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執筆者:黒田廉

秦の丞相・李斯が秦を救った!逐客令を認めさせるな

この記事の所要時間: 322




 

秦の天下統一の支えとなったのは名だたる将軍達の活躍と

秦の内政がしっかりとしていたからでしょう。

新王政の時代、秦の国政を担当していたのは李斯(りし)でした。

彼が丞相となって国政を担っておりましたが、ある事件がきっかけで秦国以外の人材をすべて

外に追い払ってしまおうという運動が始まります。

李斯は元々秦の人ではなく、楚の国の出身でした。

そのため彼も他国出身の人で、黙っていれば丞相の位を追われ秦国から追放されてしまいます。

彼はこの運動をやめさせるために新王政へ必死の説得を行います。

 

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運河開削事件

 

李斯は宰相の位に就任してから秦の国政を運営していくことになります。

そんなある日の事、韓から水に詳しい技術者がやってきます。

彼は秦の運河を作るために秦王政にアドバイスを行って未開の土地を莫大な資金を投資して

開墾し、運河を完成。

しかしこの運河を作る工事には韓の謀略が隠されておりました。

秦は当時、趙や魏、韓の国々へ攻撃を仕掛けて領土を積極的に拡大しておりました。

韓は秦の隣にある国で、秦から常に攻撃を受け続け、領土を削られておりました。

そこで韓王は秦の国力を低下させて、東へ侵攻できないようにするために、

水に詳しい技術者を使って、秦の国内に運河を作らせて、国力低下を図ろうと考えたのです。

この作戦は見事に成功し、秦の国は莫大な費用を運河作りに投じたため、

一時的に東の国々へ攻撃することを中止しなくてはなりませんでした。




「他国出身者を追い出せ!!」

 

秦の群臣達は他国出身者のせいで国力が低下したことを反省し、

他国出身の武将や文官を追い出してしまえばいいと秦王政に詰め寄ります。

政もこの政策に反対することをしませんでした。

こうして他国出身者を追い出すリストを作成し、あとはこの政策を実施するだけとなりました。

この政策を逐客令といいますが、この政策を実施されようとした時、

一人の他国出身者の文官が政へ面会を求めてきます。

その人物こそ、秦の宰相である李斯でした。

 

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李斯の必死の説得その1:秦の隆盛を導いた者は他国出身者だったことを説く

 

李斯は政へ面会すると「王は逐客令なるものを実施しようとしておりますが、

今日の秦をここまで隆盛することができたのは歴代の秦王が他国出身者を登用して、

存分に他国出身者の能力をふるったからです。

彼らがいなければ現在の秦はありません。

また音楽や珠玉は他国の物を使用するのに、

なぜ人は自国出身者のみしか活用しないとするのですか。

もし他国出身者を活用しないで、自国出身者のみを活用するのではあれば、

秦に有能な人材は今後一切来なくなるでしょう。」と熱弁をふるいます。

 

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李斯の必死の説得その2:河や海を例えに出して説く

 

そして李斯は政に「海や河があれほど大きいのは、どんなに小さい細流でも受け入れるからこそ

あれだけ大きのです。これは人間の王様にも当てはまり、どんな人間でも拒まず用いることで、

政治は安定し、国力は増加するのです。

もし今回の方針を秦が採用することになれば、「敵に兵を与え、

賊に食事を与えるようなものです。」と言って締めくくります。

この李斯の説得を受けて秦王政は、逐客令を取り入れることを止めて、

従来通り他国出身者を受け入れていくことにし、以前と同様に李斯を宰相の位に留めて

国政を行わせていくことになります。

 

春秋戦国時代ライター黒田レンの独り言

 

李斯の必死の説得によってなんとか逐客令を回避することに成功した秦。

もしこの逐客令が発令されていれば、秦の宰相であった李斯は追放され、

他国出身者であった昌平君や蒙武、蒙恬、蒙毅などの有能な人材は外へ流れてしまい、

秦の天下統一は不可能であったかもしれません。

「今回の春秋戦国時代のお話はこれでおしまいにゃ。

次回もまたはじめての三国志でお会いしましょう。

それじゃあまたにゃ~」

 

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横山三国志を読んだことがきっかけで三国志が好きになりました。
その後の日本史・中国史を学びました。
またいろいろな歴史小説を読んでおります。
現在はまっている歴史小説は宮城谷昌光氏の劉邦です。

歴史人物:

張遼、孟嘗君、張作霖など

何か一言:

今年も頑張ってはじさん盛り上げていくにゃー!!

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