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【if三国志】美女から覇者へ!覇道に目覚めた貂蝉、天下統一への秘策とは?

2024年12月15日


 

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貂蝉

 

 

「貂蝉の挑戦って言ってみたかっただけじゃないのか!」というお叱りの声が上がるかもしれませんが、まぁ、実際、ハイ、そうです。言ってみたかった。それは否定しません。ですが、考えてみてください!

 

キングダムと三国志 信と曹操のはてな(疑問)

 

私自身もしばしば「この武将が天下を取るルートはあり得たか?」という設定でのイフ展開を考えてきましたし、三国志ファンの方も、自分の好きな武将が天下統一できるシナリオを空想することが、よくあるでしょう?

 

北方謙三風ハードボイルドな豪傑(曹操・劉備・孫堅)

 

ですが、三国志が古代中国を舞台にしているという制約のために仕方がないとはいえ、「女性キャラが天下統一をするイフ展開」というものが、なんとも、少ない!

 

三国志を楽しく語るライターYASHIRO様

 

そんな思いもありまして、このたび、私も女性キャラの「三国統一」シナリオを考えてみました。そしてそのヒロインといえば、貂蝉こそふさわしいでしょう!

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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まずはおさらい!『三国志演義』の貂蝉ってどんな人だった?

貂蝉

 

まず、貂蝉というキャラクターの、そもそもの「おさらい」を簡単に。貂蝉は三国時代一番の美女と言われており、ひいては古代中国「三大美女」とか「四大美女」とかいった話題になるたびに、名前がよく挙がる人物です。「実際には、どれくらいの美人だったのかな?」とときめいた人には、いささか残念かもしれませんが、実は貂蝉は後世に作られた物語『三国志演義』のオリジナルキャラクターであり、実在の人物ではありません。

 

正史三国志_書類

 

ただし『正史三国志』には、「呂布が董卓の侍女に手を出してしまったことで董卓と不仲になり、それが原因のひとつとなって、呂布は董卓暗殺の計画に加わった」というさりげない記述があります。おそらく『三国志演義』は、この記述をベースに貂蝉というキャラクターを生み出したのでしょう。

 

三国志演義_書類

 

『三国志演義』では、この貂蝉、養父である王允の董卓暗殺計画の駒として働き、董卓と呂布、双方に色目を使うことで、二人を仲違いさせ、最終的には呂布が董卓を殺すように仕向けたのです。『三国志演義』でのこのくだり、いかに貂蝉が英雄を惑わせる魅力の持ち主だったかが伝わってきます。「どんな顔だったのか」史実の人物ではない分、よけいに、空想を掻き立てるところがありますよね?

 

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貂蝉を奪い合う董卓と呂布

 

ですがいっぽうで、『三国志演義』のこの流れには気になる点もあります。貂蝉は、養父である王允のシナリオの通りに動いただけ。まったくもって、受け身でしかありません。しかも、この王允ですが、養女の貂蝉にこんな危険なことをさせて董卓暗殺成功、と思いきや、その後の長安での権力闘争で、あっけなく殺されてしまうのです。

 

新解釈・三國志 貂蝉が挑発的に踊る

 

貂蝉にしてみれば、「なによオヤジ!ふざけんじゃないわよー!私があんなに苦労して董卓を倒したのに!」と激怒するのではないでしょうか?『三国志演義』では、この後の貂蝉の運命は、どうやら呂布の妾に拾われたらしいと推測されるのみで、よくわからなくなります(『三国志演義』を原作としたアニメや小説では「この時期に貂蝉も死亡」とされることも多いですね)。しかしここで貂蝉が、「養父が頼りなかった以上、その跡は、私が引き継ぎます!」と気合を入れて、政治に目覚めてしまったら?

 

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王允の死を受けて立ち上がった貂蝉に、天下の趨勢は圧倒的有利!

はてなマークな劉備と袁術

 

この時の貂蝉の状況を見てみると、どうでしょう?

