実子劉禅(りゅうぜん)と養子劉封(りゅうほう)の明暗

2015年8月15日


劉備玄徳が眩しい理由 三国志

 

221年、諸官のすすめで帝位についた劉備(りゅうび)は、

皇太子に、実子の劉禅(りゅうぜん)を指名します。

 

劉禅は、劉備の第二夫人、甘夫人(かんふじん)の子供です。

幼名を阿斗(あと)といいました。

 

劉備の長男ですから、太子になるのは当然、と言いたいところですが

実は劉備には、劉禅よりも年長の劉封(りゅうほう)という養子がいたのです。

 

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監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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劉封の生涯

逃げる劉備追う曹操

 

劉封は、本名は寇封といって、長沙郡の出身でした。

劉備が劉表(りゅうひょう)のもとで荊州に居候していた時代に知り合い、

新野に曹操(そうそう)が攻め込んできたときに、

手柄を立てたことで劉備の養子となります。

 

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劉備の跡継ぎとして迎えられた

劉備主役

 

当時は、まだ劉禅は生まれていなかったので、

必然的に子供のいない劉備の跡継ぎとして迎えられたわけです。

 

劉封は、劉備の養子とされただけあり、

武力も知力も人より数倍も優れていました。

益州攻略戦にも参加し、華々しい戦果をおさめます。

 

 

実の子が可愛い劉備

超雲 阿斗 守る ゆるい

 

しかし……、やはり劉備も人の子です。

優れた養子よりもぼんくらな実子が可愛く見えたに違いありません。

 

劉禅が成長していくにつれ、劉備と劉封の間には

隙間風が吹きはじめます。

 

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劉封を関羽を見殺しにする

関羽 大暴れ

 

そして時は219年、

関羽が呂蒙の攻撃を受け危機に陥った時、

劉封は援軍を求められながらも、これを拒否しました。

この結果、関羽は戦死してしまいます。

 

劉備は「関羽を見殺しにした!」といってたいへん怒ります。

結果、劉封は、劉備によって処刑されてしまいました。

 

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何で劉備は劉封を処刑したの?

劉禅0

 

このことは、劉禅が跡継ぎになる上で、とても重要でした。

有能な劉封を生かしたまま、凡庸な劉禅を担ぎ上げれば

将来的に蜀内で争いが起こることは必須です。

 

このことから、劉封は蜀の未来のために、

消されるべくして消されたともいえるでしょう。

 

 

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通称「はじさん」のはじっこライター東方明珠です。

普段は恋愛系のノベルやシナリオを書いています。

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東方明珠

中国は上海の雰囲気が好きなので、テレビ塔の「トンファンミンジュ」を名乗っています。もともと『水滸伝』の大ファンで、『三国志』に興味を持ったのは、アーケードゲーム「三国志大戦」がきっかけです。当時はゲームセンターに通いつめました!まだまだ中国史について勉強中ですが、精いっぱい面白いことを探してお伝えしたいと思っています。

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