秦の始皇帝は六国の国々を平定して天下を統一します。
彼は色々な政策を行っていきますが、砂丘で亡くなってしまいます。
その後、趙高(ちょうこう)の策略によって二代目皇帝として胡亥(こがい)が就任。
始皇帝の長男である扶蘇(ふそ)と始皇帝のお気に入りであった
蒙恬と蒙毅を殺害し、趙高が丞相として国政を握ります。
さらに彼は秦の元丞相であった李斯(りし)を殺害して、秦国最大の権力者として君臨。
その権威は皇帝を凌ぐほどでした。
だが秦の国は沛公・劉邦や項梁の跡を継いだ項羽らによってボロボロになっており、
この状況を知っていた趙高はクーデターを実施。
趙高はクーデターを起こし、二代目皇帝であった胡亥殺害に成功します。
そして今回の主人公である三代目の皇帝へ子嬰(しえい)が登場することになるのです。
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趙高によって王へ
趙高は自らの身が危険に及ぶことを事前に察知し、二代目皇帝であった胡亥を殺害。
彼は秦国が天下を維持できない状況を考え、次世代の君主には皇帝の位を唱えさせず。
王の位を唱えさせようと考えます。
そして次の秦国の君主に胡亥の兄貴である子嬰を擁立しようと企み、
子嬰に秦王へ就任するように要請します。
しかし子嬰は趙高の要請に対して返答を出しませんでした。
趙高暗殺計画
子嬰は趙高から秦王へ就任するように要請を受けるとすぐに二人の息子を呼び
「私は丞相・趙高から秦王へ就くように要請を受けたが受ける気はない。
彼は二代目皇帝を殺害し、自らが皇帝殺害の実行犯であることを隠して私を王にしようとしている。
また彼は沛公や項羽に内応しているそうだ。
こんな奴の言うことを聞くわけにはいくまい。
そこで私は趙高を殺害しようと思う。
私が奴の要請を無視し続ければ、奴は私の屋敷へ必ず来るだろう。
そしたらお前たちは趙高に剣を突き立てよ。」と命令。
二人の息子は頷き、実行の日をじっと待ちます。
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趙高殺害を決行
趙高は子嬰が自らの要請を一切無視していることに苛立ち、
自ら子嬰の屋敷へと向かい説得することにします。
権力保全にかけてずば抜けた能力を発揮した彼ですが、
子嬰が彼を暗殺しようとしていることに気づきませんでした。
子嬰は趙高がやってくると息子達に合図を出して彼を殺害し、
趙高の一族すべてを殺して咸陽(かんよう)でさらし首にします。
子嬰は趙高とその一族を殺害してから秦王へと就任します。
劉邦(りゅうほう)へ降伏
子嬰が秦王になって一ヶ月ほど過ぎた頃、
秦の武関を突破して沛公・劉邦が咸陽に近づいてきます。
彼は劉邦軍が武関を突破してことを知ると彼に降伏する旨を書いた手紙を送ります。
劉邦は子嬰が降伏することを知ると彼の降伏を受け入れます。
こうして始皇帝が天下統一してから三代で秦は滅亡することになるのです。
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楚漢戦争ライター黒田レンの独り言
その後子嬰はどうなったのでしょうか。
彼は劉邦に降伏した後、劉邦に身の安全を保証されることになります。
しかし劉邦が鴻門の会(こうもんのかい)で項羽激怒されたことで、咸陽から離れることになります。
そして項羽が咸陽に入城すると、子嬰は項羽に殺害されてしまいます。
項羽は子嬰を殺害した後、咸陽の宝物を奪い、女を攫った後、
この宮殿へ火をかけて退却していきます。
そして秦は三つに分割されて、三人の王様が立つことになります。
ついでに秦の地を三分割した時の王は、秦の名将・章邯と章邯の副将であった司馬欣(しばきん)
董蘙で、彼ら三人の王をまとめて三秦の王と呼ばれることになるのです。
「今回の楚漢戦争時代のお話はおしまいにゃ。
次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。
それじゃあまたにゃ~」
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