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古代出雲王国の繁栄は黄巾の乱と関係があった!

スサノオノミコト(日本神話)




コーノヒロ

 

こんにちは。コーノヒロです。

前回に引き続き、古代出雲王国(いずもおうこく)の繁栄の謎に迫ります。

今回は、その繁栄の時期についてや勢力圏、

そして、繁栄の基礎を築いた人物像について探っていきます。

海を渡った中国大陸にも目を向けて、照らし合わせながらお話していきます。

どうぞお付き合いください。

 

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古代出雲王国の繁栄は黄巾の乱とともに?

古代出雲王国の繁栄は黄巾の乱とともに

 

おそらく、古代出雲王国の繁栄の時代は、

中国の『三国志(さんごくし)』の時代に突入する直前から前半と重なるのではないかと考えられます。

想像してみますに、その出雲王国が繁栄した切っ掛けは、

倭国(わこく)大乱(第一次)」であったではないでしょうか?

 

そして、その大乱を招いた原因は、

同時期に中国大陸で起きた内乱である「黄巾(こうきん)の乱」(184年~205年)だったでしょう。

それまで約400年近くにわたり、東アジア全体に影響力を及ぼしていた、「漢王朝

(前漢王朝・後漢王朝を併せて考えます)の土台を揺るがす反乱が

中国大陸の全土で起きたのです。

 

つまり、それまでの身分制度の秩序が乱れたのです。

支配する者と支配される者の構図が乱れたのです。

その秩序の乱れは、東アジア全体に波及していきます。

 

東方のみに注目するなら、まず、遼東(りょうとう)半島から朝鮮半島北西部にかけては、

公孫氏(こうそんし)」の勢力が漢王朝から分離し、半独立状態になっていました。

次に、朝鮮半島北部から中国東北部にかけては、「高句麗(こうくり)」が勢力を拡大していました。

この頃は漢王朝の乱れに乗じ、遼東半島へ何度となく侵攻していました。

画像:朝鮮半島と帯方郡Wikipedia

(画像:朝鮮半島と帯方郡Wikipedia)

 

さらに、朝鮮半島南部には「三韓」と言われた、「馬韓(ばかん)」、「辰韓(しんかん)」、「弁韓(べんかん)」がありました。

このうち、馬韓が最も強大で、馬韓の種族が、「辰王(しんおう)」として君臨し、

他二つの韓の国を抑えていた形になっていたようです。

 

※ちなみに、馬韓が、後の「百済」へと国名を変え、辰韓が「新羅」となり、

弁韓が「伽耶」となったのです。)

 

つまり、馬韓は、朝鮮半島南部を支配下に入れていたと言ってよい状況下でした。

こちらも漢王朝の乱れに乗じ、北部へも目を向け、攻勢に出たのです。

遂には、公孫氏の勢力までも圧迫し、その統治下の遼東半島の住民たちの中で、

馬韓の土地へと移住する庶民も出てくるまでになりました。

公孫淵

 

しかし、その馬韓の攻勢も、長くは続かず、「黄巾の乱」の終結とともに、

公孫氏に巻き返しをくらうのです。

そして、三韓の中で、倭国との交流も深かったのは、辰韓や弁韓と言われていますが、

三韓の宗主国の地位には馬韓が君臨していたので、馬韓の北方方面への攻勢の影響は、

辰韓と弁韓から南へも自然と伝わっていったと思われます。

 

倭国の日本列島にも、秩序の乱れが波及するのも自然な流れと言えるでしょう。

「倭国大乱」(第一次)が始まったのです。

その大乱に乗じ、それまで蓄えた富や軍事力を解放し、一気に勢力を拡大させたのが、

古代出雲王国だったと考えます。

前回にお話したように、出雲地域では、朝鮮半島との交易や流通が活発だったので、

富を蓄えやすい環境だったに違いありません。

「倭国大乱」の時代に入り、群雄割拠していた日本列島の中で、

元々抜きん出ていた出雲王国が一挙に勢力を拡大したのではないでしょうか?

 

 

古代出雲王国の勢力範囲

古代出雲王国の勢力範囲

 

次は、古代出雲王国の勢力範囲についてお話します。

一説では、ちょうど「倭国大乱(第一次)」があった頃、2世紀末から3世紀前半には、

その出雲王国の勢力は、すでに日本海地域を中心に、西日本の大半を影響下に置く

(あるいは、東日本までも影響下に置くほどの)大王国に発展していたというのです。

 

このとき、邪馬台国(やまたいこく)は、成立していなかったか、

北九州付近の一部の国にすぎなかったのではないでしょうか?

