ログイン | 無料ユーザー登録


朝まで三国志
徐庶


はじめての三国志

menu

はじめての蜀

李福(りふく)はどんな人?諸葛孔明の遺言を運んだメッセンジャー


はじめての三国志コメント機能バナー115-11_bnr1枠なし

蜀の陣地とテント

 

西暦234年旧8月23日、(しょく)丞相(じょうしょう)諸葛孔明(しょかつこうめい)は五丈原で陣没します。

この少し前に諸葛亮から後継者蒋琬(しょうえん)の名前を聞きだして成都に帰ったのが李福(りふく)です。

しかし、重大な仕事を任された割に、李福の名前はほとんど知られていません。

そこで、今回は諸葛亮のメッセンジャー李福に注目します。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:郭嘉と陳羣を見習えばいじめが無くなるってホント?

関連記事:【海の日特集】甘寧だけじゃない三国志に出てくる海賊達を紹介


益州梓潼郡涪県に生まれた李福

益州梓潼郡涪県に生まれた李福

 

李福は生年不詳ですが、益州梓潼郡涪県(えきしゅうしどうぐんふけん)に誕生しています。

父は李権(りけん)で益州の豪族でしたが、劉焉(りゅうえん)が益州に入ってきた時に抵抗し

殺害されたという事です。

 

劉備が益州を平定した後、書佐、西充国県長(せいじゅうこくけんちょう)成都令(せいとれい)となり、

巴西太守(はせいたいしゅ)から江州都督(こうしゅうととく)揚威将軍(よういしょうぐん)に昇進した所で劉備(りゅうび)が病死し

後継者になった諸葛亮は李福を尚書僕射(しょうしょぼくや)平陽侯(へいようこう)に昇進させています。

 

江州都督と言えば、劉備夷陵の戦いに際して出征した拠点なので

迅速な用兵に功績でもあったのでしょうか?


かなりのうっかり八兵衛だった李福

かなりのうっかり八兵衛だった李福

 

正史諸葛亮伝には、諸葛亮没の前後の事はほぼ書かれていません。

五丈原の戦い前後の事は以下のような内容です。

 

西暦234年春、諸葛亮は大いに軍兵を率いて斜谷より出征して

流馬によって輸送し武功の五丈原に拠点を置いて渭南(いなん)対峙(たいじ)

諸葛亮は兵糧不足を心配して持久戦を考え兵を分けて屯田した。

軍隊は渭南の百姓に混じり耕作したが規律は厳正で

少しもトラブルを起こさなかった。

双方にらみ合う事百日余り同年8月諸葛亮は病を得て治らず

軍中で没した、時に五十四歳だった。

 

 

たったこれだけです、では、諸葛亮と李福のやり取りはどこにあるのか?

それは、益部耆旧雑記(えきぶききゅうざっき)という同じく陳寿(ちんじゅ)が記した書物にあります。

 

ところが、この李福という人、尚書僕射になる割には

かなりのウッカリ八兵衛であったようです。

 

何しろ、死が間近い孔明と会話していながら後継者の名前を

ウッカリ聞き忘れ、数日して「あいやしまった!」と引き返しています。

それに対して孔明も予言者めいて

孔明

 

「ふっふっふ・・戻ってくるのは分かっていました

私の後継者なら蔣琬に任せなさい」と回答します。

いやいや、笑ってる場合じゃないでしょ、途中でポックリいったら

一体どうするんですか?妙に呑気な孔明さん

 

しかし、李福はその上を行っていました。

次の後継者では満足せず、「丞相の死後、100年先までを知りたい」と

無理難題を言い、蔣琬の次は費偉(ひい)、では費偉の次は?と畳掛け、

そこで諸葛亮はこと切れています。

 

この部分だけを見ると、李福はとても丞相の遺言を仰せつかるような

大物ではないように思えますがどうなんでしょう?

 

史上最大の軍事衝突 帝政ローマvs三国志
帝政ローマvs三国志

 

李福の評価は陳寿補正が入っていたのでは?

李福の評価は陳寿補正が入っていたのでは?

 

こんなポンコツ尚書僕射に対して陳寿は益部耆旧雑記で、

李福の人となりは物事を詳しく知り、果断鋭敏で政務も敏腕と評します。

これだけ見ると出来る人ですが、どうも孔明に対する対応を見ると

そうとも思えません。

非常時で気が動転していた可能性もありますが、

どうも能力を盛られ過ぎな感じがします。

 

実は、この益部耆旧雑記には李福に続けて子の李驤(りじょう)にも言及があり

名声があり尚書郎、広漢太守になったとあります。

この李驤と陳寿は礁周(しょうしゅう)門下で元々親友同士でした。

しかし、蜀が滅んで晋が起こる頃に些細(ささい)な事から仲違いし、

一転して憎悪し(ののし)り合う程の犬猿の仲になりました。

 

どの程度の憎み屋さん度合いかというと、

李驤が晋に仕官しようと運動すると陳寿はいつも全力で阻止した程

その為か、李驤の名前は益部耆旧雑記には登場するものの、

後に書かれた三国志には登場しません。

 

あるいは、益部耆旧雑記を書いている頃には、李驤と仲が良いので

その父の李福も李驤も好意的に補正して評価したものの、

後に仲違いしたので三国志では李驤に触れなかったのかも知れません。


李福の最期

李福の最期

 

この李福、遺言を成都に伝えた功績もあってか、

次の蔣琬政権では北伐メンバーに選ばれ、前監軍(ぜんかんぐん)、大将軍司馬に任命され、

漢中の南鄭城(なんていじょう)に駐屯していましたが238年に急死したようです。

具体的にどんな功績を挙げたか不明ですが、

それなりに軍人としては有能だったのでしょう。


  

