魏延
南蛮征伐




はじめての三国志

menu

三国志の雑学

【そうか!】蜀の次世代武将達に孔明が与えた任務が深い

ドケチな孔明



孔明

 

「補給は重要」そのように兵法では習いつつも特権化した士大夫階級は

それを字面(じづら)でしか理解せず本当の意味で補給の重要性を知る人が少ないのが実際でした。

劉備(りゅうび)の死後、諸葛丞相(しょかつじょうしょう)の下で成長した蜀の次世代武将の中にも、実感として

戦乱の時代を知る人は少なくなっていった事でしょう。

その事に危惧を覚えた孔明が、実戦間近な次世代武将に与えた任務が、

なかなか深いので紹介しましょう。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【孔明の戦術】戦いには旗が決め手!諸葛亮のフラッグフォーメーション

関連記事:諸葛瞻の名前にはパパ孔明の悲壮な決意が込められていた!

 

 

養子の諸葛喬(しょかつきょう)を補給の仕事に従事させた孔明

蜀の兵士

 

蜀においては、食糧の補給を次世代に当たる諸将の子弟達に任せていました。

その様子は、蜀書(しょくしょ)諸葛亮伝に収められた諸葛亮集にある兄諸葛瑾(しょかつきん)への手紙にあります。

 

諸葛喬は本来は成都に戻すべきですが、今、諸将の子弟は皆、運輸に従事しており

栄辱(えいじょく)を共にするのが宜しいかと思います。

今、喬に五六百の兵を監督させ諸将の子弟と谷中(こくちゅう)で運輸させています。

 

手紙の通りだとすると、孔明は養子とはいえ実子として家督を継がせるつもりの

諸葛喬を特別扱いせずに、他の諸将の子弟と共に大変な食糧輸送の任に充てている

その事実が分かってきます。

諸葛恪

 

諸葛喬は才能では、兄の諸葛恪(しょかつかく)に及ばないながら性格の真っすぐな青年であり

性格では勝るとして、呉では兄弟共に音に聞こえた人でした。

まさにそれを知るからこそ、孔明はあえて困難な補給事業に従事させ、

いかに補給が重要であり、大変な作業であるかを体験として理解させたかった

そういう事ではないでしょうか?

 

 

少年期に流浪の困難を体験した諸葛亮

諸葛亮と諸葛瑾

 

孔明の戦略は、神経質な程に補給の重要性にこだわるものでした。

決して無理をせず、補給が続かないと思えば退却を決意します。

それは、彼の性格に由来するものでしょうが、やはり少年期に徐州の動乱に遭遇し

荊州の隆中(りゅうちゅう)に落ち着くまで、艱難辛苦(かんなんしんく)をなめた事が影響しているのでしょう。

 

曹叡(そうえい)が孔明をdisった(みことのり)にも、以下のような内容があります。

 

「孔明は、ドけちである!昔、薪を背負っている時に摩擦で毛皮のジャケットが

すり切れるのを惜しみ、それを裏返して着ていたし、それも裏地がすり減り、

表の毛が全て抜けおちるまで捨てようとはしなかった。

 

靴のサイズが合わないと見るや、自分の足を刀で削って無理やり履こうとし

肌を切り刻み、骨に傷をつけながら、逆に自分を逆境に負けない人間だと

称揚し大変に有能であると思いこんでいるのだ」

諸葛亮

 

このように、異常にモノを大事にする性質は、とても士大夫階級に生まれた

孔明が自然に持っていた性格だとは思えません。

人生の一時期に、食うや食わずの生活をし、衣食住全てに不自由した

その経験から来た強迫観念込みの貧乏性のように思えます。

 

その経験が孔明をストイックにさせ、やはり人間経験が第一であると

考えさせたとすれば、高級官僚の子弟に困難な食糧輸送をあえて担当させた

この行動の意図が透けて見えてきます。

 

北伐の真実に迫る

北伐  

困難を体験する事で初めて下積みの人々の気持ちが分かる

諸葛亮

 

黄巾(こうきん)の乱の時代に生まれ、群雄割拠(ぐんゆうかっきょ)の動乱を経験してきた孔明には、

その後に生まれてきた世代は、食べ物の有難みを実感としては知らない。

補給の大変さを頭でしか理解していないという危惧があったのではないか?

