水滸伝には数々の人物が登場します。何せ主人公側だけで108星、相当なものですね。この人数がそれぞれ色々な「彩り」を見せてくれるのですが、その特徴の一つに「刺青」があります。
中にはこの刺青が綽名になっている人も多く、絵巻物になると中々に華やか。ということで今回は、水滸伝に出てくる「刺青」が入ったキャラクターを一挙にご紹介しちゃいましょう。
この記事の目次
直訳すると「刺青坊主」花和尚魯智深
まずは「花」の刺青、と言えば有名なこの好漢。席次は十三位、歩兵軍頭領の魯智深。人助けから殺人をしてしまい、出家したことで「花和尚」と呼ばれました。この「花」は体に施された花の刺青から来ている綽名ですね。
荒っぽく酒癖が悪いものの、最期はその名の通り、和尚らしく悟りを開いて昇天します。花のように悟りを開いたから花和尚なのかなぁ……なんて思ってしまう、不思議な最期を迎えるのも特徴ですね。
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九匹の竜が全身をうねる 九紋竜史進
さてお次は刺青、と言えば龍の刺青が華々しい、史進です。席次は二十三位、その綽名は九紋竜。
これは史進の全身に「九匹の竜」の刺青がされていたということに由来しています。竜と言えば神そのもの、それを身体に刻み込んだ史進は武芸十八般を師匠に叩きこまれて会得、序盤の母親から嘆かれていた悪童が成長する姿が見所な人物ですね。
活躍するのは最初だけ?影が薄くなる好漢史進
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透き通る肌に青いタトゥーが眩しい伊達男燕青
さて次の席次は三十六位、容貌宜しく洒落た風流人、と言えばお分かりでしょう。浪子こと燕青、彼もまた全身に見事な刺青がされています。元々は孤児であった所を盧俊義に拾われ育てられました。この事から主である盧俊義に深く尽くし、忠義を捧げている人物です。あだなの浪子は「見事な刺青」「伊達男」であることからそう呼ばれました。
※余談ですが筆者は某ゲームで燕青を愛用しちゃっています
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良家の令嬢、一丈青扈三娘
さてお次は五十九位、水滸伝の梁山泊の女傑、と言えばお分かりでしょう。一丈青こと扈三娘です。
美女で優秀なのですが不遇な人物でもあり、実家を壊滅させられて入山させられ、知らない内に宋江がした約束のために結婚させられ、優秀なのに夫の能力不足のため自分の能力を活かせないなど……水滸伝の作者は女性が嫌いだったのでしょうか……?
彼女の綽名の一丈青は真っすぐの刺青のことですが、実はその描写がないため刺青はしてなかったのでは?という意見もありますが、ご紹介させて頂きました。
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