 

三国志ライターkawausoの独り言

三国志ライターkawausoの独り言

 

益部耆旧雑記が無ければ、季漢輔臣賛(きかんほしんさん)に名前が残るだけで、

その後の三国志演義(さんごくしえんぎ)でも出番が無かったかも知れない地味な李福。

どうみても有能とは言い難い、うっかり八兵衛な内容ですが、

その分、キャラが立ったとは言えるかも知れません。

 

はじめての三国志全記事一覧はこちら

関連記事:三国志の時代には誘拐が大流行していた?その驚きの理由とは

関連記事:曹操も思わずツイート!三国志の時代に造られた精巧な地図

 

【魏のマイナー武将列伝】
魏のマイナー武将列伝


 

kawauso

kawauso

投稿者の記事一覧

三度の飯の次位に歴史が大好き

10歳の頃に横山光輝「三国志」を読んで衝撃を受け
まずは中国歴史オタクになる。
以来、日本史、世界史、中東、欧州など
世界中の歴史に興味を持ち、
時代の幅も紀元前から20世紀までと広い。
最近は故郷沖縄の歴史に中毒中、、

好きな歴史人物:

西郷隆盛、勝海舟、劉邦、韓信、、etc

何か一言:

歴史は現在進行形、常に最新のジャンルです。

関連記事

  1. 李意其(りいき)とはどんな人?「劉備は夷陵の戦いに敗れて亡くなる…
  2. 法正 法正(ほうせい)ってどんな人?蜀を支えた天才軍師
  3. 劉禅 【蜀の滅亡へのカウントダウン】こうして蜀の国は滅びへ至った
  4. 劉備 危機一髪 92話:劉備を徹底的に追い詰める張任
  5. 桃園の誓012 涙なしには語れない桃園の結義
  6. 劉備にアドバイスをする法正 献帝死亡説を利用した?劉備が漢中王に即位したのは孔明と法正の入れ…
  7. 劉邦や劉備も手本にした人物 「重耳」 とは?
  8. 蜀の劉備 実は大激戦だった!劉備の蜀獲りを地図で見ると意外なこともわかる!…

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


google検索フォーム

過去記事を検索できます

ピックアップ記事

  1. 大村益次郎 幕末
  2. 王賁
  3. 孔明を持ち上げる魏延
  4. 王騎 キングダム
  5. 劉禅
  6. 李広利
  7. 孫権 弔い出陣

おすすめ記事

  1. 范雎(はんしょ)とはどんな人?平民から秦の宰相まで上り詰め、恩と復讐を忘れなかった苦労人 はじめての三国志 画像準備中
  2. 馬謖の息子はどうなった?街亭の戦いの失敗による処罰で影響はあった? 泣いて馬謖を斬る諸葛亮
  3. 【八陣図】三国志の戦術マニア必見!少ない兵力を多く見せる必殺疎陣とは何? 韓信vs孔明
  4. 趙娥(ちょうが)とはどんな人?復讐者兼暗殺者であった烈女・龐蛾親(ほうがしん)
  5. 西郷隆盛は子供の頃、剣士になりたかったって本当? 西郷隆盛
  6. 日本にも冥婚があった?東北や沖縄に伝わる死者の結婚式

三國志雑学

  1. 袁術
  2. 賈ク
  3. 諸葛誕
  4. 異民族に好かれる董卓
  5. 司馬懿


“ながら三国志音声コンテンツ開始" “はじめての三国志コメント機能" “はじめての三国志150万PV" “はじめての三国志Youtubeチャンネル" “広告募集" “誤字・脱字・誤植などの報告フォーム"

はじめての三国志 書籍情報


著:kawauso 価格480円
※Kindle読み放題対応

ピックアップ記事

  1. 明智光秀は鉄砲の名人 麒麟がくる
  2. 織田信長
  3. 魏みんなで魏志倭人伝(夏侯惇、典偉、夏侯淵、許長、張遼、曹操)
  4. 李儒と董卓
  5. かぼちゃと孫権

おすすめ記事

曹丕 大都市西安の碑林博物館をよかミカンが見学したよ 120話:司馬懿失脚の隙を狙い孔明は北伐に踏み切る kawausoさん kawauso編集長のぼやきVol.24「楽天」 若い曹操に「天下を掴むのは君だ!」と言う王儁 王儁(おうしゅん)とはどんな人?曹操を認め親しく付き合っていた孟徳の友人 キングダム593話ネタバレ予想「松左の死について原泰久は何を考えている?」 就職戦線異状だらけ!かなり大変だった三国志時代の就職 陸遜 陸遜は兵法の本質を理解していた戦術家だったの?夷陵の戦いから読み取る陸遜の能力 李広利 【失敗は許されない】李広利が汗血馬を手に入れた経緯を徹底紹介

はじさん企画

“if三国志" 英雄の死因 “三国志とお金" “はじめての漢王朝" “はじめての列子" “はじめての諸子百家" “龍の少年" “読者の声" 袁術祭り
李傕祭り
帝政ローマ
広告募集
まだ漢王朝で消耗してるの?
HMR
ライフハック
君主論

ビジネス三国志

ながら三国志音声コンテンツ
春秋戦国時代
日常生活
曹操vs信長
架空戦記
ライセンシー
北伐
呂布vs項羽
英雄の武器 編集長日記
はじめての三国志TV
“曹操孟徳" “黄巾賊" “赤壁の戦い" “THE一騎打ち" “夷陵の戦い" “kawausoのぼやき記事" “よかミカンのブラック三国志" 英雄の墓特集 誤字・脱字・誤植などの報告フォーム はじめての三国志コメント機能
“西遊記"

“三国志人物事典"

“はじめての三国志コメント機能"
PAGE TOP