張飛と性格ソックリ!水滸伝の豪傑・黒旋風、李逵と宋江の出会いとは?

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黒旋風、李逵と宋江の出会い(1P目)


義兄弟4人

 

ちょうどその時、宋江と戴宗が現れました。魚を買いに行った李逵がいつまでたっても戻らないので、様子を見にきたら案の定でした。宋江は張順の兄の張横(ちょうおう)と知り合いです。宋江は戴宗に張順に来てもらうことを頼みました。

 

戴宗が間に入ったので、李逵と張順のケンカは終了。お互い仲直りです。さて、張順は誰かが呼んでいるので来てみると地元では見たこともない人がいました。誰なのか尋ねると、なんと大ファンの宋江でした。

 

「これは失礼しました。上等な魚をプレゼントします」と言って張順は宋江に魚を出してあげました。こうして宋江・戴宗・李逵・張順は義兄弟となりました。


危機一髪 宋江?

 

だが、この様子を面白くないと思いながらみている人間がいました。黄文炳(こうぶんへい)という退職官僚です。黄文炳は宋江が罪人の身分なのに、好き勝手にしているので面白くなかったのです。黄文炳は居酒屋の壁に何か書かれているをの見つけました。

 

それは宋江が酔った勢いで書いた詩でした。よく読むと詩には黄巣(こうそう)という人物名が登場します。黄巣は唐(618年~907年)末期の反逆者です。

 

「これは出世に仕えるかもしれない」と思った黄文炳は、州知事の蔡徳章(さいとくしょう)に詩を見せました。

「間違いない、こんな詩を書く奴は反乱を企んでいる」と断定した蔡徳章は宋江を逮捕。宋江は死刑を言い渡されます。

 

蔡徳章は中央に宋江の反乱容疑と死刑を伝えるための手紙を書きました。宋代の死刑は三国時代(220年~280年)と違い、州知事が勝手に行える権限はありません。中央に報告して許可をもらう義務があったのです。

 

車に乗る諸葛亮(孔明)

 

手紙を中央に運ぶ役目を授かったのは戴宗でした。しかし戴宗は途中で梁山泊に行き友人の呉用(ごよう)に知恵を借りました。彼は諸葛亮(しょかつりょう)の再来と呼ばれており「智多星」と言われています。呉用は偽造文書を作成して、宋江の死刑を引き延ばし、その間に救出する作戦を立てました。偽造文書をもらった戴宗は江州に戻りました。ところが、この偽造文書の印鑑がニセモノであることを黄文炳に見破られてしまい、戴宗は逮捕。宋江と一緒に死刑となることが決まりました。


李逵大暴れ!

 

こうして死刑当日になりました。江州の街では宋江・戴宗の死刑を見ようと大勢の人々がやって来ました。現代の我々の感覚では信じられないかもしれませんが、昔の人は死刑を見て楽しんでいたのです。当時は今と違ってスポーツ観戦が無かったので盛り上がるものがありません。

 

宋江、花栄(水滸伝)

 

だから死刑はお祭りと一緒でした。極悪人が死刑になると、スゴイ盛り上がったそうです。当日は有名な宋江が死ぬと聞いていっぱい人が来ていました。実は野次馬の中に梁山泊軍が混じっていました。呉用の作戦が失敗したので、急遽出動したのです。呉用の作戦って基本は当たらないのです・・・・・・どこが諸葛亮の再来なんでしょうか?

 

話を戻します。「死刑の時間です」の合図が来たので斬首役人が宋江と戴宗の首を斬ろうとします。そこへ「待て!」と叫んで李逵が飛び込んできました。彼は斧を振り回して宋江と戴宗を救出。その瞬間、「かかれ!」と梁山泊軍が一斉にかかって兵士を撃退しました。さらに海上からは張順が仲間の漁師を連れて応援に現れました。圧倒された黄文炳と蔡徳章は逃走します。


黄文炳を討つ

 

こうして宋江は梁山泊に保護されて李逵と戴宗、張順に何人かの仲間が梁山泊に加入しました。だが、宋江は自分を陥れた黄文炳だけは許せません。彼を討たねば梁山泊に行く気になりませんでした。そこで黄文炳の屋敷を襲撃。彼を捕縛してきました。カンカンに怒った宋江は縛り上げた黄文炳に罵声を浴びせます。

 

「悪かった、もう殺してくれ」と黄文炳は頼みましたので宋江は李逵に殺させました。部下に手を汚させるのが最高!

こうしてスカッとした宋江は梁山泊に行きました。


宋代史ライター 晃の独り言

三国志ライター 晃

 

この話にはまだ続きがあり、みんなで黄文炳の肉を食べるという話まであるのです。要するにカニパリズムです。ドラマやマンガの印象が強い人は宋江のこの行為に「?」かもしれません。

 

「これは義賊の話ですよね?」とツッコミたくなるかもしれませんが、残念ながら『水滸伝』は古典的なヤクザの話です。だから、現代の感覚ではちょっと理解出来ない内容がいくつもあります。マンガ・ドラマでは青少年の教育によろしくない個所は削除しています。

 

文:晃

※参考文献

・宮崎市定『水滸伝 虚構のなかの史実』(初出1972年 のち『宮崎市定全集12 水滸伝』岩波書店 1992年所収)

 

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