三国志の猛将に絡まれちゃった!!貴方ならどうする?身を守る究極の方法を伝授します!

2016年4月20日


 

孫権

 

もし、あなたが、董卓(とうたく)の機嫌を損ねて戟を投げつけられたり、酒乱の孫権(そんけん)に斬りかかられたりしたらどうしますか?

 

え?そんなバカな事、起きるわけがない? いえいえ、分かりませんよ。そうなっても、諦めるには早い!実は、三国志の時代の武将には全てに共通している弱点があるのです。今回のはじさんでは、そんな万が一に使える知識をお教えします。

 

 

監修者

ishihara masamitsu(石原 昌光)kawauso編集長

kawauso 編集長(石原 昌光)

「はじめての三国志」にライターとして参画後、歴史に関する深い知識を活かし活動する編集者・ライター。現在は、日本史から世界史まで幅広いジャンルの記事を1万本以上手がける編集長に。故郷沖縄の歴史に関する勉強会を開催するなどして地域を盛り上げる活動にも精力的に取り組んでいる。FM局FMコザやFMうるまにてラジオパーソナリティを務める他、紙媒体やwebメディアでの掲載多数。大手ゲーム事業の企画立案・監修やセミナーの講師を務めるなど活躍中。

コンテンツ制作責任者

おとぼけ

おとぼけ(田畑 雄貴)

PC関連プロダクトデザイン企業のEC運営を担当。並行してインテリア・雑貨のECを立ち上げ後、2014年2月「GMOインターネット株式会社」を通じて事業売却。その後、「はじめての三国志」を創設。戦略設計から実行までの知見を得るためにBtoBプラットフォーム会社、SEOコンサルティング会社にてWEBディレクターとして従事。現在はコンテンツ制作責任者として「わかるたのしさ」を実感して頂けることを大切にコンテンツ制作を行っている。キーワード設計からコンテンツ編集までを取り仕切るディレクションを担当。


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中国では、どうして戈(か)が好まれたのか?

張飛

 

古代中国の武器として、特徴的なものには、戈というものがあります。長い棒の先に、鉤爪のような形の刃がついていて、相手に刃を突き刺しこちらに引っ張ってくるのに適した形をしています。

 

でも、不思議じゃあ、ありませんか、勢いで突き刺すのは、武器として、分かるとしても、どうして相手を引っ張ってくるのでしょうか?

 

そんな事はしないで、突き殺した方がずっと楽です。むしろ、引っ張ってきて逆襲されて危ないように思います。しかし、どんな変な事にも、ちゃんと理由というものがあります。そこには、中国でしか通じないローカルな身体のタブーがあったのです。

 

 

ホラー話、捜神記(そうしんき)に出てくる妖怪の話

疫病02b

 

中国人にとって、髪は神聖なものです、親からもらったものであるという以上に、髪の毛には、生きる力が宿ると考えられていました。ですから、他人に気安く髪を触られるのをとても嫌がったのです。

 

中国の怪奇話をまとめた、捜神記にも、狐だか狸だかが化けた妖怪が、人間を100名以上、襲って食べる話がありますが、その妖怪を退治すると、軒下から、100名分の人骨と、大量の髪の毛が出てきたと書かれています。つまり、妖怪は、髪を切り落として、人間の力を奪ってから、殺して食べていたという事なのです。

 

 

中国人が、頭頂部の髪を布で覆う理由とは?

孫権 冠

 

三国志の時代の中国人のヘアスタイルは、髪をまとめて頭頂部で束ね、ピンを差して固定した上で、布切れで頭頂部のお団子を覆い、ドアノブカバーみたいな感じになっています。

 

どうして、こうまでして、頭頂部の髪を隠すかと言えば、他人に触られたくないからです。触れられれば、最後、力を失ってしまうと恐れたのです。

 

 

戈は、敵を引きよせて、強引に髪を掴む為に生まれた

青銅製の戈の穂先 wiki

(Photo by:wikipedia 戈

 

そして、戈は強引に相手を、こちらがわに引き寄せて髪を掴むのに最適だと考えられて発展した武器だったのです。あの特徴的な形は、まさに中国的な理由で、そうなったのです。

 

実際に、紀元前10世紀頃の墓から出土した皮の鎧には、首の周辺に、異常に高い襟がついています。これでは、左右の視界が邪魔な感じですが、戈を首の近くに刺されて、引っ張られないように、こんな工夫が産まれたのです。

 

 

三国志武将に襲われたら、何とかして髪を掴もう!

スキッパーキ

 

このような事を総合的に考えると、三国志時代の武将の共通の弱点は、髪の毛だという事が分かります。怒り狂う、彼等をなんとかなだめすかし、背後に回って、髪の毛を掴んでしまえば、サイヤ人の尻尾のように力が抜け、へなへなになってしまうと思いますよ。

 

もっとも、逆上して、さらに怒ってしまう恐れもありますので、そのあたりは自己責任でお願いしまーす。

 

 

三国志ライターkawausoの独り言

kawauso 三国志

 

髪の毛と言えば、日本の妖怪でお馴染み、天狗もヒゲも髪も切りません。それもその筈で、彼等の髪には、霊気が静電気のように溜められていて、イザ、妖術を使う時には、それを出して使用するからです。

 

天狗という存在は中国にはありませんから、もしかすると、古代の日本にも、髪の中に生きる力が宿るという考えがあったのかも知れませんね。

 

こうして考えると、中国に髠(こん)刑があり、髪を剃ってしまうというのは、私達からは、ピンときませんが、当時の人には生きる力を奪われる、とんでもない事だったんですね。本日も、三国志の話題をご馳走様でした。

 

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kawauso

台湾より南、フィリピンよりは北の南の島出身、「はじめての三国志」の創業メンバーで古すぎる株。もう、葉っぱがボロボロなので抜く事は困難。本当は三国志より幕末が好きというのは公然のヒミツ。三国志は正史から入ったので、実は演義を書く方がずっと神経を使う天邪鬼。

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