今日のkawauso6「三国志の機密費」

2020年8月7日


 

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今回は三国志の時代の機密費について書いてみます。

機密費と言えば、現代日本にもあり、官房長官が管理しています。

このお金のスゴイ所は、どこに幾ら使ったか一切記録しないでよい事です。

総額だけは金庫にお金を補充した時点で分るのですが、どこに幾ら使用したか?については、答える義務がありません。

つまり、表沙汰に出来ない所に使ったお金だったりするので、報告義務がないのです。

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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三国志魏の機密費

水滸伝って何? 書類や本

 

さて、正史三国志の趙儼伝(ちょうげんでん)に引く魏略には、

四征将軍、(征北、征南、征西、征東将軍)には、官有の調理場の使用と、自由にできる財政の帳簿があったので、転任した時に、これを利用しない将軍はいなかった

と書かれています。

 

自由にできる財政帳簿という事は自分の財布同然という事でしょう。

四征将軍ともなれば、敵味方問わず、交際も多く、万銭の俸給があっても足りる筈もないので、作戦遂行上、必要と将軍が判断すれば使える自由な財布が必要だったんですね。

 



趙儼は後者

宋銭 お金と紙幣

 

もっとも、それを純粋に作戦遂行上の理由で使うのか、自分や取り巻きに使い、私腹を肥やしたり、コネを作ったりするのかの裁量は、使用する将軍に委ねられていました。そして、最初に紹介した趙儼は、どうやら後者の部分が強かったようです。

私も、そんな自由に使える財政帳簿が欲しいなと思う方はコメントくだちい

 

前回記事:今日のkawauso5「三国志でミルクボーイネタ」

 

三国志とお金の話

 

 

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台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

-kawauso編集長ぼやき