少し前にkawausoがTwitterトレンドを見ていると目に飛び込んできたアマビエの4文字。最初はアマエビに見えてしまい、スシローが大安売りでもしてんのか?と思って検索してみると、ロン毛にクチバシ体にウロコが生えた3本足の妖怪が出てきました。
姿を描きうつす事で無病息災になれるという妖怪アマビエとは、一体どんな妖怪なんでしょうか?
この記事の目次
新型コロナウイルス予防として広まったアマビエ
アマビエというどう見てもヘタウマな妖怪は、水木しげるもキャラクター化するなど昔から妖怪ファンにはお馴染みでした。しかし、Twitterで拡散されるようになったのは、2020年の2月27日頃のようです。
面白いのは、このアマビエ、神話や伝承のような昔話から各地に伝わった妖怪ではなく、幕末にたった一枚刷られたかわら版にだけ登場する珍種の妖怪でした。そのかわら版は弘化3年(1846年)4月中旬の日付が入り、内容は以下のようなものです。
肥後(熊本県)の海に毎夜光るモノが現れるという住民の証言があったので役人が見に行くと果たして図のようなモノが海中から出現した。
「私は海中に住むアマビエと申すもの。今年から6年間は諸国で豊作が続くが病も流行する。早々に私の姿を写して人々に見せよ」と言って海中に消え去った。
右は写し役人より江戸へ申し来る写しなり
このように、アマビエの姿を写すと疫病を避けられると読み取れるのでTwitter民が面白がって、思い思いにアマビエを描いてTwitterに投稿し、それが広く拡散したというのがアマビエTwitterトレンド入りの真相でした。
そもそもアマビエの予言は的中したのか?
でも、アマビエの予言は的中したのでしょうか?
一応簡単に、1846年から1851年までの日本の出来事を見てみると、、1847年善光寺地震、1850年嘉永3年9月の風水害、後は地域で天然痘の流行等々が続いていて、おいアマビエ!疫病は流行しているが、6年連続の豊作はどうなってるんだ?と言いたくなるような内容です。
これだけ見るとアマビエは疫病の流行しか言い当ててなく、なんとなく疫病神な雰囲気が漂っています。
アマビエの絵には御利益がない
もう一つアマビエについては気になる部分があります。ヘタウマゆるキャラぶりと疫病退散の御利益で、新型コロナ騒動の時に人気が出たアマビエですが、アマビエの予言をよく読むと、別にコイツのイラスト描いても御利益はなさそうなのです。もう一度予言の部分を引用すると・・
①私は海中に住むアマビエと申すもの。今年から6年間は諸国で豊作が続くが病も流行する。②早々に私の姿を写して人々に見せよ
よく見ると、①と②には内容に特に関連がない事が分かります。アマビエの姿を写した所でそれで疫病が避けられるとは、アマビエは言っていないのです。じゃあ、どうして自分の姿を写せと言ったのか?
これは伝聞だけでは人が予言を信じないから私の姿も写して信憑性を増すようにせよ。そういう意味かも知れないのです。
本当に御利益があるのはアマビコ!
実は、予言能力を持つ妖怪はアマビエ以外にもいます。それはアマビコや尼彦入道と言い、猿によく似た三本足の妖怪だったり、胴体がなく猿の頭にいきなり3本の足が生えたりしていますが、予言として、その年中に日本人口の7割の死滅を予言し自分の姿を写す事による救済を忠告しています。
こちらのアマビコや尼彦入道は、ただ予言するだけではなく、自分の絵を描けば疫病を避けられるとあるので、どちらかというと、アマビコのイラストを描いて拡散する方が新型コロナウイルスは避けられるんじゃないですかね?
でも、アマビコもアマビエと同じ位いい加減で、日本人口の7割が死ぬとかいい加減な事を言ってるのでたいがいなんですが、、
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ウィルスもデマも広がりやすいって事ですな