編集長日記
北伐

はじめての三国志

menu

三国志の雑学

【軍師連盟】司馬懿は電光石火の行軍が得意だった?

この記事の所要時間: 233




豊臣秀吉

 

日本の歴史上で有名な電光石火の行軍といえば、

豊臣秀吉の「中国大返し」でしょう。

悪天候のなかで一日に70㎞を踏破したと伝わっています。

これによって、時間さえあれば万全の準備ができたであろう

明智光秀は思惑が外れて敗戦することになります。

このように戦では「時間」が勝敗を決めることもあるのです。

ただしこのときの豊臣秀吉はただやみくもに駆けたわけではありません。

備中高松城から姫路城まではひたすら駆けに駆けていますが、

姫路から山崎までは斥候を放って慎重に行軍しています。

速さだけの進軍であれば、それだけ隙も大きくなり、

敵の伏兵の迎撃をまともに受けて甚大な被害をこうむる可能性が出てきます。

仮に速さを追及せずとも油断をした行軍をすると

「桶狭間の戦い」の今川義元のように壊滅的なダメージを負うこともありえるのです。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:【真田丸特集】司馬懿と秀吉、大返しで天下を手繰り寄せる!




司馬懿の電光石火

司馬懿と公孫淵

 

三国志の戦いのなかで「時間」がものをいったのが司馬懿の西暦228年の新城郡攻めです。

当時、魏領であった新城郡の太守は孟達が務めていました。

孟達(もうたつ)は蜀を裏切り魏に取り入った外様でしたが、

曹丕(文帝)に気に入られて出世した男です。

 

孟達 曹丕

 

曹丕が死んでからは肩身が狭くなり再度裏切りを謀ります。

それが蜀の諸葛亮孔明(しょかつりょうこうめい)への内応でした。

内応を決めたのが西暦227年の12月。司馬懿が孟達を斬ったのが西暦228年の1月のことです。

孟達は敵軍が到着するのに一ヶ月はかかると踏んでいましたが、

司馬懿はそれを八日の強行軍で急襲し、孟達は守りを固めきれませんでした。

甥の鄧賢と配下の李輔に裏切られて十六日で城を落とされてしまうのです。

孟達はそのまま斬首されました。

 

孔明と司馬懿

 

司馬懿の行軍がもう少し遅かったら、孟達への蜀からの援軍も間に合っていたかもしれず、

蜀の北伐は成功していたかもしれません。

 

関連記事:野心家の孟達(もうたつ)が時代を変えた!三国志の歴史に残る裏切り劇

関連記事:どうやったら蜀は魏を滅ぼして天下統一を果たせたの?【ろひもと理穂の考察】




時間の感覚に鋭い司馬懿

司馬懿

 

軍師連盟の主役である司馬懿は日ごろ慎重な男ですが、

ときに凄まじいまでに迅速な行動を起こします。

孟達を攻めたときもそうですし、西暦249年1月のクーデターの際も同様です。

政敵である曹爽が参拝のために城を出たとみるやすぐに兵をあげ、

皇太后の命令と称して城門を閉じて曹爽を罷免する上奏文を発表したのです。

曹爽はあっさりと投降し、曹爽一派は根絶やしにされました。

敵の油断を突き、電光石火の如く攻め込むのは司馬懿の十八番なのかもしれません。

もちろん、それだけの緻密な計算と確固たる覚悟がなければ成功に導けない芸当です。

このように「時間」というものを有効的に活用できるのも司馬懿の強みといえます。

 

関連記事:【軍師連盟】司馬懿が起こしたクーデターは博打だったの?

関連記事:【軍師連盟】司馬懿は簒奪をいつから狙っていたの?

 

緩急をつけることのできる司馬懿

司馬懿

 

司馬懿はやみくもに強行するわけではありません。

諸葛亮孔明と対峙した西暦234年の第六次北伐の際には約百日間守勢に回って沈黙を貫いています。

この「五丈原の戦い」では婦人物の衣服を送って

挑発してくる諸葛亮孔明に対し、陣を固めじっと耐えているのです。

また西暦238年の東征の際には時間をかけています。

 

司馬懿

 

反乱を起こした公孫淵を攻めて約七カ月の期間の末に公孫氏を滅亡させています。

このときの司馬懿は焦ることなく行軍し、じっくりと敵を包囲して襄平城に追い込みました。

状況に応じて臨機応変な兵の動かしが司馬懿にはできるのです。

これこそが軍師連盟の主役・司馬懿の真骨頂でしょう。

 

関連記事:【軍師連盟】司馬懿は遼東遠征の時なんで大虐殺をしたの?