古代出雲王国は、山陰から始まり、その他の日本海沿岸を北に進み、北陸まで、

南は瀬戸内や大和や紀伊山地の一部、さらに東へ進み、東海や信濃あたりまで

(一説には関東の武蔵国までとも)、勢力を拡大させたのです。

居酒屋三国志

 

そして、3世紀に入った中国では、

曹操(そうそう)劉備(りゅうび)諸葛孔明(しょかつこうめい)孫権(そんけん)などが名を轟かせた『三国志』の前段階の時代に入ります。

その時代と古代出雲王国の繁栄が重なると考えられるのです。

ある意味、古代出雲王国は、中国大陸の「黄巾の乱」や日本列島の「倭国大乱」の乱れの中で、

「漁夫の利」を得たという見方もできるでしょうか。

 

【古代日本の誕生秘話】
大和朝廷

 

古代出雲王国の英雄の登場!

古代出雲王国の英雄の登場!

 

では、その古代出雲王国に繁栄をもたらした人物について探っていきましょう。

歴史において、特に古代において、国家の繁栄には強力な指導者が必ずいたはずですので、

その英雄について、お話していきます。

 

ついに、神話でも有名なあの英雄の登場です。

 

それは、「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」[以下、アマテラス]の弟とされる、

古事記(こじき)』や『日本書紀(にほんしょき)』に登場する神様、「須佐之男命(スサノオノミコト)」[以下「スサノオ」]です。

この人物が古代出雲王国を繁栄に導いた人物とされるようです。

 

そして、そのスサノオは、朝鮮半島からやってきたという説があるのです。

卑弥呼

 

以前の記事で、アマテラスが卑弥呼であり、

朝鮮半島からやってきたという説を紹介しましたが、

その説を取ると、弟であるスサノオが、朝鮮半島出身であることに

違和感はありませんね。

 

つまり、『古事記』や『日本書紀』になぞらえるなら、

天界として出てくる「高天原(たかまがはら)」が、アマテラスやスサノオの出身地の朝鮮半島で、

地上界として出てくる「根の国」が、倭国(日本列島)であり、

特に出雲地域を指すのでありましょうか。

 

その神話の話を参考して物語っていくと、スサノオは暴れん坊で、追放されて、

朝鮮半島から出雲へやってきたということです。

出雲国風土記

 

しかし、『出雲国風土記』といった、その地域に伝わる伝承の話を見てみますと、

そこにはスサノオ神として登場するのですが、素朴で平和な神として登場しているのです。

つまり、出雲地域の住民たちに信頼され、敬愛されていた証拠でしょう。

そこから想像を膨らませていきますと、こう考えられるのではないでしょうか?

 

スサノオは朝鮮半島の「韓」の国から意図的に派遣されてきたということです。

 

どういうことかと説明しますと、当時、出雲で起きていた問題を解決するためです。

それは、もちろん、出雲地域で大暴れしていた「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)」の退治のためです。

では、そのヤマタノオロチの正体とは何でしょうか?という疑問が出てきますね。

 

もしかして本当に大蛇の化物がいたのでしょうか?

 

もちろん、それも否定はできませんが、ここでは、もっと現実的に推理していきたいと思います。

黄河

 

結論から言いますと、ヤマタノオロチとは水害ではないかということです。

具体的には、出雲地域に流れる肥河(斐伊川(ひいがわ))の川の氾濫です。

毎年、定期的に起こっていだろう、蛇行する川の氾濫こそ、

ヤマタノオロチの正体だったと考えるのです。

その水害を食い止めるため、堤防を作るなどの公共事業を成功させたのが、

スサノオだったのではないでしょうか?

 

おそらく、出雲地域の住民からの要請で、韓の国へ派遣されたと考えてよいと思います。

その時期が、ちょうど大陸で「黄巾の乱」が起きる前後だったのではないかと思うのです。

衰退の一途を辿り始めた、漢王朝の目を気にすることなく、

東アジアの一地方の地域同士の結びつきが強くなっていったと考えるのです。

 

日本古代史ライターコーノヒロの独り言

日本古代史ライターコーノヒロの独り言

 

それでは、スサノオは、どのような手段で水害対策を成功に導いたか、という疑問が出てきますね。

次回は、そのスサノオの功績について具体的に探っていきたいと思います。

お楽しみに!

 

(了)

 

【主要参考文献】

 

◆ 別冊宝島 CGでよみがえる古代出雲王国

邪馬台国以前に存在した一大海洋国家の真実」(宝島社)〔瀧音能之 監修〕

古代出雲繁栄の謎 山陰文化ライブラリー12(川原和人 著 ハーベスト出版)

◆ 伊勢と出雲 韓神と鉄 (岡谷公二 著・平凡社 )

 

◆ 現代思想 12月臨時増刊号(2013年) 〔責任編集 三浦佑之〕青土社

 

◆『出雲と大和 ― 古代国家の原像をたずねて ―』村井康彦 著(岩波新書)

 

◆『古代出雲を知る事典』瀧音能之 著(東京堂出版)

 

◆『東アジア民族史1 正史東夷伝 』

井上秀雄 ほか訳注(平凡社)

 

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日本古代史を分かりやすく解説「邪馬台国入門はじめての邪馬台国

 

 

 

コーノ・ヒロ

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