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【趙の名宰相・藺相如の名言】長平の戦いの時に王に発した名言とは

2017年2月11日


 

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白起

 

秦と趙の最終決戦と行っても過言ではない「長平の戦い」。

秦は最初は違う将軍を任命して趙軍と戦っておりましたが、

ある策が成功してから天下の無敵将軍・白起(はくき)を総司令官に任命。

趙は当初三大天の一人である廉頗(れんぱ)を総大将として出陣させます。

秦は最初の小競り合いで廉頗に何回か勝利を得ますが、

廉頗はこの小競り合い以降守備を固めて、秦の軍勢と真っ向から勝負をしませんでした。

そこで秦は廉頗を名将である趙奢(ちょうしゃ)の息子趙括(ちょうかつ)と交代させようと

策略を巡らせます。

 

秦の策略は趙王の近くに仕える間者へ「秦は廉頗よりも趙括を恐れている」と流言を流します。

この流言を信じた趙王は廉頗を更迭させて、趙括を総司令官にしようとします。

この時、病で臥せっていた藺相如(りんそうじょ)がわざわざ宮廷に来て、

趙王が総司令官交代をしないようにするために名言を残しておりました。

今回は藺相如の名言をご紹介しましょう。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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長平の戦い

長平の戦いと白起

 

秦と趙は長平の地で決戦を開始します。

当初は無敵将軍でどんな戦でも勝ってきた白起ではなく、

王齕(おうこつ)と言う人物を派遣しておりました。

はじめはこの王齕率いる秦軍が小競り合いで趙軍に幾度が勝利を重ねます。

廉頗はその後秦軍の攻撃を防ぐために、しっかりと防備を固めて敵軍の攻撃を跳ね返し、

積極的に自ら秦軍に攻撃を仕掛けようとしませんでした。

秦はこのままではラチがあかないと考え、趙の総司令官である廉頗を更迭させて、

違う将軍を総司令官にしようと考えます。

そのため秦は趙王の近くに仕えている秦のスパイにある指令を出します。

スパイは秦本国から指令を受け取ると早速趙王へ

「秦は戦に出てこない廉頗よりも積極的に攻撃をしかけてくる趙括を恐れている。」と

デマを流します。

趙王はこのデマを信じて廉頗を総大将の位から降ろし、

趙括を趙軍の総司令官へ任命しようと考えます。

 

病を押して参内する

藺相如

 

藺相如は長平の戦いが行われている最中、病に伏せっておりました。

彼は趙の宰相として趙の国政を握ってきましたが、

その疲れが一気に出てきて彼を蝕んでおりました。

しかし藺相如はあることを耳にするとベッドから起きて、着替えてから参内しようとします。

その噂とは「長平で戦っている総大将廉頗様を更迭させて、趙奢殿の息子である趙括を

総司令官にするようだぜ」との噂でした。

彼はもし廉頗が総大将を更迭されて、趙括が総司令官として秦軍と戦ったら間違えなく負けると

考え、急いで宮廷に参内します。

 

呂布対項羽

 

「柱に膠して琴を鼓す」

 

「柱に膠して琴を鼓す」は琴の柱を膠(にかわ)で固定してしまうと音調を整えることができません。

上記を持って教科書通りのことしかできない人間を表す言葉として、

使われていたそうです。

藺相如は趙王の前に参内する

「王は廉頗を総大将から更迭させて、趙括を新たに総大将にしようとする噂を聞いたのですが、

本当でしょうか。」と質問します。

この質問を聞いた趙王は「その通りだ。秦は趙括を恐れているとの情報が入っているからな」と

その噂が本当であることを述べます。

この言葉を聞いた藺相如は血相を変えて「王よ。趙括は名将・趙奢の息子ですが、その実力は

ほとんどありません。「柱に膠して琴を鼓す(ちゅうににわかしてしつをこす)」のような人物である。

戦をほとんど知らない彼は教科書通りの戦しかできず、

臨機応変の対応ができずにやられてしまうでしょう。」と述べます。

藺相如のこの言葉を聞いた趙王ですが、趙括を総司令官に任命してしまいます。

   

春秋戦国時代ライター黒田レンの独り言

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趙王が趙括を総大将に起用したせいで、趙軍は秦軍に大敗してしまいます。

そして趙軍の主力となっていた若い兵士はすべて白起に生きたまま埋められてしまいます。

もし趙王が藺相如の言葉を聞いていれば、

趙軍は敗北せずに引き分けで長平の戦いを済ますことができたかもしれません。

「今回の戦国時代末期のお話はこれでおしまいにゃ

次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。

それじゃあまたにゃ~」

 

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