 

三国志ライター ろひもと理穂の独り言

ろひもと理穂

 

司馬懿は「勝つためには何が一番の得策なのか」の判断が的確です。

これは、相手を出し抜き打ち破るためにはとても大切な能力といえます。

そこには忠も義もなく、冷徹なまでの計算があるだけです。

司馬懿が人間としてあまり後世のひとに好かれていないのはそのためかもしれません。

そんな司馬懿を軍師連盟ではどんな魅力的な人物として描かれるのか楽しみですね。

 

はじめての三国志:全記事一覧はこちら

関連記事:三国志時代に降伏や降参するときはどうやってサインを出していたの?

関連記事:【素朴な疑問】三国志時代はどうやって兵士を集めていたの?

 

—古代中国の暮らしぶりがよくわかる—

 




 

ろひもと理穂

ろひもと理穂

投稿者の記事一覧

三国志は北方謙三先生の作品が一番好きです。

自分でも袁術主役で小説を執筆しています。ぜひこちらも気軽に読んでください!

好きな歴史人物:

曹操、蒲生氏郷

何か一言:

袁術は凄いひとだったかもしれませんよー!!

関連記事

  1. [ビジネス三国志]自分用のキャッチコピーを造り人脈を広げる
  2. 木牛流馬って何?孔明の発明で輸送問題が解消し北伐で大活躍?
  3. 天地を喰らうという漫画があまりにもカオス!裏三国志入門書 Par…
  4. 人々の鑑になった良い宦官達
  5. 貴族はみんな兄弟げんかをする!袁紹VS袁術、曹丕VS曹植,孫和V…
  6. 曹操敗れる|幾重にも張り巡らされる孔明の罠
  7. 【あの人の子孫は今】趙雲の子孫っているの?趙氏(ちょうし)につい…
  8. 知っていたら自慢できる!正史三国志に足りない部分とは?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

おすすめ記事

  1. 今更勉強しにくい鎌倉時代ってどんな時代なの?アンゴルモア 元寇合戦記を100倍楽しむ!
  2. 三国志の英雄も楽しんだ?日本とは少し違う三国志時代の蝉取り
  3. 【週間まとめ】はじめての三国志ニュース24記事【6/19〜6/25】
  4. 【曹操孟徳の心に残る名言】姦邪朝に盈ち、善人壅塞せらる
  5. そういえば曹操の墓が見つかったけど本物なの?
  6. いまさら聞けない真田丸って一体何なの?

三國志雑学

“広告募集"

はじめての三国志の書籍情報

朝まで三国志 三国志最強のワルは誰だ (桃園出版 三国舎)

著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

おすすめ記事

【センゴク】信長の仇討ちで秀吉についたのは、神戸、丹羽、掘、蒲生 いずれも名将で明智オワコンに・・ 【春秋戦国時代】時代の主人公であった魏の文侯の厳選エピソード 72話:劉琦の恩返し、劉備江夏城へ入る 【第7回 幻想少女】強敵続出!ろひもと理穂は曹操に会えたのか!? 姜維は北伐の失敗で衛将軍に降格したのに何で大将軍に復帰出来たの?【後半】 よりぶりんって、何者? このマンガがすごい!呉に光を当てた『江南行』『みんなの呉』『赤壁ストライブ』をレビューするよ 【袁術特集】孫家に吸収された袁術の子孫たちはどうなったの?

おすすめ記事

  1. 【おんな城主・井伊直虎を見逃した方へ】第十二話「おんな城主直虎」の見どころ紹介
  2. 神回『犬伏の別れ』の裏側、真田丸と韓信には深い関係性があった
  3. 袁術のもと、孫家を守り抜いた孫賁(そんふん)、孫輔(そんほ)兄弟が熱すぎる!
  4. 【二世対決】呉の名将陸遜の息子・陸抗VS雷神の養嗣子・立花宗茂
  5. 知らないと損する!始皇帝と大兵馬俑を100倍楽しむための外せないポイント
  6. ゾトアオとはどんな人?人間を超越している異民族の首領【後編】
  7. 【三国志ライター黒田廉が行く】始皇帝と大兵馬俑から始皇帝がおこなった政策を覗いてみたよ
  8. 2分で分かる合肥の戦い その5 孫権には甘寧がいる

はじさん企画

帝政ローマ
広告募集
特別企画


袁術祭り

異民族
諸子百家
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
編集長日記
はじめての三国志TV
PAGE TOP