 

ヘソにろうそくを刺される董卓

 

董卓は(貂蝉自身の活躍で)既に死亡。

 

貂蝉と呂布

 

呂布は、都から脱出して地方に落ちています(貂蝉は別に呂布の事を本気で好きではなかった様子なので、「いなくなってくれて実にやりやすいわ・・・あいつ、マジであたしにのぼせてるからウザかった!」とせいせいしているかも)。

 

李傕・郭汜祭り

 

養父の王允が倒れた後には、李傕や郭汜といった悪辣な将軍が長安に入って、二大巨頭体制で権力を握ります。

 

呂布と董卓の最凶コンビ

 

ですが、董卓と呂布という危険人物をすら手玉に取った貂蝉にとって、李傕と郭汜など、もはや軽い相手では?ちょっと言葉で操っただけでたちまち仲違いさせ、相打ちに追い込むでしょう。

 

李カク(李傕)と郭汜

 

こうして、貂蝉は「王允の後継者」にして「李傕と郭汜を倒しその悪政を終わらせた者」として、長安の実験を握ってしまいます。しかもこのシナリオでは、後漢最後の皇帝、献帝は都から脱出せず、なんと貂蝉の保護下に残っています。これならば曹操も手出しができません。最高の状況です!

 

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かくして貂蝉の無双が始まる!

馬騰と韓遂

 

以降、貂蝉は、馬騰と韓遂の仲を色仕掛けで引き裂き、袁紹と袁術の仲も色仕掛けで引き裂き、その美貌と言葉を巧みに使って、男どもをどんどん相打ちさせていきます。

 

孫権に信用される呂壱(呂壹)

 

マジメな英雄である曹操と孫権の二人は多少、手ごわいですが、その部下には素行の悪い武将がいるので、そこに目をつけ、曹操と孫権も軍の内部を腐らせることで、抹殺します。まさに貂蝉無双の時代!

 

今週もお疲れ03 貂蝉b

 

しかも貂蝉、よく見ると、「色仕掛け」と言っても、男たちに甘い言葉をかけて混乱させているだけで、それ以上の深入りは、一切していません。男たちを手玉にとっているだけで、実は、かんぜんにバカにしています。まさに古代中国最強クラスの傑物女性として大活躍!

 

貂蝉

 

貂蝉がこんな、いかにも現代女性的なキャラに覚醒して大暴れしたら、三国時代だけでなく、中国史全体を通しても随一の大人気キャラになるのでは?

 

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まとめ:最終決戦はカタブツ軍団の劉備軍

靖王劉勝の子孫と勝手に名乗る劉備

 

ただし、貂蝉の天下統一の道には、唯一、強力なライバルがいます。劉備軍です。この、「男どうしの仁義」でアツくなってしまっているカタブツ軍団にだけは、貂蝉の仕掛けはまるで通じません。劉備にも孔明にも趙雲にも通じません。

 

流れ矢にあたる龐統

 

恐らくは龐統あたりも異性に興味がなさそうです。関羽にいたっては、うっかり色仕掛けなど試みたら、激怒されて斬殺されかねません。さしもの貂蝉も、劉備軍にだけは、本気で軍隊と軍隊との決戦を挑むしかないでしょう。

 

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三国志ライターYASHIROの独り言

三国志ライター YASHIRO

 

こうして、天下統一をめぐる貂蝉の戦いは、劉備との天下分け目の大決戦をクライマックスとします。この最終決戦、貂蝉が勝つか、それともカタブツ男性集団の劉備軍が勝つか?ここは、皆さんの想像にお任せいたしましょう!

 

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呂布

 

 

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YASHIRO

とにかく小説を読むのが好き。吉川英治の三国志と、司馬遼太郎の戦国・幕末明治ものと、シュテファン・ツヴァイクの作品を読み耽っているうちに、青春を終えておりました。史実とフィクションのバランスが取れた歴史小説が一番の好みです。 好きな歴史人物: タレーラン(ナポレオンの外務大臣) 何か一言: 中国史だけでなく、広く世界史一般が好きなので、大きな世界史の流れの中での三国時代の魅力をわかりやすく、伝えていきたいと思います

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