう)があり、同時代の人間はその寛容(かんよう)さと奥ゆかしさに敬服したと言われるほどの人格者。孫権は何か起これば必ずと言っていいほど諸葛瑾に意見を求め、彼らは「神交(しんこう)」と呼ばれるほど良い関係を築いていました。何よりも諸葛瑾は孫権の性格をよく理解していて、戒める時も諭すように接したと言います。

諸葛瑾と幼い頃の孔明

 

弟である諸葛亮(しょかつりょう)と同じく臨機応変に欠けるものの、諸葛瑾も最終的に大将軍になるほどの人物でありました。

 

孫権と諸葛瑾

諸葛瑾

 

孫権と諸葛瑾の仲の良さを良く表したエピソードとして、赤壁(せきへき)の前に孫権が諸葛瑾の弟である諸葛亮を引き抜いてほしいと相談すると「弟は国を裏切りません、私と同じように」と答えました。

 

趙達と孫権

 

後に荊州対策で諸葛瑾が使者となった際に、孫権に呉の家臣たちが諸葛瑾は裏切るのでは、と心配して進言すると孫権は「諸葛瑾は私を裏切らない、私が彼を裏切らないのと同じように」と答えたと言います。諸葛瑾は孫権にとって水魚の交わり(すいぎょのまじわり
)
の如く大事な人物だったのでしょう。

孫権

 

そして筆者はこの諸葛瑾もまた、孫権が凌統や甘寧に感じていたように、どこか兄のように感じていたのではないかと思うのです。

 

晩年の孫権とその性格

後継者争いを放置する孫権

 

晩年の孫権と言えば、嘗ての活躍が陰るかのように二宮の変にきゅうのへん)などの揉め事を引き起こします。そしてこの行動、大体諸葛瑾が亡くなってから起こされ始めるのです。

後継者争いで悩む孫権

 

諸葛瑾は孫権に優しくはありますが諫める(いさめる)部分はしっかり諫めてくれる人物だったことを考えると、早くに兄を亡くした孫権からすると、諸葛瑾は兄の代わりのように思い、依存していたのではないのでしょうか。

 

諸葛恪の栄光と破滅02 諸葛恪、孫権

 

孫権は早くに亡くなってしまった兄や父のように苛烈に生きたいという思いもあり、しかしそれを止めて宥めてくれる人がいた。だけどその人物がいなくなってしまうと・・・・というのが、個人的に呉の最期に思うところです。そしてその最期は孫権の気に入った武将たちを見ていくと何となく、と感じるのもまた、三国志の面白さだと思いますね。

 

三国志ライター センのひとりごと

三国志ライター セン

 

今回は孫権の性格と、彼のお気に入りの人物たちとを比較しながら考察してみましたがいかがだったでしょうか。ゲームなどの影響もあって凌統や甘寧、朱然などといった武将たちにも注目が当たり始めましたが、個人的には諸葛瑾にももっともっと視点が当たって欲しいと筆者は思います。

 

参考文献:呉書呉主伝 凌統伝 甘寧伝 諸葛瑾伝 虞翻伝 江表伝

 

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呉の武将

 

 

 

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セン

セン

両親の持っていた横山光輝の「三国志」から三国志に興味を持ち、 そこから正史を読み漁ってその前後の年代も読むようになっていく。 中国歴史だけでなく日本史、世界史も好き。 神話も好きでインド神話とメソポタミア神話から古代シュメール人の生活にも興味が出てきた。 好きな歴史人物: 張遼、龐統、司馬徽、立花道雪、その他にもたくさん 何か一言: 歴史は食事、神話はおやつ、文字は飲み物

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