愛妾の深芳野が高政の家督相続を悲観して川に身を投げて溺死し、高政に母を慰み者にしたと罵られた斎藤利政は、深い悲しみから、ついに家督を高政に譲る決断をしました。
本物のマムシは胎生で精子嚢で精子を溜めて時間差で受精、妊娠して総排泄孔から子マムシを産みます。これを古人はマムシの子は母の腹を食い破ると考えたのですが、本当は爬虫類らしからぬ愛情深い蛇です。でも、美濃のマムシの決断はまずかったようです。高政への家督継承が美濃を二分する大乱に発展していきました。
では、今回も行ってみよう、麒麟がキターーーーーー!!!
この記事の目次
麒麟がくる第十五話 感想あらすじ「帰蝶が弟をそそのかす!」
斎藤利政は高政との約束を守り、髪を落として道三と号して仏門に入ります。そして、国衆を集めて、これからは高政の命令を我が命令を思うようにと宣言しました。こうして、美濃の家督相続は穏便に済むかと言うと、そうはいかなかったのです。
明智荘で新妻の熙子とくつろぐ十兵衛の元に夜中、高政の異母弟、斎藤孫四郎がやって来ました。要件は信長と不仲な高政では美濃の将来は危ういので当主の座から引きずり下ろすという不穏なもの。
不審に思った十兵衛が探りを入れると、孫四郎はこれが帰蝶の指示だと言いました。十兵衛は渋い顔になります、大体、あのじゃじゃ馬が絡んで、ろくな事になったためしがない。
どうも帰蝶は高政が信長と敵対している織田彦五郎や織田信安と通じている事を知り、美濃から尾張に戦争を仕掛ける事を案じて明智家に相談するように指示を出したようです。
帰蝶の考えは、道三に近い明智家が美濃の国衆に働きかけて、高政を守護代の地位から退いてもらうように動けというものでした。十兵衛は呆れています。高政は家督を継いで二カ月、まだどうもこうも分らない。こんな状況で高政を下ろそうと運動すれば真っ先に怒るのは出家した道三でしょう。十兵衛はキッパリと協力できかねますと突き放します。
それが孫四郎は意外だったようで、協力してもらえると思ったのに無駄足だったと毒を吐きます。十兵衛も負けずに「ならば、最初から頼られない方が宜しかった」と痛烈な皮肉をぶつけました。
無理もありません。いかに夫が心配でも嫁ぎ先から弟を唆して美濃に騒乱を起こそうとは度が過ぎます。それに、簡単に姉に煽られる辺り、孫四郎には家督を継ぐ器量はないでしょう。十兵衛の判断は全く当たり前の事だったのです。
麒麟がくる第15話 感想あらすじ「今度は高政に呼び出される」
数日後、十兵衛は今度は高政に呼び出されました。全く大忙しです。
高政は山のように届けられる美濃の国衆や寺の相論、つまり行政訴訟を片付けていて忙しそうです。すでに、配下のKGBにより、数日前の深夜に孫四郎が明智家を訪れた事や相談内容まで高政は把握していました。
ねー?言ったでしょー!あのガキ、防諜も何も知らないレベルじゃないですか!
きっと屋敷に帰ってから、ベラベラと明智家は使えないと身内に鬱憤をぶつけてそれが高政に筒抜けになったのです。危ねェ、危ねェ!十兵衛がウッカリ孫四郎に協力するとでも言おうものなら、今頃明智荘が本能寺でしたよ。
さて、高政は高政で、織田信長が自分の所に挨拶一つ寄こさない事が不満でぐちぐち言っています。守護代の清須織田家の織田彦五郎は、何度も高政の元にやってきているのに、又代レベルの信長が来ないとは俺を軽んじていると立腹です。
ただでさえ、尾張と美濃が共通の敵としている今川義元の動向も不気味なのに、こんな報連相が出来ない相手との盟約は改めて考える事になるだろうと厳しい態度です。
さらに、高政は十兵衛に尾張の帰蝶にお使いを頼みます。あやつに言っておけ、孫四郎を唆すなと、、続けるならこちらにも考えがある。高政は暗い目をしています。
このまま火遊びをすると後悔しても追いつかんぞという顔です。十兵衛、お前はわしに味方してくれるよな?そう言われて、十兵衛はうなづくより仕方ありませんでした。
廊下に出ると、十兵衛はまた美濃に来ていた織田彦五郎とすれ違いますが、鼻にピーナッツは入っていないようです。
※分る人だけ分かれ!
麒麟がくる第十五話 感想あらすじ「「十兵衛、道三に叱られる」
迷った十兵衛は今度は、道三を尋ねました。いつものように鉄砲の用事にかこつけましたが、道三はすぐに、鉄砲はついでであろう、本当の用向きはなんじゃ?と見抜きます。
バレた十兵衛は遠慮なく、
あんたが段取りをちゃんと立てて道筋をつけないから美濃に混乱が生じている、もう、孫四郎にも高政にも板挟みにされて、十兵衛マイッチングマチ子先生!と愚痴りました。
すると道三は、
「甘えた事を言うな、そもそも家督相続に道などない、強ければ生き、弱ければ死ぬそれだけじゃ、、わしの人生とて、全てが正しかったわけではない、戦に勝ち、負け、多くの者を利用し裏切って来た先の事など考えず、ただ、ひたすらに人生を泳いできたまで、高政もそうするより仕方あるまい」
このように、まるでお坊さんの問答のような事を言い出します。あ、もう入道だった!ぷっ
冗談はさておき、シビアですけど、まったくこの通りです。もう道三は出家して俗世を退いたのです。それを部外者の十兵衛が、高政が大変だ、あんたの段取りが悪いなどと、責任転嫁も甚だしいじゃないですか?
家督だって高政から継がせと言ってきたのです。出来る所までやりダメなら滅ぶそんだけですよ。お父さんがいつまでも世話を焼くなんて、それじゃ家督を継いだ意味がない。
一方で道三は帰蝶にも、信長がダメなら身一つで美濃に戻ってこい、高政が食い扶持くらいはやると連絡をしたと告げますが、同時に尾張のうつけは簡単には負けんぞと笑いました。
麒麟がくる第15話 感想あらすじ「「織田彦五郎暗殺」
同じ頃、尾張では新しい騒動が起きていました。清須城で守護の斯波義統が織田彦五郎の家老、坂井大膳に暗殺されたのです。身の危険を感じた斯波義統の嫡男の斯波義銀は、那古野城の信長を頼ります。その頃、織田彦五郎と織田信長の間に立った織田信秀の弟、織田信光が帰蝶を尋ねます。
彦五郎は迷っているようです。斯波義銀を庇護した信長に付くか、難攻不落の清須城にいる織田彦五郎につくか?実は彦五郎は、彦五郎と碁を打つ約束もしていると帰蝶に告げました。すると、帰蝶は宜しいでは御座いませんか、彦五郎様のいる清須城に入り打ってしまわれれば宜しいと唆します。碁を打つと彦五郎を討つを掛けたのです。
これに勇気づけられた信光は清須城で彦五郎と対局している途中、隙を見て彦五郎を斬殺し清須織田家を滅ぼしました。織田彦五郎、鼻からピーナッツを飛ばして防戦する暇なく死亡です。ろくーでなーし!
※分る人だけ分かれ!
信長は、それを見て尾張守護、斯波義銀を擁して清須へ入ります。かくして信長は尾張下四郡を支配しました。
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