大河ドラマになって非常に人気が出た戦国武将で、
羽柴秀吉(はしばひでよし)の片腕とも言える黒田官兵衛(くろだかんべえ)。
彼は秀吉の配下に加わり毛利家との戦いにおいてその智謀を発揮していき、
自らの策戦が秀吉に採用されていくことでことでごとく敵軍を撃破していくことに自信を持ちます。
そんな自信に満ち溢れた彼に試練の時がやってきます。
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この記事の目次
荒木村重を説得しに行く
羽柴秀吉は黒田官兵衛を配下に加え中国地方に割拠している大勢力・毛利家と
激闘を繰り広げておりました。
この激闘の最中、後方の織田軍の武将である荒木村重(あらきむらしげ)が謀反を起こします。
官兵衛は村重謀反を聞くと秀吉に「私が村重殿を説得してきましょう。」と自信満々に答えます。
秀吉は官兵衛に「やめておいて方が良くないか」と止めますが、
官兵衛は頷かず村重説得へ趣いてしまいます。
このことが後の官兵衛の人生を大きく変える原因となるのです。
説得に失敗・・・・地獄へ
官兵衛は一人で村重の居城である有岡城へ乗り込みます。
この地で官兵衛は村重と会見し、信長に逆らうことの愚かしさや現時点の村重の置かれた状態と
謀反を起こした際、信長軍の兵力差と村重が篭城して勝ち目のないことをこんこんと説明。
村重も官兵衛の言うことが一度はわかったような雰囲気を出しますが、
その後彼は村重の配下に捕まってしまい牢屋にぶち込まれてしまいます。
官兵衛が投獄された牢屋には陽の光など一切差すことな居場所で、
足を伸ばすこともできない狭い牢屋でした。
この地になんと彼は一年間もいることになるのです。
信長激怒「嫡男を殺してしまえ!!」
信長は秀吉からあらかじめ官兵衛が村重を説得しに行っていることを聞かされます。
しかしいつまでたっても官兵衛から連絡が来ないことを不審に思いついに彼は
「やつは村重とともに謀反を起こした」と決めつけて激怒。
信長の激怒は官兵衛の息子である松寿丸(しょうじゅまる)へ向かいます。
信長は官兵衛の息子である松寿丸を殺せと秀吉へ命令します。
秀吉の下にも官兵衛からの連絡は一切ないため寝返ったのではないかと疑いますが、
秀吉の右腕である軍師竹中半兵衛(たけなかはんべえ)から
「殿。官兵衛は裏切るような者ではないでしょう。信長様に私が会ってきて、
官兵衛の嫡男殺害を取り消すように説得しに行ってきます。」と進言。
秀吉は半兵衛の進言を取り入れ、彼に信長の説得をお願いします。
半兵衛の説得にも応じない信長そして・・・・
半兵衛は安土城へ登城し信長と会見。
半兵衛は信長に「官兵衛は裏切るような人物ではありません。
彼は荒木村重に捕まってしまったのではないのでしょうか。」と説明します。
しかし信長は「では捕まった証拠を示せ」と半兵衛に迫ります。
半兵衛は答えに窮してしまい答えないでいると信長から「答えられないのであれば殺せ」と
松寿丸殺害を再び命じます。
半兵衛は信長の意見を変えることができないと悟り、
信長の元を後にして急いで姫路城へ帰還すると松寿丸を連れ出して、
自らの城に匿うことにします。
そして彼は信長に「松寿丸殺害」が完了してことを報告します。
半兵衛は信長へ嘘の報告して松寿丸を生かすことにしますが、
もしバレたら半兵衛は間違えなく信長に殺害されてしまい、
秀吉も司令官の職を奪われていたことでしょう。
さらに半兵衛がこの官兵衛の嫡男を守り通することをしなければ
黒田家は無かった可能性を考えると半兵衛が官兵衛のことを
以下に信用していたかわかるのではないのでしょうか。
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官兵衛、家臣に救出されるが・・・・
官兵衛はその後外界との連絡が一切途絶された状態でしたが、有岡城が落城した際に
家臣に救出されております。
しかし一年もの間不衛生な牢獄に監禁されていたことで髪は抜け落ち、
立って歩くことさえできない体になってしまいました。
黒田家の官兵衛救出部隊は官兵衛をおぶって有岡城を跡にすると、
湯治の湯で有名な有馬温泉に彼をぶち込み体力を回復させることにします。
この結果官兵衛は心身ともに回復することになるのですが、足は引きずったままでした。
戦国史ライター黒田廉のひとりごと
官兵衛はその後秀吉の元へ行き会見。
秀吉は官兵衛の哀れな姿を見て感動し、その忠誠心をたたえたそうです。
また官兵衛の肖像画で彼は頭巾をしている姿多いのですが、
その原因はこの時髪が抜け落ちてしまったため、人前で頭部を晒すことを嫌ったためだと考えられます。
そして有岡城から救出された官兵衛は以前にもまして智謀が冴え、
秀吉に重宝されていくことになるのです。
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