緑茶や紅茶、ウーロン茶など、私たちにもなじみが深い中国由来のお茶には
長い歴史があります。
お茶に関する最古の記録
前漢時代、蜀の文人である王褒(おうほう)が書いた「僮約(どうやく)」という
奴隷売買の契約書に、
最古のお茶に関する記述がみられます。
僮というのは「奴隷」のことで、
この奴隷になすべきことを記した契約書があるのです。
その仕事の中に、
「武陽で茶を買う」という記述がみられます。
蜀は三国志の劉備が拠点を置いた場所です。
劉備も王褒のように、茶を買いに走らせたのかもしれません。
ちなみに、この頃はまだ、民間に喫茶の風習はなく、
皇帝、貴族などの特権階級に限られていました。
唐代になると一般化
民間へ茶文化が浸透し始めたのは、唐時代(7~10世紀)です。
唐代には「茶聖(ちゃせい)」と称される人まで登場します。
現代語訳にしてみれば、「なんでも茶博士」のような感じでしょうか。
茶聖、陸羽(りくう)は『茶経(ちゃきょう)』というお茶の専門書を
書き残しています。
これを読むと、唐時代のお茶は、
「餅茶(へいちゃ)」といって、茶葉を固めたものを、
砕いて粉にして、それから煮出すという作り方でした。
茶葉の登場は宋代から
「散茶(さんちゃ)」という茶葉の形のお茶ができたのは
宋時代(10~13世紀)でした。
この時代にはすっかり中国茶は人々に馴染み、
町には喫茶店があふれ、
貴族たちの間でも、「闘茶(とうちゃ)」といって茶を当て合う遊びが
流行しました。
現代の中国で最も生産量が多いお茶は?
最も生産量が多いお茶は、なんだと思いますか?
紅茶でしょうか。
それとも、ウーロン茶でしょうか。ジャスミン茶でしょうか。
実は、最も飲まれているお茶は、緑茶なのだそうです。
こちらの記事もよく読まれています
よく読まれてる記事:劉備も茶を求めた?中国茶の種類
よく読まれてる記事:cha-ngokushiコラボ企画|はじめての八宝茶