大人気春秋戦国時代漫画、キングダムで、現在、蒙恬や信と激闘しているのが、離眼勢の紀彗(きすい)と馬呈(ばてい)です。前回の黒羊丘の戦いから引き続きの登場であり、壮絶な過去を背負ってる点からなかなか人気の高いキャラですが、注意深く見ていると、噂程には、大した事がないキャラである事が分かりました。
この記事の目次
紀彗(きすい)は実在しない架空の武将
紀彗の父である、離眼城の前城主、紀昌が、紀彗や劉冬(りゅうとう)や馬呈のような次世代の武将と民衆の命と引き換えに、敵により大人達と共に火炙りにされた壮絶な過去がある紀彗ですが、黒羊丘も離眼城のエピソードも史実ではありません。
もちろん、これだけエピソードを造りこんだ理由は、紀彗が父である城主から受け継いだ離眼の民を何としても守る性格である事に桓騎(かんき)がつけこんで、離眼城を狙うブラフを掛ける事で、要塞化された黒羊丘から、離眼勢を下山させる伏線にする為でした。
信によって、慶舎(けいしゃ)が討たれ、事実上の趙軍の大将になっていた紀彗ですが、桓騎が離眼を伺うと聞くと、民を救うべきか、黒羊丘を死守すべきかで迷い結局、金毛(きんもう)の反対を押し切り、黒羊丘を下山してしまいます。これにより、主力を失った趙軍は、退却を余儀なくされました。紀彗は趙軍の勝利より、故郷の城民を守るという痛い選択をしたのです。
朱海会戦では、蒙恬の引き立て役の痛キャラに
朱海会戦では、趙軍の右翼を担当していますが、序盤から蒙恬に翻弄され、まだ、決定的な勝利を得ていません。馬呈が陽動作戦で欺かれ、紀彗も、楽華隊の挑発に乗り陣を動かし、麻紘軍に側面を突かれて窮地に陥りました。ヒットマン李牧(りぼく)が、正面の麻紘を殺していなければ、今頃は、信に首を獲られていたのは間違いないでしょう。
信にやられたわけではありませんが、現状では蒙恬の咬ませ犬の扱いです。
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紀彗の最後とは、どういうものなのか?
戦いを敗北に導いた紀彗は、今回の秦軍の鄴攻めにおいて李牧に召集されます。その前後の説明はありませんが、戦よりも離眼の民を優先させた負い目があり李牧の召集を断れなかったのでしょう。
普通に考えると、太行山脈の向うの離眼に勢力がある紀彗が今回の戦に参加する義理はないからです、別に秦に降伏して、離眼が守れるなら紀彗は降伏する事も躊躇しないでしょうし、黒羊丘でも趙の勢力下にあっても、直属の配下ではなく同盟勢力のような扱いでした。
岳嬰(がくえい)が丘から下山しようとする紀彗を殺しても止めようとすると、馬呈が主君を守るように、岳嬰に斧を向けていましたから、全くの趙王の家来ではないようです。そんな紀彗ですが、今回はどのような最期を迎えるのでしょうか?
紀彗にとって、飽くまでも恨みがあるのは飛信隊
離眼勢の様子を見ていると、黒羊丘で劉冬が羌瘣に斬られた事が、もっとも強い恨みとして残っています。紀彗と馬呈と劉冬は、幼馴染として生きてきたので、それを羌瘣(きょうかい)に殺されたのを非常に恨んでいるのです。キングダム534話でも、馬呈軍は、蒙恬の本陣はそっちのけで羌瘣がいる飛信隊をぶっつぶそうと、追いかけまわす程です。また、紀彗も、飛信隊の動きは把握して、二度と遅れは取らないと言っている位なので、前回の屈辱に関しての、何らかの決着をつける考えは持っているという事でしょう。つまり、紀彗と馬呈は、前回は桓騎の引き立て役として登場しましたが、今回は、信に敗れて、何らかの熱いドラマを残すのでしょう。途中で離眼に帰ってしまう事はもう無いと思います。
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キングダムウォッチャーkawausoの独り言
非常に濃いバックストーリーを持ったフィクションの人物として、登場した離眼の紀彗と馬呈、俯瞰して見ると、桓騎、信、蒙恬の踏み台という痛キャラなのですが、最後にはどんな熱い散り方を見せるのでしょうか?
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