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さて無駄とは、役に立たないことや、利益を得ないまま終わってしまう浪費、などに使われる言葉です。ある行動に付いて、結果が出ない、出せてないことに用いる言葉ですね。ただ利益、結果と言っても見える全てが全てではないので、判断が難しくもある事象となるでしょう。
そこで今回のアンケートは「壮大な無駄遣いは?」読者の皆さんのお考えを聞いてみたいと思います。
董卓の万歳塢
「董卓のって知らないんですが、どなたか教えてください」
引用元:はじめての三国志TV
こちら、僭越ながら筆者がお答えさせて頂きます。この董卓の郿塢(びう)城、もしくは郿城と呼ばれる城は、後漢書董卓伝に出てくる董卓の作った城です。
董卓は流石に周囲を警戒していたのか、万が一の際に長安から逃げこもる城として、長安の西に砦、城を築城していました。この城は堅固な造りのみならず、大量の食糧と金銀財宝が溜め込まれていたそうです。まあ董卓は暗殺されちゃったので……無駄になった、と言わざるを得ないかもしれませんね。
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公孫瓚の易京城
「易京城は良いところだけ公孫伝に書いてあって、悪いところは書いて無いんですよね。三重の堀(ホリ)に数十の塀(ヘイ)に鉄城門を備え、数百の楼閣から成り、10年分の糧食を蓄えてた」
引用元:はじめての三国志TV
コメント通り、易京城は何重にも城壁を備え、十年分の兵糧を蓄えており、公孫サンはここに一族と共に籠城していました。まあ簡単に言うと前述の董卓の郿城ですね。
公孫サンは最初こそ「ここにこもってご飯食べてれば天下の行方は分かる(意訳)」と言っていましたが……最終的には袁紹との戦いに敗れ、妻子と共に自害します。とりあえず籠城ができたという点では董卓よりは無駄ではなかった、という気はしますが……。
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五度の北伐…
さて北伐に関しては様々な意見が寄せられていました。そもそも無駄だった、実にならなかった、それよりもやるべきことがあったのでは、という意見と共に、蜀の国の成り立ちを考えればやらない訳にはいかない国家プロジェクトという意見も多くありました。
そんな中で目に付いたのが
「北伐に関しては諸葛亮にせよ姜維にせよやむを得ない事情があったので一概に無駄と切り捨てることは難しい。一つ思うことは軍人と政治家と民衆の考え方に相違があったから評価が分かれたとしか」
引用元:はじめての三国志TV
このコメントは実にすとんときましたね。見解の違いというのは現代でも、色々な場所で良くあることです。
なので意見のすり合わせというのはとても大事なのですが、あの頃の蜀ではその統制が今一つとれておらず、それが諸葛亮を失ってからどんどん相違が大きくなった……という気もしますね。なかなか難しく、考えがいのあるプロジェクトですね、北伐は。
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【北伐の真実に迫る】
孫権の遠征
「孫権の遠征って、人狩りのことでしょうか?そう解釈して、投票しましたが・・・・。拉致した数より投入して失った兵士数の方が多いから、これが無駄遣いかなと思って」
引用元:はじめての三国志TV
230年、孫権は配下に命じて夷州、亶州へ遠征を行わせました。この遠征の目的には色々なものが考察もされていますので、興味のある方はちょっと調べてみると面白いですよ。
さて、とりあえず夷州にはたどり着いたようですが、帰ってきた時には疫病などで兵士一万人の内の九割が失われ、得られたものは原住民数千人の奴隷という、コメント通り、失った人名の方が多くなったのです。結果、配下二人はこの責任追及をされて最終的には獄死……確かに、無駄に終わってしまった結果、と言えるかもしれませんね。
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その他
「霊帝の西園八校尉。黄巾に対抗して創設した皇帝直属軍。練兵したぐらいでサラッと終了。あとは霊帝の模擬店だな(ほぼ文化祭w)」
「霊帝の常備軍」
引用元:はじめての三国志TV
さてその他ではこちらの霊帝の常備軍についてがちょっと気になりました。
「西園八校尉」とは!
霊帝の常備軍であり!
霊帝直属の部隊である!!
であり、霊帝がいくつか行った改革の一つであると言われていますが、じゃあだからと言って何をしたかと言われると……うん。
一応この常備軍費用には霊帝のポケットマネーを当てた、ので大丈夫!……という訳でもなく、そもそも売官の目的がこの常備軍を創設するためだったとも言われていて……うーん、これはやはり、国家がやったこととしては無駄が多すぎた。しかしこれでどんどん国自体が弱まって三国志時代突入……と考えると、考えによっては無駄ではなかった、かな?
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三国志ライター センのつぶやき
では最後に
「張飛の飲んだ酒」
「孫権の酒代…じゃなくて…」
引用元:はじめての三国志TV
今回はこちらのコメントを抜粋させて頂きました。張飛は三国志演義では酒を飲んでは失態をやらかしてしまうキャラクターとして描かれています。(ただ後にこれを逆手に取った戦法も行うなどしていますが)
また孫権は酒乱の気があり「自分が酒を飲んだ後に出した命令は無効にしてくれ」とまで言っていますね。
つまりお酒を飲まなければよいのでは?
というか控えればよいのでは?
そうしたらこの費用を他に回せるのでは?
と、ついつい思ってしまいますが、まあ宴会費用もそれはそれで大切ですし、張飛の酒乱の気は後の伏線ということもあるので、今回は見送ることとしましょうか、どぼぼぼーん。
引用元:はじめての三国志TV
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