kawausoには、そのように思えるのです。

 

「人生とは、困難との戦いの連続である。

 

諸葛亮は、丞相としてそのように考えて、困難な補給業務を、

次世代の人材達に体験させていたのです。

 

三国志ライターkawausoの独り言

三国志ライターkawausoの独り言

 

戦争を経験した80歳以上の方々は、物を粗末にできないという観念が

非常に激しいという共通した特徴があります。

一度、困窮を経験すると「欠乏」が当たり前で「物が溢れるのは異常」という感覚が

沁みついてしまい、時々、具なしのすいとんを食べたりなどして、

ストイックさを思い出して安心したりします。

 

諸葛孔明の場合にも、少年期の流浪が強烈なインパクトとして心に刻まれ、

補給への神経質な程のこだわりや、過剰に清貧な生活スタイルとして

現れたのではないでしょうか?

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:【みんなが知らない諸葛孔明】戦率99%!撤退戦では無敗だった!?

関連記事:諸葛亮孔明が残した兵法書はどれなの?便宜十六策の中身を一部紹介

 

登場人物全員が悪!悪人のお祭り騒ぎ!
李傕・郭汜祭り

 

 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 山頂に陣を敷いた馬謖 五分でわかる蜀の名将達の現代にまで残る名言・逸話【三国志逸話列伝…
  2. 晋の陳寿 三国志の著者・陳寿のミステリー 前編:蜀滅亡
  3. 徐庶 徐庶くんはマザコンだった?劉備と孔明を引きあわせた立役者
  4. 三国志の計略と孔明 諸葛亮が発明した三国志のミリ飯「博望鍋盔」を実食!
  5. 赤兎馬 呂布、関羽の愛馬・赤兎馬が気になってたまらない
  6. 袁紹に殺された2000人以外にも歴代の皆殺しに注目してみた。ちょ…
  7. 郭嘉(かくか)の死因は結核だった?【はじさん臨終図巻】
  8. 司馬懿 【軍師連盟】晩年の司馬懿には欠点はなかったの?

google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 服部半蔵
  2. 双流星を振り回している徐盛
  3. キングダム53巻
  4. 呉の孫堅
  5. ゆるい許褚
  6. はじめての三国志からのお知らせ バナー

おすすめ記事

  1. 朽井迅三郎(くちい・じんざぶろう)は実在したの?アンゴルモア 元寇合戦記の主人公に迫る
  2. 趙達(ちょうたつ)とはどんな人?サイババか!?三国志に現れた天才占い師
  3. 東方明珠のへなちょこ長江旅行記 その3 気球 三国志
  4. キングダムネタバレ予想 壁は大将軍になるのか?
  5. 陳寿(ちんじゅ)とはどんな人?●●のレッテルを貼られてしまった正史三国志の作者
  6. 【蜀漢の年表】劉備と孔明が支えた季漢の歴史を超分かりやすく解説 孔明による出師の表

三國志雑学

  1. 辮髪(べんぱつ)
  2. 幕末 魏呉蜀 書物
  3. 関羽は神様
  4. 于禁
“はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 司馬懿と魏延
  2. 袁家をイジメる董卓
  3. 作戦を提案する金禕(きんい)
  4. 呂布の英雄石像

おすすめ記事

オオクニヌシ(日本神話) 【日本神話の逆襲】出雲王国とたたら製鉄に見る朝鮮半島との繋がり 甘寧 裏切る ゆるキャラ 武才だけではない!?先見の明を併せ持つ甘寧 韓信 【韓信独立戦記】韓信がもし独立したら歴史はこうなったかも!?【前半】 司馬懿と公孫淵 【軍師連盟】司馬懿は電光石火の行軍が得意だった? スサノオノミコト(日本神話) 邪馬台国VS狗奴国の戦乱後、 狗奴国の存在は?スサノオはどうなったの? 【大三国志 攻略7】大注目!序列第1位のあの同盟が登場!天下乱舞はどうなっているのか!? キングダム52巻 キングダム586話最新ネタバレ予想王賁覚醒の為に関常は死ぬ! 袁術と呂布 【曹操の妨害工作】呂布と袁術の同盟を曹操は恐れていた!

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム
“邪馬台国"

“三国志人物事典"

“はじめての三国志PR募集法正"
PAGE TOP